浄空法師説法研究

浄空法師の説法に学びながら、日本語に翻訳して紹介しています。

『太上感応篇』大意 7/10

2012-06-30 | 『太上感応篇』 大意

  【無故剪裁。非禮烹宰。散棄五榖。勞擾眾生。】
  理由なく衣類を裁断し、生き物を礼に反して料理し、五穀を無駄にし、衆生を働かせ混乱させる。

  這是一段。對於物力不知道愛惜。物是養人的,萬不可以任意的糟蹋,這是招來無量的過失。第八是「顯之惡」:
  この一段は、物を惜しみ大切にすることを知らないことです。物は人を養うもので、決して身勝手に粗末にしてはなりません。それは計り知れない過失を招きます。第八は「顕横の悪」(明らかな横暴の悪)です。

  【破人之家。取其財寶。決水放火。以害民居。紊亂規模。以敗人功。損人器物。以窮人用。】
  人の家を破産させ、その財産を奪い、水を打ち火を放って民家に危害を加え、秩序を乱し、人の功積を無にし、人の器物を損なって、使えないようにする。

  顯是明顯,是行霸道,這是舉這幾種例子。底下第九段是「陰藏之惡」:
  「顕」とは明らかということ、「横」は非道横暴なことで、これはいくつかの例を挙げているのです。次の第九段は「陰蔵の悪」(陰に隠された悪)です。

  【見他榮貴。願他流貶。】
  人の栄華を見て、その人が左遷させられることを願う。

  這是暗中咒人。
  これは密かに人を怨むことです。

  【見他富有。願他破散。見他色美。起心私之。負他貨財。願他身死。】
  人が裕福であるのを見て、その人が破産することを願い、美しい夫人を見れば、欲情を起こし、人に財産を借りていれば、その人の死を願う。

  死了就不要還債,存心不好,存心惡,雖然沒有表現在行為上,這心地就不好,就造了罪業。第十是「有陰之惡」:
  死ねば返済しなくて済むからです。心根が悪く、心根が悪であれば、行為に現れなくても、罪業を犯すことになります。第十段は「陰のある悪」です。

  【干求不遂。便生咒恨。】
  求めたことが思い通りにならないと、恨みを抱く。

  去求人,人家沒有答應就懷恨在心,這是錯誤的。我們有求於人,人家能做到,或者不能做到,他有他的因素。他實在不能滿我們的願,他有他的困難,所以確實有時候愛莫能助,我們要能夠體諒他人。他已經盡了心,可是在事上沒有滿足我們的願望,我們還是應當要感激他,豈能咒詛人?
  人に求めて、人が答えてくれないと心の中で恨めしく思う。これは間違いです。私たちは人に頼み事があっても、できるかどうかは人それぞれの要素があります。その人が自分の頼み事を聴いてくれなくても、その人にはその人なりの困難があるものです。確かに時には助けたくても助けられないことがあるもので、私たちは人の気持ちを理解しなければなりません。その人はすでに心を尽くしてくれました。しかし実際には希望を満たしてくれません。私たちはそれでもその人に感謝すべきです。どうして恨む必要があるでしょうか?

  【見他失便。便說他過。】
  人の過失を見れば、その人の過失を言いふらす。

  人家有了不如意的事情,我們就說某人有過失。
  人がうまくいかない事があれば、その人の過失をあげつらいます。

  【見他體相不具而笑之。】
  人の身体的な欠点を見れば、それをあざける。

  『體相不具』是說六根不全,不可以譏笑,應當生憐憫之心。他遭到不幸,我們怎麼可以譏笑他?
  「体相不具」とは六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)が完全ではないということで、嘲笑ってはなりません。憐みの心を持つべきです。人が不幸に遭ったのに、どうして嘲笑うことができるでしょう?

  【見他才能可稱而抑之。】
  人の才能を見れば、褒めることなくかえってさげすむ。

  人家很能幹,有智慧、有才幹,你故意去貶抑他、去障礙他,這是過失。國家社會得一個能幹的人是大家的福,你障礙他實在是障礙大家的福報,諸位想想,這個結的罪有多重?我們又何苦來做這種愚痴的事情?下面幾句是「無因之惡」:
  人が優秀で、智慧があり、才能があると、故意にその人をさげすみ、邪魔しようとする。これは誤りです。国家社会が優秀な人材を得ることは人々の福であり、あなたがその人の障害となるなら、事実上あなたが人々の福報の障害となっているのです。皆さん考えてみて下さい。この罪業はどれほど重いことでしょう?またどうしてわざわざこのような愚かな事をするのでしょうか?次の数句は「無因の悪」(理由のない悪)です。

  【埋蠱厭人。】
  証拠をでっちあげて人を陥れる。(虫を埋めて人を嫌がらせる)

  這在大陸南方苗疆一帶常有這種事情。抗戰期間我在貴州念書,貴州苗族很多,『埋蠱厭人』是那個地方常常有的事情,這是無因之惡
  中国大陸の南方では苗族の住む一帯ではこのような事がよくあります。抗日戦争(日中戦争)の頃、私は貴州で勉強していましたが、貴州には苗族が多く、「埋蠱厭人」(証拠をでっちあげて人を陥れる)はこの地方でよくありました。これは「無因の悪」(理由のない悪)です。

