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『週刊エコノミスト』12月1日号 −「効率性なくして公共性なし」日本の公共事業は死屍累々

2009-11-24 | 『週刊エコノミスト』より
今週の『週刊エコノミスト』の特集は「手当と増税」でした。
特集そのままのタイトルです。
『週刊エコノミスト』の内容案内

最新号の内容の確認は、こちらの毎日新聞のサイトの方が正確で早いです。
(定期購読は方式によりディスカウント率が複雑なので御注意下さい)
http://www.mainichi.co.jp/publish/magazine.html

巻頭特集はもう少し詰めが足りないという印象。
(正直、巻頭の絵は保育所等の写真に差し替えた方が良い)
「少子化は改善するか」「内需への波及効果」に触れなければならない筈。

神野直彦教授のご登場でしたが、具体的な
経済政策や社会保障政策のディテールには詳しくない方なのでしょう。
私は大いに不満を感じました。

↓ こうした事実を書かないと意味がない

○北欧諸国は法人税が低く、国内の企業活動への支援に注力している
○北欧諸国は社会保障給付に課税する(日本では控除の対象)
○北欧諸国の社会保障制度は日本より遥かに公平である
○北欧諸国は日本と違って税の使途の透明性が高い
○北欧諸国は日本と違って年功賃金ではない
 (日本の大学のように教授職が既得権になっていない)

証券税制を例に挙げるのは論者の利害と関係がないから。
遥かに額の大きい社会保障給付の歪みを無視するのは理解できない。

(P37で、公的年金に関する控除が1,700億円もの巨額に上ることが分かる)

日本の社会保障は「現役世代から高齢層」にばら撒いているだけで、
(豊かな高齢層も優遇している)政治力で決定される歪んだ制度だ。

もし北欧型の社会を目指すのならば、
高過ぎる日本の公務員の賃金カーブはフラットにしなければならず、
厚生年金や共済年金の所得比例分は絶対に削減が必要だ。

退職金への課税も「正常化」すべき。
退職金手当債まで出した自治体には課税を倍にしても良い位である。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今号で最も素晴らしかったのはP70、
明星大学の橋山禮治郎教授の寄稿です。

日本の公共事業の死屍累々たる失敗の山には
本当に驚愕させられます。何の責任も感じずに
天下り法人で高給を受け取っている方々、
赤字にお構いなしの地元関係者の神経は大丈夫なのか?

橋山教授は公共事業における事前調査の重要性を強調されており、
その点から見ればリニア中央新幹線計画は失敗確実とのこと。

ドイツ連邦議会は同種のリニア計画に対して
「過大な想定需要」「高過ぎる建設費用」「既存の鉄道網との連結不可能」
の3点を挙げて否決したそうです。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今週の『週刊ダイヤモンド』は「通販&ネット販売の魔力」。
小売というセクターは長い黄昏の時代を歩んでいますが、
面白い動きがあるとしたらここでしょう。





『週刊ダイヤモンド』2009年 11/28号


巻末で野口悠紀雄教授が、
「公的年金もJALの年金と同じ問題を抱えている」
と本質を鋭く衝いているのは流石。

財産権しか見ず、既得権と化した年金制度の歪みを無視する
衆愚評論家と格の違うところです。
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キーワード
週刊エコノミスト 週刊ダイヤモンド 野口悠紀雄 リニア中央新幹線 日本の公務員 社会保障制度 日本の大学 賃金カーブ
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