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『週刊東洋経済』5月13日号-「適当な時期に外資を追い出せ」、ロシアに翻弄される学習能力なき安倍政権

2017-05-12 | 『週刊 東洋経済』より
今週の『週刊東洋経済』のメイン特集は頑張って取材しているが、
予想通り「人員よりMDに予算を回さねばならない点も指摘すべき」だったのに
そうしたマクロの視点が乏しかったという印象。
(人民解放軍と軍事費で競える訳がないのだから)

それよりも高く評価できるのはサブ特集、
「ロシア資源投資の光と影」(76頁)である。
賢明な有権者は絶対にこの記事は読んだ方が良い。

ロシア革命以来、ソ連=ロシアの外資対応は一貫しており、
経済的苦境や技術力未発達の時に外資を導入し、
レーニンの遺訓「適当な時期に追い出せ」に従って排除する
のである。
その典型的な事例が戦前の「北樺太油田」であり、戦後の「サハリン2」だとのこと。

当ウェブログはサハリン2の顛末を重大な教訓として取り上げてきたので、
全く同感である。安倍政権は今まさにロシアから手玉に取られているのだ!

歴史に全く学ばない霞が関の「対露楽観派」(「能天気派」と言った方が正しい)は、
この論考を熟読して反省すべきであろう。官邸だけ見ていると確実に国益を毀損する。

『週刊東洋経済』2017年5/13号 (自衛隊のカネと組織)


他には72頁「石油火力ラッシュの罠」もかなり良い。
東洋湾岸で石炭火力の建設ラッシュで、
住民からは大気汚染や温排水の害への懸念が出ている。

石炭より遥かにクリーンなガス火力であればコージェネにもできるし、
震災にも強くエネルギー効率を高められるのに、
電力大手が収益を守りたいがために石炭火力に飛びつくからこうなるのだ。
温排水による漁業被害は川内原発でも確認されている。
東京湾岸でも大手事業者の強欲のために環境が犠牲になるであろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

『週刊ダイヤモンド』の特集「がんと生きる」はもう一息だと思う。
がん就労者の現状をもう少しリアルに浮き彫りにする手法はあったのではなかろうか。
平均像を数値化して具体的に描写するとか、ダイヤモンド得意の匿名座談会にするとか。
今回はちょっと「らしくない」表層的な印象を受けた。

『週刊ダイヤモンド』2017年 5/13号 (がんと生きる [仕事][家庭][家計][治療])


経済関連では矢張りコラム「イオンとコストコが教える「脱デフレはイリュージョン」」は良い。
そもそも「デフレ脱却」が根底から間違った標語なのだが、企業経営層からも
その空疎さを指摘されている始末だから、てんで話にならない。

    ◇     ◇     ◇     ◇

『週刊エコノミスト』は「アップル株と世界経済」。
個人的にはダウも東証も高値圏で深追いすべきではないと考えているので
この特集はやや後追いかなという印象である。

最近、バフェットがアマゾンを買い損ねて失敗したと語っているが、
その話の方が面白いような気がする。

最近気になっているのが米のユニコーンや新興企業である。
36頁にエアビーアンドビーやウーバーといった急成長企業の分析があるが、
両者とも事業領域は典型的なゼロサムゲームの分野である。

既存の市場を破壊しそのシェアを切り崩して新参者が食い荒らすという構図で、
これで健全な経済成長が生み出されるとは全く思えない。
自分が儲かればいいのだと言わんばかりの拝金主義的なアメリカ経済が
スウェーデン経済に成長率で負けつつあるのはこうしたところからも分かる。

『週刊エコノミスト』2017年05月16日号


大きく期待していた「日銀が国債を売る日」(78頁)はやや踏み込み不足と思う。
出口戦略のシミュレーションはしているが公表できない、
展望リポートによれば2020年にもまだ金融緩和が続いている可能性大、
完全に追い詰められて大本営発表を続けるしかない黒田日銀の惨状は分かるが、
日銀がシミュレーションを公表しないなら専門誌が独自試算して公表すべきであろう。

「数十兆円規模」とも言われる日銀の巨額損失の見込みと、
「「金融システムの安定」を目的とする日銀が市場に打撃を与え」るシナリオを
エコノミスト編集部も是非公表して欲しいと考えている。

加藤出氏がいみじくも指摘しているように、

「マーケットは日銀の言うことを全部信じてはおらず、信頼は崩壊している。
 だんだん不安は高まり、気持ちの悪い状況になっている」

というのが日本の現状なのである。「板子一枚下は地獄」だ。
日銀が経済危機を招く日は、来るか来ないかではない。もはや「いつ来るか」の問題になっている。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週の注目は何故今バブル?という東洋経済、過去の栄光を振り返るスタンスは衰退の証拠か。

▽ 「揺らぐ低炭素社会 後編」の方が期待できるかも、東洋経済の派手な表紙は市場には逆指標。。

『週刊東洋経済』2017年5/20号


▽ 時々出てくる関西特集、人口動態で見ると「低迷」に近い気がするが。。

『週刊ダイヤモンド』2017年 5/20号 (関西流企業の逆襲)


▽ 名門高校と言うユニークな切り口、サンデー毎日・東大特集のエコノミスト版?

『週刊エコノミスト』2017年05月23日号

エコノミストはメイン特集以外にも良い記事があるので見落とさないようにしたい。
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