ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

メディア・コントロール

2005年12月11日 | Weblog
昨日、本屋さんで 「メディア・コントロール ノーム・チョムスキー 集英社文庫 660円」と
「日本の医療を問いなおす 鈴木厚 ちくま新書 660円」をたまたま見つけた。

今読み始めたところで、ふと地元紙朝刊にタケナカ氏が郵政と放送の規制緩和「竹中プラン」の記事があったことを思い出した。
国民がどうしてインターネットでテレビが見られないのだと質問を受ける、NHKの料金はどうなのかとも・・・まあこの辺までは良いとしよう。
どうして日本にはタイム・ワーナーのような一大メディアが無いのですか・・・・
これは看過してはいけませんよ!1
そんな質問をする国民は1万人に一人もいない。少なくても一般ぴーぽーにはいない。
こんな質問をするのは、巨大メディア会社を作りたいが、まだ規制が強く参入できない苦い思いをしている人だけだろう。

そう思っているところで、チョムスキーの論説だ。
Blogのコメントをいつもいただく方がチョムスキーについて良く述べておられる。
マサチューセッツ工科大学の教授だが、日本の「有識者」と異なり自分の意見を堂々と述べている。
自分で言うのもなんだが、結構近い線言っているようだ。

この本で出てくる「民主主義」とは財界が市民をコントロールするための社会だ。

本をぱらぱらとめくっただけだが、「日本の医療を問いなおす」でも厚生労働省を中心とした、
国民への意見操作が行われていると書いている。 ここはチョムスキーに通じる。
日本の医療費はこのままでは大変なことになる。
医療費を2割負担3割負担・・・それは本筋でなく、きちんとしたデータでは、医療への不満はきちんとした説明が医師からなされないことや、3時間待ち3分医療である。負担のことではない。
じゃそのためにはどうするかという議論は厚生労働省はしないのだ。
なぜならその議論をすると、国民に日本の医療費はOECDでは最低レベルの費用で行われている、医療水準はトップである。
にもかかわらず医師やスタッフの超人的な努力で成り立っている。
だから医師看護婦を含め病院職員を増やそう、厚生省からの天下りの多い製薬業界や、社会保険庁からの天下りにどれだけの金が流れているかを議論しないといけない。
ミイラ取りがミイラになるので、悪徳医師がとか、開業医は儲かっている・・・そんなどうでも良いようなことで世論操作をする。

これもチョムスキー流?に言えば、病院での窓口負担額ですが、
初診は散髪屋さんよりも安いですよ。
再診料はラーメン1杯よりも安いですよ。
採血をして自分の健康状態確認が、飲み屋に行く1回分の料金よりも安いんですよ。
ここに問題はないのですか。
それでも国民医療費は高いと言うのは、国際比較から議論するとおかしなハナシである・・・

メディアが国民をコントロールするやり方を続けないといけない・・・今回の選挙でこれほど露骨になったにもかかわらず・・・皆自分の頭で考えるようになると困る人たちがいるのだ。これが「民主主義」だと主張している。痛烈だ。

だから国民にはお笑い芸人の芸でも何でも無い番組を、(米国ならスーパーボールということになるようだ)次から次へと垂れ流し、国民は政治に無関心だと放送し、それは当然なことなんだよと、選挙に行かない人をフツーの人であると喧伝し続けるのだ。(多数派が普通なのだという論理自体があやしいことは少し考えると誰にでも分かるのだが)

PS 子どもが流感で・・・Blog 更新が遅くなりました(笑)全世界、200人の読者ご一同様へ。(笑)

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15 Comments

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TBありがとうございました (旅限無)
2005-12-11 23:11:49
医療費の問題ですが、「未病医学」を提唱している粟島行春氏の本を友人に薦められて読んだことを思い出します。絶対に治らない患者の特徴を列挙した中に、「治療費の値段を気にする者」が数えられていました。自分の生活態度や人生観を反省せずに、何かのついでに病を治そうとする、しかも安上がりに直したい、と考えている者は治療の対象にはならない。と言う話でしたなあ。不当に安いからこそ、不要な薬を処方してもらいながら捨ててしまう患者がいたり、煮た野菜や果物をすり潰して食べれば済むようなビタミン剤などを尤もらしく処方する医者もいるのではないでしょうか?命も問題なのですから、必要な治療ならば安いの高いのと言っている場合ではない、勿論、不運にも高価な治療が必要なのに蓄えが無いのなら、痛みを抑えてもらって天命を待つのみですが…。皆で百歳まで若々しく生きるなどと、妄想を共有しているとトンデモない制度が続くことになるのでしょうなあ。
世論操作と医療費 (なかまた)
2005-12-12 07:23:15
旅限無さん どうも。現在医療費について内閣が議論しているのは、まるで国債について議論しているような印象さえ持ってしまいます。無駄なところにどんどん金をつぎ込んでいるので歳出を減らそう・・・そんな印象を持ちます。

高齢者に病気が多いのは当然です。長生きするとガタが出ますから年。日本の戦後高度成長を支えてきたお年寄りにこの仕打ちは何だろうと思います。

そして医療費が高騰し続けているので抑制しかない!!

