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『週刊ダイヤモンド』10月15日号 - 欧州の移民家庭の子供の貧困は平均の2倍、原因は失業と教育軽視

2016-10-14 | 『週刊ダイヤモンド』より
今週の『週刊ダイヤモンド』のリゾート特集は非常に素晴らしいものだった。

ただちょっと経済誌と言うよりも一般誌のような内容なので、
地域別・分野別の観光消費額の推移や「ポスト爆買い」の候補、
或いは訪日観光客の所得層別の分析があれば更に良かっただろう。

個人的には、星野リゾートが外資と互角以上に戦って優良顧客を日本に呼び、
星野やアマンに刺激を受けた他社やベンチャーが参入して切磋琢磨して欲しいと思う。
(独創的でかつ日本の地域文化に根ざした里山十帖は、その候補の一つである)

▽ こちら参照のこと

『里山を創生する「デザイン的思考」』(岩佐十良,KADOKAWA/メディアファクトリー)


メイン特集の各種ランキングは詳細に見ると発見があるし、
京都の町家を利用した形式の宿は、各地の農山村や島嶼で必ず応用できる。

クルーズトレインとクルーズ船でも同じような各種ランキングを作成することもできよう。
(86頁を見ると、いつの間に観光列車も一種のブームになっている)

サブ特集では観光・宿泊関連のウェブサービスの案内まであり、
それぞれの特徴とポジショニングも概観できる。
非常にお買い得感の強い内容だったと言えよう。

『週刊ダイヤモンド』2016年 10/15号 (百花繚乱 ニッポンのリゾート)


今回のエントリーのサブタイトルは巻頭21頁の竹下誠二郎・静岡大学教授の寄稿より。
(みずほの頃から竹下氏の欧州情報は質が高いため注目していた)

EUの統計局ユーロスタットによれば、欧州の貧困問題はかなり深刻になっており、
18歳以下の若者と子供の貧困率は27.8%で成人や高齢層より深刻、
しかもその要因として挙げられているのは「失業」と「移民」である。

特に移民家庭は「大人数家族」「母親の就業率が低い」
「教育を充分に受けていない」ために貧困率が高いと言う。

愚かな安倍政権の推進する「外国人材活用」と称する単純労働力移民受け入れは、
既に欧州で重大な欠点が確認されている頭の悪い政策なのである。

    ◇     ◇     ◇     ◇

『週刊東洋経済』の学校特集は高校にフォーカスしているが鋭さがない。
もしこれで売れているとしたら、中身を確認しない粗忽な読者が多いということの証左だろう。

首都圏では高校レベルの学閥があるのは明らかに進学校Kである。
超有名なTKは群れない特性があるので学閥と言うほどのものではない。
また、おおたとしまさ氏が指摘したような「塾歴社会」の側面もある。
女子進学校が台頭してきているので学閥そのものが危うくなっている面もある。

そうした地域別の事情を、有力高校別にOBを深掘りしないと駄目であろう。
(そうした意味ではエコノミスト誌の有力高校OB特集を逐次見ていった方が面白い)

地方では役所や電力会社に同窓会があるような、
沈滞し切った保守退嬰、お先真っ暗のどうしようもないところもある。
そういった実情を暴いて初めて、経済誌としての役割を果たしたことになろう。

そういった意味でもサブ特集「誰がための労働組合」の方が評価できる。
長期低落傾向にある労組加入率に、過半数の労働者が「労組に期待できない」とする惨状である。
「労組のダメっぷりを確認できそう」と当ウェブログが書いた通りだろう。

外郭団体の職員である濱口桂一郎氏も既存の枠組みでしか考えておらず、
根深い労組不信の根本まで考察が届いていない。

今の労組の根本的な問題は、官公労に象徴されるように
正規職員や恵まれた安定収入の労働者の権利にばかり固執して
自らが「抵抗勢力」となっていることを頑として認めない
ことだ。

非正規労働者の待遇改善のために身を切る改革ができないばかりではなく、
口先だけで「応援」してお茶を濁している自己欺瞞が見抜かれているのだ。
だから、もはや労組は主役ではなく守旧派として見られているのである。

『週刊東洋経済』2016年10/15号 (大学より濃い校風と人脈 高校力)


佐藤優氏の連載コラムは今週も本当に素晴らしい。
「組織内の不満分子」の話であるが、北方領土の機微に触れる話が出ている。
脊髄反射しかできないような頭脳停止の保守派とまさに「格が違う」。

アイヌ民族だけが住んでいた頃も固有の領土だったのか」とロシア側に問われ、
我々が北方領土について一体どう回答することができるのか。
日本人としての資質が問われるところである。

次週のコラムは愈々プーチン・ムネオ会談に入るようだ。
まさに北方領土交渉のクライマックス直前で、大いに期待したい。

    ◇     ◇     ◇     ◇

『週刊エコノミスト』の石油特集は矢張りいま一つではないか。
業界再編を中心としたら面白い話は出てくるまい。
中東の原産を巡る利害関係や戦略の方が遥かに興味深いし、市況への影響も遥かに大きい。

『週刊エコノミスト』2016年10月18日号


一方、失望させられたのはニッセイ基礎研究所の斎藤太郎氏の寄稿だ。
当ウェブログは氏の分析を高く評価してきたが、今回は頂けない。

「人口減少は経済停滞の主因ではない」というタイトルで、
よくある人口増加率と経済成長率の比較だけの陳腐な図表で、
生産年齢人口や高齢化率との比較すらないので底浅い内容になっている。
結局「悲観」に責任転嫁するのは戦時下の軍部と大差ない。

日本経済が他の先進国よりも消費や成長率の落ち込みが明らかに深刻なことから、
日本の人口そのものよりも急速な高齢化と生産年齢人口減少の悪影響が大きいのは容易に推測できる。
また、高齢層に異常に偏った資産や社会保障給付も経済停滞の元凶である可能性が高い。

日本と北欧、特にスウェーデンを比較すればたちどころに真実を見出すことができるであろう。
北欧・仏独・南欧を比較すれば、日本経済は高齢層偏重の社会保障と女性就業率の低さで南欧に近い。
財政悪化と低成長で南欧とそっくりだ。この程度の分析ぐらいはして欲しいものである。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週もダイヤモンドが売れることな間違いなし、貰い過ぎの年金・公務員退職金の問題に斬り込めるかどうか。

▽ 確定拠出年金の記事も期待したい

『週刊ダイヤモンド』2016年10/22号


▽ 「不動産バブル危機」にすれば良かったのに、と思う東洋経済特集

『週刊東洋経済』2016年10/22号 (不動産投資 勝つ人負ける人)


▽ 局地バブルが来るのか、かなり疑問のエコノミスト特集

『週刊エコノミスト』2016年10月25日号

米大統領選挙の直前リポートの方がより重要だろう。
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