  【用藥殺樹。恚怒師傅。抵觸父兄。強取強求。好侵好奪。】
  薬を使って樹木を枯らし、教師を恨み、両親に反発し、力ずくで奪い取り、侵害することを好む。

  這都是無緣無故的。在佛法裡面講是惡業習氣太重,遇到境界、遇到緣,惡習氣起現行,這是讀書明理之人應當要戒除的。下面第十二段,「奪志之惡」:
  これらは何の理由もありません。仏法では悪業の習気が重過ぎる為だと言われますが、ある環境・ある縁に遭遇すると、悪い習気が働きだします。学問をして道理を明らかにしようとする人は、(この悪習を)必ず断たなければなりません。次は第十二段、「志を奪う悪」です。

  【擄掠致富。巧詐求遷。】
  略奪して金持ちになり、ずる賢い手段で昇進しようとする。

  『遷』是升官、升遷。用一些技巧詐謀,自己升了官,實在講「因果報應,絲毫不爽」,用的這些巧詐的,還是你命中在這個時候應該要升遷。你命裡頭不應該升遷,用什麼樣計謀你也得不到,如果你要是得到,巧詐能成功,因果報應就講不通,感應這一篇早應該廢除。這樁事情我們要細細的去讀《了凡四訓》,然後才能夠曉得一切事是強求不得的,它都有個理在,所以應當要如理如法不可以強求。
  「遷」は官位が上がること、栄転することです。巧妙な手段でうまく昇進したとしても、実際には「因果報應,絲毫不爽」(因果応報は、少しも違うことがない)であり、うまく騙したのだとしても、もやはり命の内にはこの時に昇進するはずだったのでしょう。あなたの命の内に昇進がないなら、どのような計略を使っても得ることはできません。もし(命の内にないのに)巧妙な手段で成功したなら、因果応報の道理が通らず、感応の道理を説いたこの一篇もとうの昔に破棄されていたでしょう。この事は『了凡四訓』を精読してみれば、すべては無理に得ようとしても得られるものではないことを理解できるでしょう。それはすべて道理があるものなのです。ですから必ず理に適い、法に適うように努めて、無理に求めてはなりません。

  【賞罰不平。逸樂過節。】
  褒賞や懲罰は不公平で、安逸な享受は節度を越えている。

  超過了節度。
  節度を越えています。

  【苛虐其下。恐嚇於他。】
  自分の部下を虐げ、人を恐れさせる。

  這是得志的時候常常有的這些惡的行為。底下第十三段講「無忌諱之惡」:
  これは志を成し遂げた時、よくこのような悪い行いがあるものです。次の第十三段は、「忌諱(タブー)を無視する悪」です。

  【怨天尤人。訶風罵雨。鬥合爭訟。妄逐朋黨。用妻妾語。違父母訓。得新忘故。口是心非。貪冒於財。欺罔其上。造作惡語。讒毀平人。】
  天を怨み人を咎め、(思うようにならない)雨風を罵り、争いをそそのかして訴訟を起こさせ、みだりに徒党に加わり、妻や妾の道理に合わない話を鵜呑みにし、両親の教訓に背き、新しいものを好んで古いものを忘れ、言葉と本心が一致せず、不正な財産を貪り、上司を欺き、悪言をでっちあげ、無実の人を誹謗中傷する。

  平白無辜的人。
  まったくの無実の人(に対して)です。

  【毀人稱直。罵神稱正。棄順效逆。背親向疏。指天地以證鄙懷。引神明而鑑猥事。】
  人を謗って自らを正しいと思い、神明を罵って自らを公正だと思い、天理を棄てて天理に背いた行いをし、肉親に背いて他人に媚びへつらい、天地を指さして自分の考えを正当化し、神明を引き合いにしながら猥らな事を手本としている。

  這些都是所謂肆無忌憚。不要看這些惡小,累積小惡就成大惡了。凡是犯這種惡行、存這些惡心的,這種人在一生當中不會有成就的,這是我們千萬要記住的。我們要想有成就,在智慧上、在福上、在事業上要想有成就,要想能保全,這種惡心不可以有,這種惡事當然更不可以有。下面第十四段,「不仁者之惡」:
  これらはすべて勝手気ままで、忌み憚ることがありません。このような悪行を些細な事と思ってはなりません。小さな悪が積み重なって大きな悪となるものです。およそこのような悪行を犯すのは、悪い心を持っている人で、このような人は一生で成就することはできないでしょう。これはくれぐれも覚えておかなければなりません。私たちは智慧、福徳、事業において成就し、それを守りたいのであれば、このような悪心があってはなりません。悪事を働くことなど尚更あってはなりません。次の第十四段は、「不仁なる者の悪」です。

>>>『太上感応篇』大意 8/10 につづく
http://blog.goo.ne.jp/fayuan/e/1af78e32da416011b77dc9254fe30550


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