ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

ルーシー・リーの魔法の指

2015-08-28 10:56:42 | 美を巡る
150827.thr.


ルーシー・リー(没後20年)展。千葉市美術館にて。
初っ端のカラフルなボタン群の展示は、まさに意表をつくもの。
ぎゅううっとハートを掴まれてしまうではないですか。



それにしても、このわくわく感は何でしょうね。
彼女の作品が発するすべてのものを受け入れたいという気持ち。

バーナード・リーチ仕込みのアースカラーも、
キュートなモダンカラーも、
独自に調合された釉薬の成果も、
繊細かつ温かみのある文様も、
のびやかで独創的なフォルムも、
ハンス・コパーとの共同作業を思わせるシャープな食器達も。



仕上がりの安定する電気釜でも、
釉薬のいたずらは想像できないらしく、
釜の蓋を取った時は発見というよりは驚きよ、
と首をすくめるチャーミングな彼女。



映像で見る80歳の陶芸家は、
銀髪を揺らしてリズムをとりつつ轆轤を回し、
魔法の指でルーシー・リーのカタチをみるみる作り上げるのでした。

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