現在読んでいる本での国際比較で、日本で医師も看護婦も儒教的精神で献身的に診療を行っている。笑顔で余裕を持って患者さんに対応するにも、絶対的な数の問題が限界だという。



一つにはご指摘の通り、「患者」さんの側の意識の問題もありますね。(それを言うとボクら心療内科は、生命に直接かかわる病気は無いのですが。・・・うつ病で自殺は大きな問題ですがね。)

もう少し勉強してBlogで医療について意見を書いていきます。
またしても (ヘリオトロープの小部屋)
2005-12-12 13:38:39
選挙の時には郵政職員の既得権がどう、などと自分たちの既得権は棚に上げていましたが、またしても「医師=金持ち、儲けている」の図式を利用しているな、と思いました。情けない政治です。



すぐ外国ではどう、と言いたがる人がいますが、日本ではどうするのがあっているのかを考えるべきですし、どうして先進国になろうとしないのでしょう。結局自分の利益を考えているからなのでしょうね。
患者の権利=某病院に表\示されている6項目 (在宅介護人)
2005-12-12 15:15:06
1人間としての尊厳(礼儀正しく思いやりのある治療を受ける権利)2良質な医療を平等に受ける権利3インフォームドコンセントと自己決定権4知る権利と情報開示5プライバシー保護6セカンドオピニオン ~信頼の上に地域に根ざした医療機関として頑張ってくれている病院の指針です。 歳をとればガタがくる、しばらく会わぬうちに急に年老いていた、一生懸命働いて地域の世話もしていた人が突然・・、そんな日常をすごしていれば、絶対に株レベルで論じてほしくないと思いますね。
Unknown (とむ丸)
2005-12-12 16:09:13
私たち一般市民にとって、医学界のことは闇の中です。ニュースに出ることといえば、医療事故とその裁判くらいでしょうか。昔はよく医師会の武見太郎会長がテレビの画面に登場していましたが、子供心に、傲慢な人のイメージが焼き付いていました。

 病院での初診は散髪屋さんよりも安く、再診料はラーメン1杯よりも安い、というのは、ちょっと目から鱗もの。

 以前、かなりの識者として通っていた人が、心の病について、正常と異常を誰が決めるのだと疑問を呈していたのを、知り合いが引き合いに出しました。これに対して、目で見てすぐに分からなくても、レントゲンに表れていなくても、本人が苦しかったり、周りも苦しめられていたりしたら、やはり病気なんだ、処置が必要なんだ、と私は主張しました。

 私は臆病ですから、苦しいのはとても我慢できません。苦しいのを少しでも楽にするのは医療の原点だと思います。

 聞くところによると、公的な医療保険が整っていないため、アメリカの個人破産の原因の大半は医療費だとか。そんな国で、私は生活したくないです。日本の今の医療制度について、医師の方々にもっと教えて頂くことが色々ありそうですね。





ちょっとお邪魔しますよ (旅限無)
2005-12-12 17:35:06
武見太郎さんは、容貌と無愛想な物言いで印象が悪い人でしたが、医師会代表で絶大な政治力を誇示している一方で、自身が経営していた病院は完全な自由診療だけでやっていたと聞いた事が有ります。医療保険制度では、所得に応じて加入者全員から集金していますが、自由診療の極致は黒澤映画にもなった『赤ひげ』で、大名からは問診だけで100両取って、貧乏人に大しては無料診療を行なうという形式になるそうですね。その匙加減は大変な責任と能力が必要となりそうですが、格安の治療をする場合の限度、割り増し料金を請求する時の限度、これを見切る度量は大変なものだったと推察しております。保険制度は混合診療まで加わってますます複雑になって、とむ丸さんのおっしゃる通り、素人にはブラック・ボックス同然ですなあ。
ヘリオトロープの小部屋さん どうも (なかまた)
2005-12-12 22:01:38
貴blog 粉飾国歌に関しても 本blogも同様な指摘をしているようです。blogの資料にと厚生労働省のHPを見ていました。

実に分かりにくい構成です。何とか読んでみても何故このような結論が導き出せるのか理解に苦しむことが少なくありません。

でも厚生労働省はデータは一般に公開しているというのでしょう。相当気合い入れないと見ようという気になりません。
在宅介護人さん どうも (なかまた)
2005-12-12 22:04:50
医療の質を問題とすると年金や医療保険(社会保険・国民健康保険・共済など)その他色々きちんとセットで議論することを避けているので,矛先を変えるため医療費が年々増加してこのままでは・・・と世論を誘導しているのでしょうが,厚生労働省の予測がこれまできちんと当たった試しがあるでしょうか。

まずはそこから検証して欲しいですね。
とむ丸さん どうも (なかまた)
2005-12-12 22:10:16
「ニュースに出ることといえば、医療事故とその裁判くらいでしょうか」こらはきっと増えると思います。

処罰された医師の氏名をインターネットで公表するとか訳分からないことを言ってます。これこそメディアコントロールするには打って付けです。

医師は儲かっているのにこんなことばかりして・・・という気になってきますからね。

あと最近気になるのはアメリカで活躍している優秀な医師がテレビによく出てきます。少し心配です。アメリカ流の医療は素晴らしい・・・でも医療保険での診療外ですよ・・・と暗に放送していくつもりでないかと・・・モーソーしてしまいます。
コントロールの件ですが (在宅介護人)
2005-12-12 22:48:20
先日、NHKの経営について竹中さんが物申\したとかのニュースがありましたし、最近とみに流すニュース・流してくれぬニュースが見え見え状況ですし、自由主義の中の思想言論出版放送の自由が大本営発表\にならぬよう、各社にふんばってほしいところです。 政府が全抵抗勢力・組織を排除しようとするなら、なおさら庶民の命と生活を守る勢力には頑張ってほしいと思っています。 ところで、診療費について質問します。診察料・投薬料には一定の基準があるんですよね?でも、同じような問診なのに、科によって診察料の有無や720円と24000円の差があります。頼みの綱だから黙っていますが、処置も毎日の記録も私がやっているのに管理料がかかるのはおかしいなと思うこともあります。