File - 出がらし手帖 -

写真 奥野和彦

闇夜の攻防

2017-06-21 21:13:08 | 写真


みんな経験があるだろう。
掛け布団を首までかけて顔だけを出しておくと
蚊は顔を刺しにくるから
真夜中の静けさの中で
蚊が顔のそばにやってきて
羽音がしなくなって、おでこのあたりに何か止まる感じがしたら
布団からさっと手を出して思いっきり叩けば良い。



そう思うのだけれど
待っていると来ない。
もう満腹になって暗がりで休んでるのかと
ウトウトしだすと音がしてくる。
こいつ、そうやって油断させといて
ほとぼりが冷めた頃に来るのか。

すぐ手を出せるように
布団のふちに手をかけておいて、その指を刺されたりすると
関節と関節の間は痛痒くてたまらない。
そこを狙っているのか。
そうしてそこのカーテンの陰から
せせら笑っているのか。
自分の顔を思いっきり自分に叩かせて
血でパンパンに膨らんだ腹を抱えて笑っているのか。

蚊に脳などなくて
ヒトはすぐにこうして擬人化して
ヒトと蚊の闘いのように考えたりするけれど、奴らは
本能で二酸化炭素の匂いと、そこから血液を吸うことと
水があったら卵を産むことぐらいしかすることが無いのだ。
それに人間は右往左往させられて
夜中にもんどり打ってみたり
時に死に至る病原菌を移され
駆除するために製品ができて企業ができる。
痒みを抑えるために薬品が作られる。
蚊は人間の経済さえも動かしている。

目の前にヨロヨロと飛んで現れれば
パン!と両手で叩いてそれで終わりの奴らに
感情も頭脳もないあいつらに
結局 顔に止まったと思って叩いても
どういうわけかまたしばらくするとプ〜ンと飛んできて
知らない間にまた別のところを刺されていて
痒いままいつの間にか寝ている。


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