自分のルーツを探る旅

2017年08月14日 | 

 現代では、情報通信技術が発達したことで、空間が広がった。インターネットで簡単に情報をやり取りできる。しかし、いくら外への広がりが拡大しても、内側が深まるわけではない。

 年中行事のお盆で、先祖のお墓参りをすることは、単なる形式的なことではなく、自分がどこから来たのか確認することになるだろう。自分の遠い先祖とはいかないまでも、自分の親や祖父母がどういう人であったのか、そのことを探ることは、自分のルーツを知ることであり、現在の自分の根幹を知ることでもあるだろう。

 それはつまり、自分のルーツを探る旅なのだ。


「間」をよくする

2016年05月30日 | 

 メッシやイニエスタのようなサッカーの1流選手は、間の取り方が上手い。

 それに対して、自分の日常生活は間がよくない。起床時間や食事の時間が不規則で、リズムがよくない。何とかしたいと思っていた。

 本書は、俺のように生活リズムの悪い人にとって、救いの書となるだろう。

 


Love 理論

2016年05月02日 | 

 恋愛について、実践的な方法が書かれていて、とても勉強になる。

 ただ、恋愛の理論であって、結婚するための方法ではないから、結婚を前提として付き合いたいと考えている人には、必ずしも的確なアドバイスではないかもしれない。

 でも、なるほど、と思う指摘がかなりあって、女性の心理について理解が深まる。しかも、著者の実体験のエピソードが面白くて、かなり笑える。


下流老人

2016年01月18日 | 

 「下流老人」という本を読んだ。

 自分も将来、下流老人になりそうで怖い。

 今から老後のことを心配しても仕方がないという気持ちもあるけれど、老人になってからでは遅い。対策を練っておこう。


本能寺の変

2015年09月29日 | 

 「本能寺の変431年目の真実」を読んだ。

  明智光秀が信長を恨んでいて裏切ったと、今まで思っていた。光秀は裏切り者である一方、その光秀を素早く討った秀吉は、信長に忠誠を尽くす立派な家臣というイメージがあった。でも、事実はそうではないようだ。実際には、明智光秀、織田信長、羽柴秀吉、徳川家康、それぞれの思惑があって、その結果、本能寺の変が起こったようだ。

 人は主観的に世界を見る。他人や物事など、自分を取り巻く世界を色眼鏡で見てしまいがちだ。それだけに一層、本書の新たな歴史的な事実は、現在の自分の見方を正すのに役立つだろう。 

 


インベスターZ

2014年06月03日 | 

 漫画「インベスターZ」がけっこう面白くて、コンビニで毎週立ち読みしている。「ドラゴン桜」にしろ「エンゼルバンク」にしろ、この作者(三田紀房)の作品は面白いものが多い。登場人物が断言調で語るところについ引き込まれてしまう。


人間の基本

2014年05月15日 | 

 産経新聞で掲載された韓国船沈没についての曽野綾子の指摘が面白かった。

 自分の運命は自分で決める覚悟がないと、いざという時に権力者や周りの雰囲気に流されて命すら失いかねない。

 だから、自分のことは自分で決めることを普段から心がけていきたい。


女のいない男たち  

2014年04月24日 | 

 村上春樹の「女のいない男たち」を読んだ。特に「独立器官」の渡会医師が印象深い。

 肩書きやお金など社会的なものが何もかもなくなって、裸になったら自分に何が残るだろうか。渡会医師が自分自身に投げかけた疑問はとても大事なことのように思う。

 このような疑問は、社会的な地位がついて金持ちになってからでは遅いかもしれない。自分が何者でもない内から、自分自身に問いかけていきたいものだ。 

 

 

 


生と死

2014年03月31日 | 

 石原慎太郎の「弟」は好きな作品だ。特に、物語のクライマックスである「虹」に感銘を受けた。

 死期の近い弟(石原裕次郎)のいる病室の外で、若者たちが憧れるようにプールに入っていく場面がある。これから死んでいく弟と、今まさに生の真っただ中にいる者たちとの対比が鮮やかだ。

 もし自分がこれから死んでいく弟の立場ならばどんな気持ちだろうと想像しながらも、自分は確かに今、生きている方の人間だと思える。生と死が交差している地点に立ちながら、自分は生の方の側にいるのだと改めて感じられる。

 弟の最期を看取るという重く悲しい出来事が描かれているけれども、不思議と生きる力が湧いてくる作品だ。


自分はこれでいいのか

2014年03月18日 | 

 今年の全国高校サッカー選手権大会の決勝は劇的だった。観ていて面白かったけれど、同時に空しさがつきまとった。というのは、いくら劇的でも自分が体験しているわけではない。所詮は観客でしかない。

