日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

最後から十三番目の幻想

2010-10-30 21:16:40 | DOD系
うん、某有名RPGな。
批判凄いが、自分でやる気は無いのでにこっとする動画でプレイ動画見てみた。
うわぁ、すごい綺麗な映像~。冒頭は映画的。よくあるよね、こーゆー見てる側には状況とかまったくわからないまま始まる奴。
画像綺麗なんだが、逆に綺麗過ぎて何処から何処までがイベントでどこからがそうじゃないのか、わからない(汗)。
まぁ初めの方は全部イベントだよ!!
いつもながらの望まれないDOD。

まだホントに初めの方しか見てないけど…魔法が登場しねぇ!!
ファンタジーは? ねぇ、ファンタジーは?
タイトルについてるのにぃ…。
機械ばっかりだ。メカばっかりだ。
タイトルの略はもうSFでいいじゃないかなぁ?
意味はS(少しも)F(ファンタジックにあらず!)で。
敵デザインがホントに悪役で笑う。
なんつーか都市を護ってる側なのに。だから恐怖とか言われるんだよ!
もうちっとソフトなデザインにしようぜw
メカデザインもあまりにメカメカしいから、ちょっと。
ジブリ系の丸っこいデザインならファンタジーにも合うと思う。
ナウシカのメーヴェは今でも乗りたいと思ってるさ、私は!!

双子話。
前回の続き。
VSユーリック戦。
だからユーリックの扱いが…。
書いちまったら消化しとかないともやっとするんだよ。
戦闘は手抜きです。
書きたいのはそれじゃない!

…そろそろ土下座するべきじゃなかろうか、私は。



断罪は路傍にありて


それは闇。
それは醜悪。
それは哂う。
それは嘆く。
闇の塊、球体を形作り。
子供が粘土細工を無造作に裂いたような歪な口。
その上に縦に並ぶ三つの目は、禍々しい赤。
それは死霊の塊。
ゆらゆらと不定形の腕を生やし、嘲い、泣く。

たすけてしにたあははははははなんだこれすくわれているんだれかすくっておれはすくわれおれたちはしんでなせいじょさまがすくってこわいくははははは…。

幾つもの声が重なって、響く。
瓦礫と化した騎士団本部を巣のように、それは救いを求め天へと無数の腕を差し伸ばす。

おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……!!

薄暗い鳴き声を上げながら。

「集合体か?」
アークに跨り、それの周囲を旋回してクローセルは呟く。
あながち間違いではないだろう。
重なる声は支離滅裂で、元の、騎士団長の意思は見出せない。
「ち、面倒な!」
吐き捨てるクローセル。
アークもまた嫌悪を視線に乗せてそれを睨んだ。
「あいつやっつけるの? クロ」
「ああ、あれは敵だ!」
「わかった!!」
相棒の言葉にアークは頷き、吼えた。
黒い球体はアークの吐き出す炎を吸収し、効いている様子は無い。
靄の様な腕は氷の如く、触れられたところから二人の体温を奪ってゆく。
「くそ、どうすれば!?」
「クローセル、あれは死霊の集合体。
核となる部分があるはずです」
苛立つクローセルに飛ぶ声はセエレのもの。
「核…?」
「あー、クロあれ、あそこー!!」
呟くクローセル。何かに気付き叫ぶのはアーク。
「どうしたアーク?」
「あそこの中、いる!!」
アークが示したのは並んだ目の真ん中。
赤い眼球。そこに、身を丸める男の姿。眠るように、怯えるように。
騎士団長ユーリック。
あれか、と直感する。
クローセルは理解した。
あの男が核。だったら、あいつを殺せばいい。
躊躇いは無い。元より、そのつもりだったのだから。
「行くぞ、アーク」
「うん!」

伸ばされる無数の腕を避け、爛々と光る目に向かう。
すでに他二つの目は潰した。
残る騎士団長が眠る唯一つ!
「くぅ! アーク、大丈夫か!?」
「うん、平気!!」
大きな口がぱかりと開かれ、全てを吸い込む渦を生み出し、行く手を阻む。
それすらも避け、飛び。
二人に胸に宿る憤怒の情は、そのままアークの力に変わる。

ぐぅぅおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!

「やれ、アーク!」
クローセルの声。
極限まで溜め込まれた魔力は循環し、爆ぜた。

ガォォォォォォォォン!!

その尾から解き放たれた魔力は、無数の斬撃となり闇へと降りかかり。
闇は、千々に刻まれて、消失した。

残骸と化した騎士団本部。
騎士団員たちの死体が無造作に転がっている。
闇もまたあちこちに僅かながらも残滓を漂わせていた。
その有様にセエレは眉をひそめ、『ノウェ』はただ笑い。
クローセルは無表情のままにアークに寄り添った。
がらがらと、瓦礫が音を立てる。
ユーリックだ。
「まだ、生きていたのか!?」
剣に手をかけるクローセルを制したのはセエレ。
ゆっくりとユーリックへと歩み寄る。
己に近付く神官長の姿に気付かず、彼はただ呟き続ける。
死への恐怖を。
蹲り、この世の全てを拒絶するように膝を抱える彼に、セエレは苦い顔をした。
その額へと手を翳し、幼い表情を泣きそうに歪め。
「やっぱり…ユーリック、君はもう……」
翳していた手をきつく握り締め、セエレは杖を掲げる。
小さな唇が紡ぐ神聖な呪文。
響き渡るそれに触発されるようにユーリックの身体は淡く発光し。
「さよなら、ユーリック」
最後の言葉を唱えると同時、彼は光る砂となり消えた。
それは漂っていた闇も同様に。
「どうしたんだ、一体?」
「これは…死者を、魂を安らかに眠らせるための呪文です」
「魂を? もしかして」
「はい……」
力なく頷き、セエレは声を絞り出す。
「彼はすでに死んでいました。
いつから…そうだったのかわかりません。ですがおそらく司祭の、ハルファスの仕業でしょう。
死を迎えることも出来ず、その骸は操られ続けて…いたんです」
気付かなかったと、悔恨に満たされるその姿に、クローセルはただそうかと頷くだけだった。
生きる者の無い残骸の上、風だけが行過ぎて。
セエレは己の無力に、天を仰いだ。


吹いた風が歌だった。それは誰かの歌だった。それは別れの歌だった!!

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