(ウレぴあ総研)
「デフレ時代に一流の大人になるためのマナー講座」。今回は「パン」に関するマナーをご紹介。
みなさん、食パンとそれ以外、なんて分類していませんか? パンの世界には大きな魅力が詰まっているんです!
このコラムを読んで、その基本を押さえましょう。
講師はデニーズのスイーツ編 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/5740 ] でもご登場いただいた、フランス菓子の第一人者?大森由紀子先生です! フランスの生活が長く、御主人はフレンチの名店「マッシュルーム」のオーナーシェフ。なんでも教えていただけそうです。では!
■代表的なパンの種類は?
―今回お邪魔しているのは、四ツ谷駅にあるポールさんです。
「私はここ好きよ。サンドイッチの大きさも程良いし、フランスではパリはもちろん、地方でも見つけたら入ります。四ツ谷のお店も素敵、成田空港に行くときは品川のお店も利用しています」
―それはよかったです。こちらはパンを売るだけでなく、ビストロとしても有名ですよね。2980円で前菜?スープ?メイン?デザート?飲み物、そしてパン食べ放題という素敵なコースがありますので、それを食べつつ、実践的に教えていただければ、
はいはい。
―その前に、そもそも代表的なパンの種類を整理して教えてください。
そうね。まずクロワッサンは朝食用です。
―はい。
そしてバゲットが夕食用。フランスの普通の家庭では、余ったらトーストして翌朝食べます。
―ほう。あの、フランス人って朝ごはんとか作らないんですか?
作ってもコーヒーくらいかしらね。コーヒーとクロワッサンか、バゲット。以上。朝ごはんを作るという概念はありません。こどもはバゲットに板チョコとかピーナッツバターを塗ったりね。
―へー、そんなものなんですね。
一般のフランス人は、とても質素で倹約家よ。お弁当なんて決まってバゲット?硬いチーズ?サラミソーセージ?トマト?水だから。そうそう、ヨーロッパでは、セイグルつまりライ麦入りのパンはオープンサンドイッチでは必ず使われますね。これは伝統的なもので、具材はなんでもいいけれど、パンは黒パン以外はダメ!っていうくらい。生ガキにも合いますよ。
―ポールだと、この「パン?オ?セイグル」ですね。それから、「パン?オ?6 セレアル」という6種の雑穀入りパンにも応用できますね。
これは美味しいですね。健康志向の人は特に好きそう。
最後にカンパーニュはパーティのときとかですね。コクのあるチーズと一緒でも美味しいですよ。
■食事のとき、パンはどこへ置くべきか?
―あ、食べ放題のパンが来ました。全5種類。そして前菜盛り合わせです。すでにオトクな感じがします。ここで質問です。フレンチとかでパンをのせるお皿が無い場合、どこに置くのがいいんですか?
左上ね。
―こんなふうに?(左上へ直接置く)
そうそう。お皿がなければ直接置いてしまって、いいんです。正しいマナーです。
―ふと悩みますよね。パンは「アンシェンポール」が一番人気だそうです。
これはリッチなおもてなし用のパンですね。香りが高くてしっとりしている。タンパク質が多いから赤ワインにも合うし、サラダと一緒とか、サンドイッチでもいいですね。
―それから「パン?オ?フロマージュ」というチーズパンは、ある雑誌で最もお酒に合うパンとして紹介されたらしいですよ。
うん、わかる。これはいいんじゃないかしら。
■スープにひたしてはいけません!
―止まりませんね。美味しそうなカボチャスープがきました。これはあれですか、パンをスープに浸けて食べてもいいんでしょう?
ダメ! スープというものはフランスでは“飲む”ではなく“食べる”ものなのよ。分類としては。だからパンを浸したりしてはいけません。一緒に食べるならこのスープはなめらかだから、しっかりした雑穀パン、ポールなら先ほどの「パン?オ?6」がいいと思います。
―えー、そうなんですね。危なかった。よくカフェオレとかに浸しているからてっきり。
あれはね、比較的粉の粒子が粗い粉を使うお菓子やパンが多いので、パサパサになりやすい。だから浸したほうがしっとりして食べやすいからじゃないかしらね。
■実はフランスの菓子パンは存在しない
―そんな理由ですか! ところで、フランスの菓子パンとか食事パンってどんな種類があるんですか?
大木君、それも誤解ね。フランスには日本みたいに、あんなにたくさんの菓子パンはないから。せいぜい、クロワッサンやパン?オ?ショコラ、ブリオッシュ、エスカルゴくらいかな?
―あら。メロンパンもチョコパンもクリームパンも。コーンマヨネーズも。
ないです。ちなみにフランス人が最も理解できないのが焼きそばパン。
―炭水化物の炭水化物をのせてどうすると。まあ、確かにあれが好きな人も
大勢いますけれど???。
■料理に合わせてパンを選べると面白い
さて、メインは豚肉のステーキ?バルサミコソースです。
これはしっかり酸味があるので、カンパーニュに合わせたいですね。
―確かに。…大森さん、このソース美味しそうなんですけれど、パンで拭うのはダメですか。
いいですよ。ただし、いわゆる三ツ星店とかグランメゾンといわれるような最高級レストランではマナー違反になるので注意してね。
―はい! ふーっ、堪能しました。パンも意識して食べると面白いものですね。
そうなのよ。私はできるだけ添加物の無い、職人が作ったパンを食べるべきだと思うのよね。それから家庭の食事も洋食化しているでしょう。でもステーキに白い食パンは合わないから。料理に合わせてパンもチョイスしたら楽しいと思いますよ。
【店舗情報】
PAUL四谷
03-5368-8823
東京都新宿区四谷1-5-25アトレ四谷1階
7:30~22:00(月~土)/8:00~22:00(日祝)
*PAUL四谷では10月、PAULのパン?キッシュ?サラダ?デザートが食べ放題の上、ソフトドリンクもお好きなだけ! という驚愕の土日限定モーニングビュッフェを開催中です。早起きして土日はPAUL四谷でフランスの朝をご堪能下さい。(8:00~10:00)
プチパンソルド(お得なプチパンセール)も、土日に実施中です。
関連リサーチ実施中!
朝食、あなたは何派? [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/9903 ]
こちらのレポートもどうぞ!
【グルメ】デニーズで一流ギャルソンにマナーを教わってみる [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/5001 ]
【グルメ】サイゼリヤでイタリアンの超絶オーダーテクを学ぶ [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/2934 ]
【グルメ】バーミヤンで中華の超絶オーダーテクを習ってみた [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/2492 ]