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流出雑記 

自転車

2011年05月17日 | Weblog
先週土曜の昼。
午後から大阪で仕事だったので自転車で出町柳まで下り、そこから京阪に乗るので駐輪所へといつもの導線をたどっていた。ところがいつも通りでないことが起こった。市営の駐輪所も柳月堂の方も満車になっていたのだ。両方満車というのは初めて。乗る予定の電車が出るまであまり時間がないので、仕方なく川端通りに面したロッテリア側の歩道に停めた。撤去されないことを願って大阪へ。

で、夕方戻ってくると自転車がない。
しばらく周辺を歩き回ったがない。

保管場所は十条。うちまで片道一時間くらいかかる距離である。その日はそのまま叡電に乗り、とぼとぼ歩いて坂を登り帰宅。

夕飯、リクエストのドリア。ホワイトソースは牛乳とバターと小麦粉で作ったが、ミートソースは手を抜いてママーのを使った。取っ手の取れるティファールのフライパンに2合くらいのご飯を敷いてホワイトソース、ミートソース、チーズ。オーブンで15分。チーズの焦げ目と焼けるにおいは完璧だったが、惜しむらくはママーの能天気な味のミートソース。抜いた手がはっきりわかる。

翌日の日曜は仕事のあとすぐに稽古場に行かねばならなかったので自転車を取りに行く隙がなかった。
月曜、午前の仕事が終わったあと取りに行くことにする。この日、夫も朝から病院だった。バセドウ病の治療薬、甲状腺ホルモンを抑える薬をきちんと1日3錠飲んでなかったので、下がっているはずの数値が少し上がっていて先生に目ぇ飛び出るよ!と怒られたらしい。

診察が終わった夫に迎えにきてもらい、百万遍の白水へ餃子を食べにいく。
白水は昼時の2時間半だけやっている中華料理屋で、夫はここの餃子が好きなのだった。カウンターのみ10席ほどの店内、そのどこに座っても調理場が見渡せる。使い込まれた油っぽくて黒い厨房でご主人は中華鍋をふり、奥さんがごはんをよそう。勝手が良いようにあるべき場所にものが落ち着いている。
隣に座った人が注文した肉もやし玉子炒めもうまそうだったが我々は餃子定食600円。ごはんとスープに餃子12個付きだから安い。
表面がカリカリの餃子、変わっているのは餡で、具材がかなり細かく刻まれている。醤油と酢とラー油を垂らした小皿につけて食べると塩気と酸味に引き立てられた餡の甘みと皮の香ばしさ、そのバランスがすばらしいと夫の評価。

餃子でスタミナをつけたのちバイクで十条に送ってもらう。
自転車保管所。といっても砂利の空き地に撤去した自転車を撤去場所ごとに分類して並べてあるだけ。
管理のおじさんは路駐を咎めたりせずご苦労さんですと言ってくれる。それだけで2300円支払う苦痛は多少なりとも軽減された。
黄砂で霞む曇り空の下、撤去されて待つ自転車の群れの中から愛車を探す。べ-ジュで、さすべえが付いているいつもの、あの。

見付けた。
あちらでも私を見付けた顔をした。
きっと乱雑にトラックに投げ込まれて連れて来られたんだろう、後輪の鍵が車輪に詰まっている。ごめん、と思う。
8年くらいまえに別の場所で今より二代前の赤い自転車を撤去されたとき、管理のおじさんにどのくらい引き取りに来るのか聞いてみたら、半分ほどやねと言っていた。

そして十条からの長い道のりを北上する。
普段通らない裏通りを走る。
おいしい参鶏湯が食べられそうな韓国料理屋がたくさんある九条、比較的新しい市営住宅とかなり年季の入った平屋、その間に突如ベンチを置いた憩いの場があったりする八条口から七条付近、ゆるゆる走りながら、独特の雰囲気のある住宅街の路地。住宅街だが生活感に少し異質な趣きが混ざっている五條楽園。

川端通りを走りながら四条三条、気付けばいつもの出町柳。

ポイントカードを溜めているドラッグストアに寄って洗濯槽クリーナー、ファブリーズの詰め替え、資源ごみの袋。スーパーで挽き肉、人参、太めの春雨、葉物は安かったニラ50円。今夜はチャプチェ。

春雨をゆがいたりしている間に、夫が自転車に油をさしておいてくれた。それがなんだかしみじみうれしかった。



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