北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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ドラマと石炭の町

2014-10-09 21:50:55 | 石狩・空知地方



古巣滝川から程近い、上砂川町という町の一角に佇む小さな駅。
と言っても、鉄道は既に廃止されており、駅舎だけがこうして残されています。
滝川の一つ手前の砂川駅から、JR函館本線の上砂川支線という路線が運行されていて、私も、何故かはっきり覚えている平成6年3月7日に一度だけ乗りに行ったのだけど、現在はバス路線に転換されています。





でも、駅舎内部はこのように当時のままです。





さっき駅舎の正面の写真にも「悲別駅」という看板が出ていたけれど、これって一体・・・?
くどいようだけど、ここは、「空知郡上砂川町」という町であり、「悲別(かなしべつ)」などという町名は、北海道にはありません。





正解はこういうことでした。
私と同じか上の世代の方ならご存知の方も多いと思いますが、日本テレビ系で1984年に放送された、倉本聰脚本、雨宮良・石田えり主演のテレビドラマ「昨日、悲別で」というドラマの舞台になったのが、この上砂川町で、実際この駅舎が「悲別駅」として劇中にも登場していることから、それを記念して、30年経った今でも、このように保存されていて、さながら記念館のようになっているのです。

また、この「悲別駅」には、こんなご当地ソングまで生まれており、こちらもまた、ドラマの根強い人気に支えられて、ロングランで支持を集めています。





駅名表示板も運行当時のまま残されています。





そしてその裏には、これまた劇中の設定そのままの表記が。
隣の「ひがしうずら(東鶉)」という駅名は、劇中と実際とで変わっていなかったんですね。





町のシンボルキャラクター、愛嬌があって可愛らしいですね。





上砂川を含む空知地方一帯は、かつては炭鉱で栄えたことでも知られているのですが、これは、炭鉱町の多くで見られる、「ズリ山」という山。
「ズリ」とは、鉱山で採掘された鉱石のうち、資源として使えず廃棄する岩石のことで、これが特定の場所に集められて捨てられ、長年にわたり積み上げられて山になった物を、「ズリ山」と読んでいます。





これは、そんな炭鉱の一つだった、旧三井砂川炭鉱の中央竪坑。
炭鉱が閉山になった後、地下無重力実験センターという施設の実験棟として使われるも、やがてその実験センターも廃止となったが、現在も上砂川町のシンボルとして、存在感を示し続けています。





ん?このロケットは一体・・・?





へぇ~、そんなエピソードがあったとは。
これは驚きでした。
この表示板を見た瞬間、私の頭の中では、「仮面ライダーフォーゼ」の劇中歌「がんばれ!はやぶさくん」がエンドレスで流れてました。(笑)





側にある「炭鉱館」という展示施設。
炭鉱や町の歴史、それに、早川季良さんという画家の描いた、「石炭画」の作品が多数展示されており、じっくりと観てきました。
石炭画については、撮った写真をアップするわけにはいかないので、こちらをご覧下さい。

上砂川には久しぶりに行ってきたけれど、落ち着いた雰囲気の街並みが時の経つのを忘れさせてくれる、そんな雰囲気の町でした。
また今度、ゆっくりと行ってみようと思います。


※文中一部敬称略
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