アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

面白い~若竹千佐子著「おらおらでひとりいぐも」

2018年02月17日 | 読書三昧

今季の芥川賞受賞作。
岩手県遠野市生まれの筆者(64歳)が紡ぐ老いの人生訓。

物語~主人公の桃子さん(74歳)は、ご主人を亡くし一人暮らしだが、忍び寄る老いとの闘いを遠野の方言を話す内面の自分と、生活のため標準語を駆使する自分との間で様々に葛藤しながら行く末を見つめて行く・・・。

この方言というのが、先に門井慶喜著「銀河鉄道の父」(直木賞受賞作)のところでも記したが、相当難解なのだが、そのリズム感が何とも心地良いから不思議である。

いずれにせよ、74歳にもなる桃子さんの生きの良いバイリンガル暮らしには驚かされる。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★)

蛇足:写真の「文藝春秋」3月特別号には、同時受賞の石井遊佳著「百年泥」も掲載されています。

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