一日一日大切に生きること-素人、考古学及び古生物学を学ぶ-

私たち人間の起源やその進化、そして太古の日本にいたと言うナウマンゾウについても、素人なりに考えてみます。

一日一日を大切に生きるー島嶼国「トゥヴァル」についてー (11)

2016年10月16日 13時21分46秒 | 島嶼諸国
島嶼国「トゥヴァル」について(11)



(2)ツバルの領土

 人が居住している島 はツバルと言われるように8つであったが、今日では一番南に位置する9番目のニウラキタ(Niulakita)島にも居住者がいる。ツバルは9つの居住人口を有する諸島を含めて、129の散在する環礁などの島嶼で構成されている。人が住む9つの島を合わせた全体の陸地面積は、わが国の外務省が編纂している「各国地域情勢:大洋州、『ツバル』基礎データ」1)や『世界各国要覧』(Vol.16、2004データブック・オブ・ザ・ワールド)2)そしてアジア開発銀行(ADB)太平洋研究シリーズ( Pacific Studies Series)の中のPacific Region Environmental Strategy ,2005-2009 3)などによると、わずか25.9km2 (上記の「外務省資料」に依拠)に過ぎない。

 いま、その島嶼国トゥヴァルには、いろいろな意味で地球温暖化問題や経済のグローバル化の波に追い詰められた南太平洋島嶼国の一つの凝縮された典型的な姿があると言える。ここで9島とは、北からナヌメア(Nanumea:3.9km2)、ナヌマンガ(Nanumanga:2.8km2)、ニウタオ(Niutao:2.6km2)の3島がノース・アイランズと呼ばれており、ヌイ(Nui:2.9km2)、ヴァイツプ(Vaitupu:5.6km2)、ヌクフェタウ(Nukufetau:3km2)、フナフテ(Funafuti:2.7km2)の4島がセントラル・アイランズ、そしてヌクラエラエNukulaelae:1.9km2)、ニウラキタ(Niulakita:0.5km2)の2島をサウス・アイランズとした3つの地域に区分されている。

これら3地域9島全体の総面積は、上述のように25.9km2 ないしは26km2 と言われているが、トゥヴァル中央統計局が10年前に公表したStatistical Abstract of Tuvalu 1984-1990 では23.96km2 となっており、1992年頃までに書かれた日本国内のツバル関係の報告書類4)にもまた同国の総面積は「23.96km2 」が使われている。

 しかし、最近のトゥヴァル中央統計局のCensus 2002によると、とくに出典が示されているわけではないが、9島の合計面積25.63km2 と記されている。また、David Stanley が著したSouth Pacific Handbook 2000では、9島各々をヘクタールで表示し、その合計を2,511ヘクタールと記している5)。

どれが正しいか定かではないが、本稿ではわが国の外務省資料「各国地域情勢:大洋州、ツバル基礎データ」から25.9km2 を用いることにした。
ここでちなみに、日本の国土面積は、国土地理院が2005年2月1日に発表したところによると、2004年10月1日現在で、前年(2003年)よりも7.77km2広くなった。1年間でトゥヴァルの国土の約30%も増加したことになる。その拡大した面積のほとんどが埋め立てによるものと見られている。

(3)地勢・気候

トゥヴァル9諸島合わせた国土面積25.9km2 を取り巻く領海の面積は90万km2 (一説には、130万km2とも言われている) に達する。人間が居住している島々で、島と島の間が最も離れているところでは170kmもあり、最も近いところでも67kmも離れている。島の地形は環礁と石灰の隆起珊瑚礁である。河川はなく、地下水は海水が混じり飲用には適さない。

トゥヴァル列島を形成している9つの小島嶼は前述のように隆起珊瑚の環礁であり、そのうちの6つの小島嶼(Nanumea、Nui、Vaitupu、Nukufetau、FunafutiそしてNukulaelae)は、海洋に面した潟を有しており、2つの小島嶼(NanumayaとNiutao)は陸に囲まれた潟を持っている。そして最後の1つ、Niulakitaだけが潟がない小島嶼である。

トゥヴァル諸島は北から南までどの島も熱帯海洋性気候で、総じて高温多湿である。気温も低い気温の平均で26℃、高い気温の平均で31℃である。押しなべて真夏は28~38℃で余り大きな寒暖の差はない。また、地理的にもサイクロン・ベルト地帯に近いために、サイクロンの影響を受け易い。

とくに11月~4月が雨季、5月~10月が乾季である。最近の3年間の月平均降雨量は、2000年が200.7mm 、2001年が 231.3mm 、2002 年が298.2mm で、年間を通じて約3,000mm以上の降雨量がある。そのため、土地の人々は飲用水を天水(雨水)に依存しているケースは多いが、最近では、フィジーやニュージーランドから飲用水のウォーター・ボトルを輸入するようになったので、食品店に行けば土地の人も少々高くつくが、安全な飲用水を、0.5リットルないし1.5リットル入りのペットボトル1本2または3オーストラリア・ドルで容易に入手できる。旅行者も同じようにホテルやゲストハウス、そしてスーパーで簡単に入手できる。

また、日照時間は2000 年が1,846.8時間、 2001年が 2,411.3時間、そして 2002 年が2,341.7時間で、1日の平均日照時間はおよそ6時間程度と見られる。ノース・アイランズ地方は、サーウス・アイランズ地方に比較して8-10月に乾燥が激しいとされている。

エルニーニョ現象は、海面だけの現象ではなく海洋の内部にも変化をもたらしている。それはまた、大気の動きと密接に関連していると考えられている。例えば、地上気圧については、南太平洋東部の高圧部で「平年より高くなるとインドネシア付近で平年より低くなる、逆に低くなると、高くなる」という現象が現われる。このシ-ソ-のような変化を「南方振動」と言うが、この南方振動とエルニ-ニョ現象は、大気と海洋が密接に結びついた同一の現象のそれぞれ大気側、海洋側の側面として認識されている。

エルニ-ニョ・南方振動(ENSO)で、トゥヴァル諸島は酷く乾燥する年があると言われている。
SPREP(南太平洋地域環境計画)と環境省(日本)の共同調査の結果では、同国の海面水位上昇および気候変動による脆弱性が解明されている。その結果、フナフティ島をはじめ各島どこもサイクロンにより、越波・浸水の被害が深刻であることが科学的に明らかにされている。
 
(注)
1)外務省HP「各国地域情勢:大洋州、『ツバル』基礎データ」による。
2)2004年版『データブックオブザワールド』(世界各国要覧)・二宮書店・平成16年・Vol.16、450-451頁。
3)ADB,Pacific Region Environmental Strategy 2005-2009: Strategy Document (ADB Pacific Studies Series),Asian Development Bank. 
4)「ツバル(Tuvalu)」(『南太平洋島しょ国の概要』第一部)・日本-南太平洋経済交流協会・1995年、218頁。
5)David Stanley , South Pacific , Avalon Travel, Seventh Edition,2000.p.530.
ジャンル:
経済
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 一日一日を大切に生きるー島... | トップ | 一日一日を大切に生きるー島... »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。