一日一日大切に生きること-素人、考古学及び古生物学を学ぶ-

私たち人間の起源やその進化、そして太古の日本にいたと言うナウマンゾウについても、素人なりに考えてみます。

一日一日を大切に生きるー島嶼国「トゥヴァル」についてー (17):中本博皓

2016年11月08日 08時33分54秒 | 島嶼諸国
島嶼国「トゥヴァル」について(17)



(5) 貿易構造:輸出入と貿易収支

ⅰ)輸出入構造
今から30数年前ですと、1980年のトゥヴァルの輸出は672000豪ドルで、輸出できる産物はほとんどない状態だった。主な輸出品は切手、コプラ・ココナッツ製品、手工芸品などであるが、ちなみに、2002年度の輸出品について見ると、野菜等農産物、鉱産物・燃料、化学製品、プラスチックやゴム等の製品、木材・パルプ等、アルミ・銅スクラップ等の卑金属類である。

これらの商品のうち工業製品類はトゥヴァルの国内で生産されているわけではないから、輸入されたものが再輸出されているような場合もあると考えられる。たとえば、野菜等農産物が毎年輸出されているわけではない。2000年と2001年は輸出されていない。同じことが化学製品やプラスチックやゴム等の製品についても言える。輸出先も限られており、最も大きな輸出相手国はフィジーである。次がオーストラリア、ニュージーランド、そして日本含むアジアの国々と続いている。しかし、その輸出数量は,実際にはわずかな量に過ぎないのである。

これに対して、トゥバルの輸入品の1980年の額は3147000豪ドルでした。現在も輸入は食料(food and live animals)が相当多いのはほとんど変わっていない。嗜好品(beverage and tobacco) 、基礎的工業製品(basic manufactures)、燃料(mineral fuels)、機械および輸送設備(machines, transport equipment)、原材料(crude materials)など、ほとんどの財がオセアニアおよびアジア諸国からの輸入品で占められている。

最近のトゥヴァルの輸入パートナーの第1位はオーストラリア、第2位フィジー、第3位ニュージーランド、第4位日本、その後に中国、韓国、米国そしてマレーシアの続いている。第4位につけている日本のトゥヴァルに対する輸出品は、船舶を含めて、広い意味で工業製品がほとんどである。

とりわけ、日本がトゥヴァルに輸出している主な工業製品の多くは、機械設備等であるが、その中でも大部分が船舶に関わる輸送設備が多いと考えられる。これに対して、日本がトゥヴァルから輸入している商品は、財務省の通関統計を見る限りでは現在のところ水産物などに限られている。

 ところで、アジア開発銀行のデータから、トゥヴァルの2014年度の総貿易額をみると、(1)輸出:6.4百万米ドル、(2)輸入:113.1百万米ドル。また、主要貿易品目は、(1)輸出は、魚介類でマグロの輸出も含まれている。(2)輸入は、最近では食料品が多い。次が原材料や燃料、工業製品、そしてその他となる。

 日本の対トゥヴァル貿易は、2011年の輸出が25億6900万円、主要な輸出品は、船舶類が84.9%、電気機器10.4%、一般機械1.9%。日本の輸入は、2億9988万円。まぐろが98.2%、その他はわずかである。次に、主な貿易相手国をみると、(1)輸出が日本、フィジー、ナイジェリア、オーストラリア、そして(2)輸入は、フィジー、日本、中国などが主な国々である。トゥヴァル政府が公表している貿易統計は、20年くらい前の数値で細心の数値は、アジア開発銀行とか、世界銀行などが独自に調査し発表しているものを使わざる得ないのが現状である。

 因みに、トゥヴァル政府が公表しているInternational Merchandise Trade、2002年の数値を以下、参考までに示しておこう。

 輸入(Imports:Value):20,362,342ドル、輸出(Exports: Value):252,485ドル、貿易収支(Trade Balance Value)は、-20,109,857ドルで大幅な赤字が出ている。また、2003年度政府統計によると、24,043,441ドル、輸出147,124ドル、貿易収支は-23,896,317ドル、そして輸入は、輸出の163倍に上っている、貿易収支の大幅な赤字は、トゥヴァルだけの問題ではなく、南太平洋島嶼国にすべてに共通する構造的な経済特性であると見ることができる。

 (注)トゥヴァル政府が公表する貿易額の単位は、オーストラリア・ドルである。

 したがって、輸出力の乏しいこの島嶼国の自助努力による経済の自立を求めること、それ自体が無理な注文なのである。この国の経済構造から考えれば、グローバル化が急速に進む世界経済の中にあって、自給自足経済を求めることの方が難しい。現状においては、外国からの無償援助と出稼ぎによる海外からの送金に依存した贈与経済の体質が進む、あるいは増幅する素地が大きいように思われるし、そう解釈する方が自然のように考えられる。


ジャンル:
経済
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