 このようなスポーツ観戦に限らず、日常生活の全般において自分は観客になっているかもしれない。たとえば、好きな女性がいても声をかけられないことや、やりたい仕事があっても生活が経済的に成り立たないからそれに踏み切れないことなど、肝心なところで自分を出せていない。そうこうしているうちに周りの状況だけが変わっていく。好きな女性は自分の近くから去っていき、好きな仕事をするチャンスは訪れずに年を重ねていく。結局、試合は自分とは別のところで展開されていて、自分はスタンド観戦している。

 “自分はこれでいいのか”、最近、何か劇的なことに出会う度に、こう自分に問いかけるようになった。


履歴より義理の方が大切です

2014年03月13日 | 

 夏目漱石の「坊っちゃん」を読んだ。

 自分も主人公のように真っ直ぐな性格でありたいと思う。自分の履歴や給料より義理を重んじる坊っちゃんのようでありたいと思う。

 もちろん、正直さだけではこの世の中を生きていけない。実際、夏目漱石も「草枕」で“智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい”と、世の中の住みにくさについて書いている。この住みにくい世の中では、生きていくための処世術もなければただの馬鹿正直になってしまう。しかし、心の核の部分では誠実でありたいと思う。

 根本のところで誠実かどうかが大事なことのような気がする。

 


国語が人生を変える

2014年03月02日 | 

 出口汪の「日本語の練習問題」を読んだ。この本に限らず出口汪の国語の受験参考書をいくつも読んでいる。

 実は、受験参考書そのものは好きではない。というのも受験勉強にしか役に立たないからだ。もちろん、受験参考書だから受験勉強のために作られているのは当たり前だ。しかし、それこそがつまらない原因だ。

 そもそも勉強する意味とは何だろう。人生で何の役に立つのだろう。学歴がなくてもビジネスなどで成功している人は少なくないのに勉強をする意味があるのだろうか。大人の人でも抱く疑問だ。そんな疑問に答えてくれるような「人生の参考書」でなければ、受験向けの本は所詮「受験参考書」の域を出ない。そんな本を使う受験勉強もまた所詮、学校に進学するための「受験勉強」の域を出ない。

 一方、出口汪の国語の受験参考書は、単に受験勉強向けに書かれているわけではない。むしろ、社会で生きるのに必要な国語力という視点で書かれている。自分の人生を変えるような勉強をしようという視点で書かれている。だから、読んでいて面白い。受験をするしないにかかわらず、国語を勉強していこうと思える。

 

  


強い人間

2014年02月22日 | 

 「永遠のゼロ」を読んだ。

 戦争に参加し、特攻をせざるをえない状況に追い込まれていく中でも、周りと安易に同調せず、必死に生き残る努力をしていく主人公がかっこいい。

 お金や社会的地位などの「権力」に安易におもねってしまう人間の弱さは昔も今もある。そのような弱い人間にならないよう気をつけたい。


女のいない男たち  木野

2014年02月12日 | 

 村上春樹の「女のいない男たち 木野」を読んだ。

 読んでいて、ラジオの人生相談を思い出した。相談に来る人たちは老若男女いろいろだが、共通して皆、自分のことがわからずに人生に行き詰まっている。だから、カウンセラーの人に指摘されて初めて自分の本音に気づく。たとえば、愛しているはずの恋人を実は心の底で憎んでいたとか、そんな驚愕の事実に気づかされる。心の底の底で自分が何を求めているのかわからないのだ。

 この物語の主人公は、こうした人生相談に来る人たちに似ている。主人公は、奥さんの不倫現場を目撃して離婚することになっても、それほど大きなショックを受けない。奥さんに強い抗議もしない。「傷つくべきときに傷ついて来なかった」日々を過ごしてきたと、自分の人生を省りみている、そうして行くべきところがなくさまよっている。自分がどこに行けばいいのかわからない。

 人には、自分が何を求めているのか、心の底の底を見つめることが必要なのだ。 

 


青春漂流

2014年02月02日 | 

 立花隆の「青春漂流」はとても刺激的な作品だ。特に、空海の「謎の空白時代」の件が面白い。

 初めて読んだのは高校を卒業したばかりの「受験勉強」に嫌気が差していた時だった。「何かを求めんとする意志」に駆られていた空海のように、自分もまた自分の人生にとってもっと意味のある勉強をしていこうと思った。