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ちょっと地味ですが…。 クロバネツリアブ・ビロードツリアブ

2013-08-08 | 僕の散歩道
このところ猛暑で、あまり外を歩き回っていない。
その上、自分の集中力も低いためか、歩き回ってもたいした成果が上がらない。――困ったもんだ…。
7月4日。いつもの散歩道でのこと。4日も前の話題だが、こんなときでないと、なかなか紹介することができないツリアブの話。――何せ小さく地味なもんで。

この日、草の上に黒光りする物体を発見。近づくと無重力的に「ふっ」と浮き上がった。しばらく目で追っていくと、1m程先の草の上に着地。アブの仲間だとは見当が付いたが、写真を撮り、家で調べるまで知らなかった存在の虫しだ。その名はクロバネツリアブというものだった。


クロバネツリアブ 2013-08-04 世田谷

クロバネと付くだけあって、確かに翅が黒いが、黒光りした金属光沢が美しい。ただ、頭の中でイメージするアブと比べると、翅の付く位置が後ろで、なんだか不格好に見える。

ちなみに、アブの仲間はハエ目に分類され、以前は双翅目といわれる名前で呼ばれていた。昆虫の特徴は、確か小学校で習ったはずだが、体が、頭・胸・腹の三つに分かれ、脚は6本。そして翅は4枚である。しかし、この仲間は、双翅目の名のように翅が2枚しかない。後翅は退化して、小さな板状あるいは痕棒状になって、ほとんど見えない。ちなみに、ハエ、アブ、カなどが同じ双翅目の昆虫で、人間にあまり良い印象を与えない虫たちが多い。

ツリアブのツリとは、この虫がよくホバーリングすることから、まるで吊り下げられているように見えるからだと聞く。つまり吊虻が語源ということらしい。
地味な仲間で、種類もあまり多くないが、春先によく見られ、ビロードツリアブは、ちょっとかわいらしい印象を与えてくれる。

 
ビロードツリアブ 左:葉上に静止 2011-04-06 高尾山  右:ホバーリング 2011-04-14 多摩丘陵

来週末からは、仕事で1週間小笠原に出かけてくる。東京の南約1000㎞に位置する亜熱帯の島だが、このところの気温を調べると、最高気温は30度程度で、東京より断然涼しい。南の島に避暑に出かけるといったことになりそうだ。
それまでの間に、もう1、2回猛暑の東京を見て歩くことにしよう。


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