樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

芽吹きと鳥

2013年05月06日 | 木と鳥・動物
前回、栃の森の樹の花をご紹介しましたが、花だけでなくいろいろな芽吹きも見られました。
下の写真はウリハダカエデの開葉。カエデ科は対生なので葉が左右対称に出ますが、子どもがバンザイしているようで可愛いですね。



タラノキも新芽を伸ばしています。山菜ファンなら持ち帰るでしょうが、この森は採取禁止。そうでなくてもそのままにしておきたいです。



萌芽したばかりのブナの枝にヒガラがやってきたのでカメラに収めました。その場では気づかなかったのですが、家で編集してみると、ヒガラがブナの新芽を啄んでいます。
餌として食べたのか、たまたま遊び半分に口にしたのか不明ですが、私にとっては新しい発見でした。



今回のもう一つのうれしい発見は、さえずるキバシリ。この鳥は他の鳥に比べて繁殖時期が早いため、例年この時期の訪問ではさえずりを聴くことはできません。
地鳴きはしますが、難聴気味の上に加齢で高い周波数の音が聴こえない私は、キバシリの声を聴くのは諦めていました。
それが、今年はキバシリにとって季節の巡りが遅かったのか、私の鈍い耳でも聞こえる声でさえずってくれました。
ミソサザイの声を鋭く細くしたような声です。キバシリのさえずりを聴いた記憶がないので、初めてかも知れません。



昔、仕事でニューヨークに行ったとき、セントラルパークでキバシリを見つけました。日本では深い山でしか見られない鳥なので驚きました。
図鑑で見る限り同じように見えますが、さきほどWikipediaを見たら、「北アメリカに生息する亜種は、別種(アメリカキバシリ)とする説が有力である」とあって納得。日本のキバシリとは違うんですね。
キバシリの英名はTree Creeper(木をよじ登る鳥)。和名の「木走り」の方が感じが出ていますね。
いずれにしても、この森にはもう20年近く通っていますが、訪れるたびに新しい発見があります。

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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2013-05-07 19:53:47
こんばんわ
キバシリはA公園では秋から春にかけて見られますが、年を越した頃から囀りが時々聞けるようになります。
氷点下の積雪の中であの声を聴くと、細いけれどよく響く声が雰囲気にぴったりと感じます。
A公園ではそういえばもう先週から見なくなっていて、山に上がったのだと思います。
タランボはこちら来週が食べ頃かな(笑)。
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キバシリの (fagus06)
2013-05-08 07:52:54
繁殖時期は2月頃らしいので、この森でさえずりを聴こうと思えば雪の中を歩かないと難しいところです。
毎回、地鳴きはしているようで、私は仲間に教えてもらって確認しますが、なかなか姿は見られないです。
そちらではタランボというんですね。このタラノキは、ミズナラの倒木に生えたもので、まだ1mくらいの幼木です。
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