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「絶望ノート」歌野晶午

2017-10-14 | 本 あ行の作家

「絶望ノート」歌野晶午

内容紹介:いじめに遭っている中学2年の太刀川照音は、その苦しみ、両親への不満を「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねていた。
             そんな彼はある日、校庭で人間の頭部大の石を見つけて持ち帰り、それを自分にとっての“神”だと信じた。
             神の名はオイネプギプト。
             エスカレートするいじめに耐えきれず、彼は自らの血をもって祈りを捧げ、いじめグループ中心人物の殺人を神に依頼した。
             「オイネプギプト様、是永雄一郎を殺してください」
             ―はたして是永はあっけなく死んだ。
             しかし、いじめはなお収まらない。
             照音は次々に名前を日記帳に書きつけ神に祈り、そして級友は死んでいった。
             不審に思った警察は両親と照音本人を取り調べるが、さらに殺人は続く―。

なんとなく「デスノート」を連想させるタイトルで読んでみました。

その名前ゆえに「タチション」とクラスメートからからかわれる照音。

どうして親はこんな名前をつけたのかと思ったら、ジョン・レノンのファンらしい。

ちょっと考えればからかわれることくらいわかるだろうに。

 

「絶望ノート」にいじめられている日々のことを記している照音。

読んでいて胸が痛くなる一方で、違和感を感じました。

それが、ラストでこうなるとは!

ブラックですね。

決して明るい話ではないけれど、おもしろかった。

 

照音の「文字には不思議な力がある」という考えに納得しました。