mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

結構なアカヤシオの前日光三山

2017-05-11 10:49:47 | 日記
 
 朝3時ころ、自転車置き場の屋根を叩く雨音に目が覚めた。まいったなあ今日に限って……。6時前、傘をさして家を出た。東武日光駅に着くころ、雨はほぼ止んでいた。予定の全員がrent-a-carに乗車して細尾峠を目指す。細尾峠は、奥日光と前日光の山並みを結ぶ稜線を越える峠。旧日光市と旧足尾町を結ぶ街道の峠にある。いまは、日足トンネルが峠道の下を抜けているから、旧道にはほとんど人が入っていないようだ。落石が転がり、パンクしないかとはらはらしながらの運転。「いつになく慎重ですね」とmrさんがからかう。
 
 降り立った峠は、雲の中。「←薬師岳、夕日岳、地蔵岳」「茶の木平→」の標識がある。寒い。雨具を着こんで、歩きはじめた。9時15分。「痩せ尾根10分があるんですって」とodさんが話していた通り、のっけから細い道。左側が切れ落ちて深い渓をなすが、霧に閉ざされて見えない。白い花が霧に浮かぶ。オオカメノキよと後ろから声が上がる。アカヤシオの花びらが地面に落ちている。慎重に進む。すぐに汗ばみ、体温調節をする。若い男の単独行者がやってくる。古峰ヶ原から来たという。茶の木平へ抜けるのだろうが、それにしても早い。向こうを6時ころに立ったのだろうか。やがて背の低い笹が生える上りになり、標高差200mほどを、途中で一息つきながら、ゆっくり上る。薬師岳山頂1420mに着く。ここへのルートは、しかし、国土地理院の地図には表示されていない。アカヤシオが明るい色の花をつけている。北側に大きく見えるはずの男体山も、雲の中にある。
 
 ここから地蔵岳まで、標高1400m前後の稜線を降ったり上ったりしながら前日光の山並みを歩く。西側の切れ落ちた谷を流れているのは渡良瀬川とその源流の沢。その向こうに足尾の集落があるはずだが、みえるのは手近のツツジの灌木ばかり。まだ花をつけていない。kwmさんを先達にして、女性陣が先行する。道はよく踏まれている。ツツジが花盛りのころにはにぎわうのだろうか。ヒガラだろうか、コガラだろうか、霧に浮かぶ枝の間をぴょんぴょんと飛び交っている。カケスのなく声が響く。歩くのが早いの何のと口にしていたmrさんたちも、何かをしゃべりながらついて行ってしまい、いまは声も聞こえない。「ひと月ぶりの山だね」と話していたotさんはゆっくりと慎重。歩きはじめると結構早いkwrさんも「急ぐことないよ」と、そのあとにつづく。
 
 ほぼコースタイムで三ツ目に着く。「もうこの辺でいいよ、今日は」とotさんが言う。「夕日岳に行ってからお昼にしましょう」と、あと15分の頑張りを持ち掛ける。標高で言うと30m下って、70m上る今日の最高峰・夕日岳1526mに11時45分。霧が薄く明るくなり、遠くの空が青く見えるところも出てきた。「天気が良くなってきましたね」とお昼にする。夕日岳へのルートも地理院地図には表示されてない。だが、山頂の方向表示看板は「〇×※→」と崩れた文字がどこやらへ通じていると言いたそうにしている。少し離れたところの表示板には、「蕗平大沢→」と消えそうな文字で書いてあった。たぶん鹿沼の方の地名なのであろう。霧が晴れてくると、アカヤシオが姿を見せる。花びらが雨粒をまとって曇り空を新鮮に彩る。ゆっくりお昼をとり、いったん三つ目に引き返し、そこから地蔵岳に向かう。三つ目から往路を引き返すと言っていたotさんに、「行きましょうよ、15分だって。すぐだしさあ、折角来たのでしょ」とmrさんが声をかける。しようがないなあというように、otさんも前へすすむ。
 地蔵岳1493mには山名表示板があるだけ。「地蔵はないよ」といっていたが、少し離れたところに石の地蔵さんがあるにはあった。だが、山名と地蔵との関係は、わからない。otさんは、脚がつりそうなのか、太ももに布プレーをかけている。ここから引き返す。12時56分。今度はotさんを先頭に戻る。結構順調に歩いている。「ええ? こんな道来たっけ」と前の方で言葉を交わしている。「往きと帰りじゃ、みる景色が違うよね」と、誰かが応えている。霧が取れて、意外にたくさんアカヤシオが花をつけていることがわかる。谷を挟んだ対岸の足尾地域の山が姿を見せる。カラマツが見事な新緑をつけて、渓へと降りているのがみえる。東側をみると、崩れた崖が深い渓へとみる者を誘い込むように落ち込んで、下の方が明るい。下界には陽ざしが入っているようだ。
 
 前方に、今朝通った山が見える。ところが結構何度かアップダウンを繰り返した。それを忘れて、目前の山が薬師岳だと思うから、あれっ? こんなトラバース道はあったっけ? とルートの印象がわからなくなってしまう。小ピークをいくつか越える。だんだんアカヤシオが多くなる。新緑も多くなる。そのあいだにヤマザクラだろうか、花をつけて枝を大きく広げている。いや、朝方は見えなかったのだが、天気が良くなりよく見えるようになったのだろう。気温も、朝方の10℃ほどに比べて暖かくなった。otさんを先頭に、薬師岳の直下の肩、トラバースする下山道への分岐に着く。ここから先頭は変わり、otさん、mrさんが後に続く。腰くらいの笹原を降る。足元がよく見えない。「段差、あります」「倒木、あります」と声をかけつつ後ろがつづく。やがて、山腹を巻くように、脚の幅くらいしかない細いトラバース道が出てくる。ところどころ道はなくなり、瓦礫の涸れ沢になる。今日一番の緊張を要する。「ええっ、どっちなの?」「だいじょうぶ?」と何度も声が上がる。まるで子どもに返って楽しんでいるみたい。「いや、これだけ緊張すれば、認知症にはならないよ」とkwrさんが誰かに話しかけている。案外、彼女たちのおしゃべりが、この山の会の要なのかもしれない。標高1280m辺りで、朝上った薬師岳への踏路に合流する。そこからまた、otさんを先頭にして下山する。細い、崩れかけた尾根筋の登山道に最後の緊張を保ちながら、細尾峠の車のところまで下った。15時30分。行動時間は6時間15分。分岐や山頂、お昼に時間をとったとはいえ、要所で緊張を保ちながらこれだけ行動できるのは、後期高齢者としてはたいしたものだとotさんを讃えつつ、じつは自画自賛しているのではありました。
 
 晴れて陽ざしの指す東武日光駅で「特急・リバティけごん」に乗ってビールを飲みながら、帰宅したのは6時半。日光から2時間ほど。結構な日光であった。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« チベットはすでに郷愁の里か | トップ | あからさま »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。