歩かない旅人

 彼がなした馬鹿げたこと・・・彼がなさなかった馬鹿げたことが・・・人間の後悔を半分づつ引き受ける。ヴァレリー

アメリカの伝統と世界の腹黒さ

2016-10-01 11:04:17 | 月刊雑誌「正論」を読んで

 


 ちょっと前になりますが、産経新聞社が発行している月刊雑誌『正論』がありますが、その巻頭コラムが、業界の中でも評判になるほど面白い、マネができない書き手だと言われていました。

  

  そのコラムの名は「紳士&淑女」というタイトルで巻頭に載せられ、しかも無名で書いていました。その書き手が亡くなって、その人物が徳岡孝夫氏であることを私は知りましたが、業界ではみな知っているようでした。

    

  そのあと、雑誌『正論』は、同じようなコラムを載せ始めました。前回と同じように、無記名で書き手をわざと伏せて載せていましたが、3回目あたりで、どこから解ったのか、あっさりと高山正之氏だと名乗り、今は記名入りです。高山正之という非常にユニークで博識多才な、愛すべき人物です。

  このコラムの構成は、いつも三つの話題を載せるのが常です。今回はそのうちの一つを書き写してみます。かなり毒気を含んでいますが、どこか憎めないひょうひょうとした文体はまねができません。

 

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  月刊雑誌『正論』 2016年11月号より

  【 折 節 の 記 】

    

            高山 正之

  歴史の浅い米国に伝統などない。せいぜいジーンズかハンバーグ暗いと言われる。それは米国を見くびりすぎだ。ああ見えても立派に伝統はある。

  例えば第4代マディソン大統領はジョエル・ポインセットら外交官を送り出すとき、「どこかで内紛を起こさせそうな国を探せ」と命じた。騒ぎを起こさせ、米国が介入して植民地にしたい。

  実際、ポインセットはメキシコで反政府勢力を育て、内乱寸前までいったが、土壇場でことがバレて追放された。このとき彼が持ち帰った花がクリスマスの花として定着した。彼の名にちなんでポインセチアだ。

   

  この手の伝統外交が成功した一つにパナマがある。そこでなぜか独立運動が起きた。米国が即座に介入して独立させる。米国は支援のお礼を要求してその国の中央部を取り上げて運河を通した。

  因みにその87年後、ノリエガが真の独立を目指すと、親爺ブッシュが軍を出してパナマを占領し、ノリエガを刑務所にぶち込んだ。パナマに主権はない。

    

  この「よその国に付け込む」伝統は中南米に限らない。第二次大戦後は、干渉専門機関、CIAを立ち上げて、「中東に干渉を始めた」とコロンビア大のジェフリー・サクス教授が指摘している。

  標的はイラン石油の国有化に成功したモサデク首相で、CIAは市民デモを大規模に演出して失脚させ、バーレビ皇帝に恩を売って石油利権の4割を得た。その皇帝が欧米に抵抗して中東を仕切り始めると、ホメイニ師一派を使って潰した。

    

  あの革命が成功した一つのカギが国内でひそかに勢力を広げていた狂信者集団イスラム協会だ。そしてもう一つが彼らが巧みに操った米軍学生上がりのグループの存在だ。

  ともに米国の支援があったと言われ、そのコネで、国交断絶中の米国からの武器援助、いわゆるイランゲートが実現した。 彼らは順調に成長し、米国と和解した現ロウハニ政権の閣僚中、カルフォルニア大系が、ザリク外商など3人、MIT卒が2人など計7人もいる。

  イランが宗教漬けにされて脱落すると、米国はイラクのサダム・フセインを狙った。彼はイスラムを捨て、アラブ民族主義で中東を掌握しようとしたが、米国はサダムを、「シーア派を虐殺したスンニ派の頭目」に仕立て、最後はシーア派に処刑させた。

   

  イラクは今やスンニとシーアの遺恨殺し合いの地と化した。

  次の標的はリビアのカダフィだった。彼を倒すために米国はまず、ベン・アリのチェニジアで「アラブの春」を演出した。指揮は当時の国務長官ヒラリー・クリントンが執った。

   

  SNSを通した煽りでチェニスは怒れる市民で埋められ、ベン・アリは倒れた。「アラブの春」はエジプトに飛び火し、ムバラクも潰された。

  このタイミングでヒラリーはリビアに手を染め、反カダフィ派の部族に武器を与えた。NATO軍機は5000回も出撃してカダフィは殺された。

  残るはシリアのアサドだ。駐リビアのC・スティーブンス米大使にシリアの反政府組織に急ぎ武器を送るよう私的メールを使って指令しているときに不測の事態が起きた。ベンガジの米領事館が襲われ、大使が殺されてしまった。

     

  なんで米大使館が武器商人の真似事をやっていたのか。その経緯がバレれば米国の悪辣な中東政策が芋づる式に明るみに出る。ヒラリーは病気と称して国務長官のポストを降りて病院に逃げ込んだ。

  今回、大統領選に立ったのは無事に逃げ切れたと思ってのことだったが、そうは問屋が卸さなかった。ベンガジの亡霊、世にいう私的メール事件がそれだ。

  ただヒラリーも読みはある。彼女のやったことは米国の「伝統」外交を踏襲したに過ぎない。「そんな醜悪な過去を世界に晒してまで私を裁けますか」と。

  蓮舫と同じ。脛に傷持つ者の居直りを米国民がどう扱うか。結構な見ものではないか。

 

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   アメリカをはじめ白人はつい最近まで地球上の9割以上を植民地にしていたことを、日本は歴史できちんと教えません。アメリカだけではなく、欧米人はキリスト教を基礎とした人間観で白人至上主義者は、正義感としてこれらのことをやっているだけだったのでしょう。

  確かに白人は、先進国で悪知恵も進んでいましたし、植民地になった国が

それぞれ独立後も宗主国の文化を引き継ぎ、それなりに発展したのですから今となっては、どっちとも言えませんが、油断のならないことです。

  しかしこういうニュースは、まずテレビや新聞に書くのは相当の覚悟がいりますが、雑誌は一番進んだメディアかもしれませんが、ネットの世界はもっと本当のことを映像付きで暴きます。世界は腹黒いと。

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