山譲り 虫や獣が 目を覚まし
梅士 Baishi
啓蟄になった。
樹海を切り開きながら彷徨う山歩きはそろそろ終わりの季節である。
山で一番怖い、もののけは、蜘蛛である。
その次が、蛇と猪、そして蚊だろうか。
熊や鹿やオオカミはいない。
狸はいてもこわくない。
もののけが目を覚まし始めたら、道を外れては歩けなくなる。
ここ一年以上は泳いでいない。
釣り道具をたくさん買いながら、釣りにも行っていない。
山歩きとスロージョギングに夢中になっているからだ。
運動能力が上がることは実に幸せである。
水泳を始めたばかりの頃は、水着でプールに立つことがおこがまし
かった。
水泳は得意だと思っていたが、正式に水泳を習ったことはなかった。
学校体育でも水に入る諸注意は受けたが、泳ぎ方は教えてもらわ
なかった。
クロールができないと言うことに気が付いたのである。
泳げる人が眩しく思えた。
それから本を買い、選手の泳法をビデオで研究しながら、理論とイ
メージで泳法を身につけて行った。
やがて、最小限の動きでクロールの息継ぎができるようになり、50m、
100mと泳げるようになった。
初めて1500mに挑戦した時は、もう泳ぎきるのが精いっぱいで落
ち武者のようだったが、完泳したという達成感に一人至福の満足感
を味わっていた。
やがて、1500mを25分くらいで泳げるようになった。
バックストロークも、ブレストもバタフライも、きれいなフォームで速く
泳げるようになった。
いつの間にか、逆三角形の身体になっていた。
身体能力が最高になったのは30代前半のことだった。
仕事を始めると、運動をする機会はとりにくくなる。
最大の運動機会は通勤の時である。
たまに水泳をしながら、自転車通勤を始めた。
高速走行で10分から15分の距離である。
それで運動をしたつもりになっていた。
たまに走ったりすると、200mくらいで息が上がり、筋肉が固まった。
通勤距離を歩くと50分かかる。
これを歩くと言うのは無謀にさえ感じた。
山歩きは、平地を2時間も歩けば目が回りそうだった。
今は毎日徒歩の二倍ほどのゆるりとした小走りで25分、毎日汗を
流し、いかにも走ったような気分で汗をかく。
筋肉痛ということもなく、いい汗をかいて実に快適である。
山歩きも急斜面をよじ登りながら5時間は歩けるようになった。
日々鍛錬すれば、身体能力は信じられないほどに順応する。
走れるようになったと言うことは、大きな自由と自信を手に入れる。
到底、若きアスリートには及ばないが、平均以上の身体能力を持
つということは幸せなことである。
高速に歩き、スローに走る。
写真を撮りながら山を歩く。
まことに至福の健康ライフのメニューである。
さて、次のチャレンジは、三郡縦走、ヨイショコショヘイ縦走、九重
登山と言うところか。
【 日本のこれからのものづくり 】
日本のものづくりの技術は今でも世界一だろう。
しかし、国際経済の激動の中で、価格競争に巻き込まれ、未だに
苦戦を強いられている。
日本の優秀な製造機械を輸出したことも、価格競争を激化すること
に繋がっただろう。
製造機械の販売方法は製法特許を保留するなど、考えないといけ
ない。
最近、経済ニュースでは、スマホを使ったサービス開発が多い。
一見便利だが、情報端末をぶら下げて歩くと言うことが幸せなこと
なのか、本当に進化なのか、今ひとつ分からない。
確かに、交通情報はまだ開発の余地がある。
通販やネットバンキングも便利である。
しかし、ものづくりはソフト開発の基礎にある。
日本の役割は、まだ、インフラ的なものづくりに使命があるし、経済
のメインエンジンもまた、インフラ的なものづくりにある。
その中間的なものとして重要な分野が、インフラに神経を張り巡ら
せると言う技術である。
神経とは、センサーである。
道路でも高層ビルでも、痛みなどがすぐにセンサーで分かると言う
ことが大事である。
その次は、不都合な原因を除去する免疫システム、補修する再生
システムというように、生命体の性格を持ったものづくりの発展方向
があると言うことである。
造船も、船全体に神経が張り巡らされ、危難回避能力が備われ
ば、大きな進化である。
スマホというが、通信インフラが脆弱では仕方がない。
日常的便利さもあろうが、インフラとしては危機的状況にも使える
強さと容量が求められる。
原発についても、限りなく核廃棄物を安定化させるまで使い切る文
殊型原発の開発や、超小型原発の開発もほしいところである。
地域発電が低コストでできれば、送電の無駄を省くこともできる。
マーケティング型のスマホ情報ソフトや教育ソフトの開発も必要だ
ろうが、国家戦略としては、やはり基本インフラの部分にまだまだ大
きな課題が残っていることを忘れてはならない。
立憲女王国・神聖九州やまとの国
幸福実現党応援隊・ 梅士党