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時代に思う:158

2017-08-05 16:49:30 | 随筆

時代に思う:158

「まかり通る人口減少時代」

その16:コンパクトシティ+ネットワーク②

≪和歌山市のコンパクトシティの街づくり計画例≫

(1) 和歌山市の特徴

◎徳川御三家の一つ、禄高55万5千石で和歌山県と伊勢の一部を有し、維新後は県都としての風格を備え、産業も栄えた地方中核都市である。

◎関西国際空港に一番近い県庁所在地であり、その生かし方では将来性あり。

◎JR阪和線、JR紀勢線、JR和歌山線、南海本線、南海貴志川線、南海加太線の交通網は地方都市にしては恵まれた存在である。

◎紀勢自動車道路が南に向けて開通、京阪和道路の接続により京都方面に至便

◎化学や製鉄工業が盛んな都市である。

◎総じていえば、地方中核都市であるが県内や隣接県のパワーを吸収しきれていない、孤軍奮闘の感が強い。

(2)和歌山市の人口減少時代の課題

◎有望な地方中核都市として、新しい時代のリーダーになること。

◎関西空港との地の利を生かして国際化戦力を発揮すること。

◎紀淡海峡をトンネルで結び四国との交流を活発にすること。

◎全国一の県外進学率であり、若者の人口流出を小さくすること。

◎平成47年には30万人台を割るという人口減少を押さえること。

◎全国のどの都市とも同じようにまちなかの空洞現象が激しい

◎郊外に拡散した住宅を、時間をかけてでも効率の良いコンパクトシティに。

◎市街地再開発で新しい都市機能の街づくりが要求されている。

◎商業施設、医療施設、託児所、市民交流センターなどが求められている。

(3)  和歌山市のコンパクトシティへの取り組み

     多くの課題を抱えながらも人口減少時代を乗り切るために、次のようなコンパクトな街づくりを行い、街の活性化を求めています。

◎従来の市街化調整区域内での無秩序な拡散的開発を抑制する。それと同時に拠点制を敷いて、そこに住居が集まるように誘導。そのために立地適正化計画の策定前に、開発許可基準の見直しを次のように行なう。

  ・既存集落区域を廃止し、将来の生活拠点区域に誘導。

  ・鉄道駅周辺の開発緩和区域を縮小する。

  ・高速インター周辺や主要幹線道路沿道などから大規模店舗の新設不許可。

◎市街化調整区域でのコンパクトで便利な街づくりが必要であることを説明する。その説明には時間がかかるが地道に行っている。

◎市街化調整区域とは別に、市街化区域内での立地適正化計画(都市機能誘導区域)を策定する予定があります。これは、公共交通利用圏内に居住人口を誘導するための施策です。鉄道やバスを利用できる生活を基本とした考え方です。

(4)和歌山市が取り組む「まちなか」再生

      人口減少により建物や施設が空洞になり、街は寂れてゆきます。それ を

     見過ごすのではなく、逆に生かすことを和歌山市が積極的に考えています。

◎人口減少から都心の空き家やシャッター街が多くなって目立つようになっています。また、県都としての都市機能の建物や施設が老朽化しつつあります。これらの諸問題を解決するために「まちなか」対策を行っています。

      ・かって市内に4つあったデパートは、今はJR和歌山駅前の近鉄デパー 

      トしかありません。              

      ・南海電鉄は和歌山市駅ビルを再開発して、耐震性に問題を抱える市民図                        書館を誘致し、併せて駅前周辺を整備し、商業施設やマンションなどの機能的な住環境の再開発を行っています。

   ◎人口減少に伴い、教育施設の統廃合を行って、教育環境の向上を図っていま。

      ・都心の1中学校と3小学校を再編し、公立の9年生の学校の整備を進めています。

   ◎小・中学校廃坑跡地に専門性の高い大学の誘致を進めて、人口減少を少しでも              抑えようと対策を立てています。

      ・伏虎中学校跡には新設される和歌山県立医科大学薬学部を予定していま                 す。平成33年度開校予定です。

      ・雄湊小学校跡には東京医療保健大学(仮称)和歌山看護学部の誘致が計          画されています。また、本町小学校跡地にも大学誘致を進めています。

      ・更に、伏虎中学校跡には市民開館を新設して、市民文化交流センターとしての市民の活力向上を狙っています。

人間と同じように、どの町にも特徴(良し悪し)はあるものです。和歌山県は紀伊半島の南西部分を海に突き出すように存在します。和歌山市は西の始まりの大阪府との県境に位置し、県の中央でなく片隅に位置するように存在します。大阪市との文化交流には良いポジションです。しかし、県全体の中心地としては今一つの立地です。交通・通信が発達した今日とはいえ、県都としての地の利を生かしきれていません。

御三家の一つとして江戸時代栄えた和歌山市は、歴史・文化・人材の面では申し分のない土地柄です。県全体を十二分に生かしきれていなかった県都ですが、交通・通信の発達した今日では大きな期待をいたします。また、関西空港との至近距離を生かすことや、紀淡海峡の活用などを積極的な行動が要求されています。

人口減少時代の経済活動の鉄則は、今あるものを有効に使いきることです。紀州山脈、紀伊水道や熊野灘、太平洋に突き出す海岸線、紀淡海峡、熊野古道や神社仏閣等々。どれをとっても歴史や文化の宝庫です。それらを生かすために現代の交通・通信・AIを駆使することです。そこに人口減少時代だからこそ、人間社会の叡智が存在するのです。和歌山市の資料を読みながら、人口減少時代の和歌山市にその叡智を感じることが出来ます。ガンバレ和歌山市。(2017年8月5日)

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