春 夏 秋 冬

めぐり来る 春夏秋 麗しき 大和し護れ 民草いとえ 
          

或る戦争体験談

2009年07月04日 15時06分27秒 | 思想信条
昨日京都からの帰りの電車での事。
向かいの席に80歳過ぎ位だろうと思われる、高齢の男性が座られました。
その方が戦時中の事を話始められました。
戦争に4年ほど行っていたと言われるので、戦後64年だから少なくとも・・・・と計算しても、4年間戦争に行っていたと言われたのが聞き違いでなかったら、90歳近い事なってしまうしと戸惑っていましたら、
「89ですねん。」と言われました。
森光子さんも89歳で矍鑠としておられるけれど、この年生まれの方は元気な方が多いのかもしれません。

その方が「自分は戦争のお陰で、あちこち旅行をさせてもらいました。」と言われるので、皮肉を込めて言っておられるのかと思って、
「野宿なども有ったのでしょうね。」とお聞きしましたら、
「自分は丁稚時分に色々な技術をつけてもらっていたので、いつでも司令部つきで、一度も野宿するような事は有りませんでした。」と言われたので、吃驚してしまいました。
関東軍や沖縄軍まで含む4~5箇所に行かされたけれど、一度も不自由するような事は無かったというお話でした。
あの戦争から帰った人から聞く証言に、このようなものが有るとは!と驚いてしまったのでした。

兵隊として戦争に行ったら、最悪は命の遣り取りであることは、みんな知っている事ですが、
それ以外にも運が悪かったら硫黄島玉砕で地獄の苦しみを経た後で死なねばならなかったかもしれないし、フィリッピンで食べる物にも事欠きながらジャングルを、彷徨わねばならなかったかもしれません。

しかし司令部は何時でも食料に事欠く事も無く、命の危険も少ない比較的に安全な所に陣取っているから、常に他の兵隊よりも安全だし、
必ず屋根の有る所に陣取り、もし屋根のある建物が無かったら、新たに作ってでも設置するから、雨露の心配もほとんどせずに済んでいたようです。
司令部の人たちは、一般の兵隊から見たら天国のような生活をして、当然のような顔をしていたのでしょう。

今しきりに格差社会が嘆かれていますが、戦争中の格差はこんなものではないに違いないと思われます。
権力にある者は今以上に権力を握り、庶民は今以上に踏みつけにされる・・・・・
戦争をやりたがっている人たちは、自分は司令部にいて安穏に暮らしながら、国民を死地にさえ追いやる権限を持つ、そんな権力者になれるかと期待に胸を膨らませているのかもしれませんね。

司令部つきで楽しいだけだったと言われるご老人の戦争体験を聞いて、
戦争のもう一つの構図を見せられた思いがしたのでした。
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