flagburner's blog(仮)
マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。
 



なんか知らないけど、日本鯨類研究所が、2006年12月に行われた作業部会での報告書を英語版のサイトで公開したのだが・・・。
・JARPA/JARPA II research results(2009年5月15日 日本鯨類研究所;英語)

この報告書では、1987年~2004年まで行われていた JARPA(Japanese Whale Research Program under Special Permit in the Antarctic)と 2005年の JARPA II の調査結果について伝えている。
報告書ってのは↓
・Report of the Intersessional Work to review Data and Results from Special Permit Research on Minke Whales in the Antarctic, Tokyo, 4-8 December 2006(2009年5月15日? 日本鯨類研究所;英語)

ただこの報告書、残念ながら(?)IWC の公式サイトで1ヶ月前に公開されてるんだよな。
しかも、こっちの方はページ数が多いけど読みやすいし・・・。
・Report of the Intersessional Workshop to Review Data and Results from Special Permit Research on Minke Whales in the Antarctic, Tokyo 4-8 December 2006(2009年4月22日 IWC;.pdfファイル)

また、↑報告書と共に、1997年5月に IWC が行った作業部会での報告書も IWC の公式サイトで公開されていた・・・。
・Report of the Intersessional Workshop to Review Data and Results from Special Permit Research on Minke Whales in the Antarctic, Tokyo,12-16 December 1997(2009年4月22日 IWC;.pdfファイル)

ちなみに、IWC の公式サイトの同じディレクトリ(よりによって "conservation" という名前)には、ホエールウオッチングに必要なガイドラインや規則の検証なんてのも掲載されている・・・。


話を戻す。
2006年12月の作業部会での報告書だが・・・正直わけわからん(馬鹿)。
誰かこれの解釈を・・・。


で、終わるとアレなので、1つだけ報告書に突っ込みを入れておく。

この報告書で度々出てくる『Krill Surplus(オキアミ類の最低充分量)』という用語。
元は、1977年に R.M. Laws という学者が提唱した仮説によるものらしい
問題の論文の概要は↓
・Seals and Whales of the Southern Ocean(Philosophical Transactions of The Royal Society)

なんでも、この論文では南極海におけるオキアミ類がどれくらい存在するなら(海洋資源的に)適正なのか、について論じてるらしいが・・・。
以下、この論文の概要部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
There are fewer species of marine mammals in the Antarctic than in the Arctic, probably because of the wide deep ocean with no geographical barriers to promote speciation.
The stocks are substantially larger in the Antarctic and the body sizes of individual species are larger, probably owing to a more abundant food supply.
Seasonal changes in the environment in the Southern Ocean are marked and food available to baleen whales is very much greater in summer.
Ecological interactions of the consumers, principally in relation to krill Euphausia superba, are discussed and attention drawn to some of the ways in which ecological separation is achieved, both within and between species.
Estimates of abundances, biomasses and food requirements are given for the seals and large whales.
The original numbers of whales in the Antarctic were far greater than in other oceans, but the stocks have been severely reduced by whaling.
This may have increased the availability of krill to other consumers by as much as 150 million tonnes annually.
Increased growth rates, earlier maturity and higher pregnancy rates have been demonstrated for baleen whale species, and earlier maturity for the crabeater seal.
While it has not been possible to demonstrate increases in the populations of any of these species, the stocks of fur seals and penguins have been monitored and show significant population increases.
A key question is whether the original balance of this ecosystem can be regained with appropriate management.
---- 引用以上 ----

なんつーか。
Laws 氏の論文をきっちり読んでる人って割と数が限られてるような気がするんだけど・・・。

ってのはともかく。
この Krill Surplus という仮説を使って、南極海におけるミンククジラ増加を説明することには疑問もチラホラ出ていた模様。
実際、今度の IWC2009総会でも、その辺について考察してる報告書がネタにされるらしいし。
・Have Antarctic minke whales increased in abundance because of 20th century whaling?(2009年5月15日 IWC;.pdfファイル)

果たして、日本の学者の方々はどのような反応をするのやら。


ちなみに、IWC の総会では、2008年~2009年の南極海における「調査捕鯨」の航海に関する報告を出すとか。
(NISHIWAKI, S. Cruise report of the second phase of the Japanese Whale Research Program under Special Permit in the
Antarctic (JARPA II) in 2008/09、という題)
俺が予想するに、Sea Shepherd からの攻撃についても多少は触れるとみた。
無論、「調査捕鯨」団のアフォな行動はろくに取り上げないだろうが・・・。



おまけ:南極海のオキアミ(ナンキョクオキアミ)の保護を訴えているサイト。
・南極オキアミ保全プロジェクト

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コメント
 
 
 
Unknown (kkneko)
2009-05-31 18:50:54
97年の中間時と06年のJARPA1終了時の作業部会の報告書を比較すると、「結果次第で有用かも」としていた部分が結局「まだ解決してない」との結論になってたりします。
反論の方は、遺伝的多様性の度合からミンク急増説はやっぱりガセだという話ですね。実際、チーターとか大幅に激減した動物や、外来動物なんかは個体数の割に「血が濃く」なってます。クロミンクは少なくとも突然どかっと増えた可能性はないってことです。
リンクのNPOのHPに詳しく出てますが、「間引き」が必要なのは日本などのオキアミ漁(養殖餌用)ですね・・
 
 
 
kknekoさんへ (flagburner)
2009-06-01 21:03:32
コメントありがとうございます。
そして、一連の報告書に関するご指摘、非常に助かります(←何)。

>個体数の割りに「血が濃く」~
名前だけは昔聞いたことがあるのですが、『ボトルネック効果(Population Bottleneck)』ってやつですね。
ちょっと調べたところだと、「血が濃く」なるのは遺伝多様性の面では良くないらしいんですよね。
そう考えると、ミンククジラを捕獲しすぎて「血が濃く」するなんて馬鹿げたことは止めて欲しいところです・・・。

>「間引き」が必要なのは日本などのオキアミ漁~
う~ん。
そうなると、日本などの食生活そのものを大幅に見直す必要がでてくる悪寒が・・・。
 
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