Simon & Garfunkel
1964.10
Produced by Tom Wilson
超有名デュオの、記念すべきデビューアルバム
グラミーの最優秀レコードを2度取ったのは、彼らとフィフス・ディメンション(The 5th Dimension)くらいのはず
日本でも洋楽のポップスとしては、ビートルズ、カーペンターズ(The Carpenters)に次ぐ、定着度があるかと
でも有名な割りに、ロック史・ポップス史の流れの中に置かれて語られないので、僕はかえって少し不運な気もしてます
ボブ・ディラン(Bob Dylan)やバーズ(The Byrds)は良く語られるんですけどね
僕のCD棚には、あまりメッセージ性の強い音楽は置かれていないので、彼らは少し特別ですね
・・・単にコーラスが聴いてみたくて買ったら、メチャクチャはまってしまいました
時に、ポール・サイモン(Paul Simon)とアート・ガーファンクル(Art garfunkel)、23歳
60年代の大御所の中では最年長クラスですが、デビューは遅め
一応「ヘイ・スクール・ガール」という、エヴァリー・ブラザーズ調の曲を、15歳の時に全米49位とヒットさせてはいるんですが
詩才に溢れ、抑揚のあるメロディを書くポールと、魅力的に揺らぐ、アーティーのハイ・テナー・ヴォイスに注目したプロデューサーのトム・ウィルソン(Tom Wilson)さんは慧眼ですね
実は、トム氏はマイルス・デイビス(Miles Davis)も手がける、ジャズ畑の方でございます。
有名な話ですが、このアルバム直後、ポールはヨーロッパを放浪し、アーティーは修士課程での学業に戻るのです。
んが、65年の夏ごろに、トム・ウィルソンさんはフォークと電子音楽(ロック)の融合の匂いを察知し、二人に内緒で、⑥の上にエレキ・サウンドやドラムをオーバー・ダビングし、シングルカット←二人は怒ったらしい
グングン、チャートを上昇し、66年1月1日、ついに全米1位に(笑)。
(注:下記に、いつものUS #1ってのをつけてないのは、これはそのエレキ・バージョンでは無いからです。1位になったバージョンは次作に。)
さて、空前の大活躍前夜の本アルバム、トラディショナル・ソングやカヴァーも多く、音もシンプルで、後の作品とは色彩が少々違います。
でも、恐らく一般に“フォーク・デュオのS&G”と認識される雰囲気はこのアルバムが一番、というより、これと2作目だけ?と、僕は思ってますが、いかがでしょう??
トラック・バイ・トラック
① You Can Tell The World B.Camp - B.Gibson
この前奏を聴いただけで、「あ、エヴァリー・ブラザーズ」って思った人、当時は多かったろうな~
良く思うのですが、S&Gファンの中では、この曲が好きって言いづらくないですか???(笑)
デビュー前はこっちの路線の方が多かったようですね
② Last night I Had The Strongest Dream E.McCurdy
“戦争がなくなる夢を見た”という素敵な歌詞
フォークでは有名な曲らしいです。
③ Bleecker Street P.Simon
公式アルバム初登場の自作曲がこちら
このアルバム、何だか色んな路線が詰め込まれているんですが、オリジナル作品の、③⑥⑫の持つ空気が、際立っていると思います
どれも涙を誘うメロディ
そして、そのメロディの中を優雅に泳ぐように流れるアート・ガーファンクルの美声
品格と言うか、神々しさと言うか、ウィスパリング気味な歌い方が、曲にマッチしています
④ Sparrow P.Simon
彼らはゾンビーズ(The Zombies)以上に平均偏差値が高い
ポールはクイーンズ大学の英文、アーティーはコロンビア大学の建築学
そしてこの歌は、ポールが英文学からヒントを得たらしいです
⑤ Benedictus Trad. P.Simon - A.Garfunkel
正直退屈
⑥ The Sound Of Silence P.Simon
この歌にはコメントしたくない気持ちはありますねーーーー。
それこそ“沈黙の音”なわけで
ま、世に山ほど解説は出回っていますので、適当に(笑)
詩の強烈なインパクトもさることながら、メロディも秀逸
いや、メロディこそ、この曲の凄いところだと思います
一度聴いたら忘れられない、クセのある旋律
この曲なんか聞いてると思うのですが、アーティーとポールの声って、全然似てないのに、何故か時々、似てるなぁって感じます
⑦ He Was My Brother P.Simon
学生運動華やかなりし時代を感じさせる歌詞です。
お気に入りのようで、ライヴその他で割りと見ます。
「Shot my brother dead」の迫力は凄い。
過剰演出なきらいはありますが、そのくらいが丁度良い、そう思わせてくれる歌詞。
⑧ Peggy-O Trad. P.Simon - A.Garfunkel
最後に物凄い歌詞の“オチ”がつく曲ですが、雰囲気が可愛い伝統曲
こんな感じで簡単にギターで1曲やれたら幸せです
⑨ Go Tell It On The Mountain Trad. P.Simon - A.Garfunkel
先輩格とも言うべき、PP&M=ピーター・ポール&マリー(Peter Paul & Mary)も取り上げてますね
僕はそっちの方が好き。女声が似合う気がする
⑩ The Sun Is Burning I.Campbell
⑪ The Times They Are A-Changin' B.Dylan
出ましたボブ・ディラン
このカヴァーが入ってると入ってないとでは、彼らと、このアルバムの受け止められ方が違ったでしょーねー
バーズやビーチ・ボーイズのヴァージョンと比べると、一番力が入ってる
⑫ Wednesday Morning, 3 A.M. P.Simon
この前奏
何か定まるようで定まらないリズムを刻むギターに続いて、二人の声が高めの音でハモリながら入ってきて、、、泣けます
ところでこれの邦題は「水曜の朝、午前3時」・・・・・午前3時は朝か???(笑)
歌詞は、エヴァリー・ブラザーズのヒット曲(ここの⑥)を思わせなくもない。
僕は一時期、③⑥⑫だけを何度も聴いた覚えがあります
メロディに詩心があふれていて、とても説得力がある
ただ、この⑫なんか顕著ですが、ちょっとコードが違うだけで、たぶん簡単に、単調なカントリー風に聞こえるんじゃなかろうかと思います
こういうのを魅力的に、一クセ持たせて聴かせるところに、色々な工夫が潜んでいるんでしょうね
ポール・サイモン、デビュー作から才能爆発
凄く素敵な内容だと思うよ!!
http://blog.drecom.jp/hoshigafuru/
私もブログってるので
載せてみマース
暇なときにでもどうぞ☆
お元気そうでーーー。
ブログ、今こんなことをなさってるんすねぇ☆
頑張って(^o^)
わざわざありがとうm(_ _)m