ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

9月の<美をめぐる>備忘録①

2010-10-24 03:03:23 | 美を巡る
●9月4日(土)
「カポディモンテ美術館展」
          (国立西洋美術館)06.26-09.26
  記録済み。


●9月13日(月)日本古書籍100首大集合
          (京都女子学園 創立百周年記念特別展)09.11-10.09

 仕事で京都女子大までいったついでにのぞいてきた企画展。
 『百鬼夜行絵巻』『小倉百人一首』、百足(むかで)退治の『俵藤太郎物語』など
 百にちなんださまざまな古書籍を集めている。
 これだけ集めるのはさぞ大変だったろう、と準備委員会の苦労が偲ばれる。
 ゲゲゲブームからか、壁に貼られていた妖怪百のイラスト、欲しかったなあ。


●9月13日(月)国宝障壁画「楓図」「櫻図」          
         (真言宗智山派 総本山智積院)
 大好きな長谷川等伯父子が描いた「楓図」「櫻図」を見る。
 特別保管部屋に入ると、薄暗く、ひんやり冷たい室内。
 外の夏日に比べると南極大陸か、ここ!?
 (作品保護のため1年中同じ湿度と温度なのだと)
 等伯及び一門の「松に秋草図」「黄蜀(とろろ)葵図」「雪松図」「松に立葵」
 そして国宝「楓図」「櫻図」にぐるりと囲まれた心境は
 もうなんと言ったらいいでしょうか・・・。しあわせ~。

 …と感慨に浸っていたらドヤドヤと檀家の集団がご入場。
 サービスのためか、いきなり照明が明るくなる。
 お坊さんの説明も始まり、「松に立葵」は秀吉の息子鶴松のために描かれたものだが
 松(豊臣)に葵(徳川)が従っているという裏の意味もある、のだと。なるほど。
 等伯の息子・久蔵が書いた「櫻図」の桜は、胡粉を厚塗りしているが
 この手法を使った理由はいまでもわからないらしい。
 そこへ、照明が今度はどんどん落ちてきて・・・ぽっかり浮かぶ桜の花びら。
 なんと夜桜鑑賞の気分。
 もしかしたら、当時の人々はこんなふうに見ていたのかもしれない。

    <楓図や父子の絆京の秋>

   「櫻図」(復元図)当時はこんなに豪華絢爛。


   「楓図」(復元図)


 それにしても、1人だけなら静かでよかったかもしれないが
 団体客の皆さんのおかげで(うるさかったけれど)こんなサービスを享受できて感謝。


●9月16日(木)「マティスJaZZ展」 
          (ポーラミュージアム アネックス) 08.28-10.24


 晩年のマティスが制作した切り紙絵を基にして制作した
 版画(ステンシル)による挿絵本『ジャズ』。
 躍動するラインと鮮やかな色彩からあふれてくるのは力強い生命力。
 即興的なジャズのメロディーが、版画の1枚1枚から聞こえてくるようだった。
 銀座のど真ん中でちょっと一休み。
 オアシスのような空間。


●9月19日(日)「フランダースの光―ベルギーの美しき村を描いて―」
          (Bunkamura ザ・ミュージアム)09.04-10.24
 19世紀末から20世紀初頭、
 フランスのバルビゾンをはじめ、ヨーロッパのあちらこちらで
 芸術家たちのコロニーが見られた。
 ベルギーはフランダース地方、ラーテム村もそのひとつ。
 この地で生まれた作品と画家たちを取り上げた展覧会。

 「ピクニック風景」エミール・クラウス

 エミール・クラウスに代表されるリュミニスム(光輝主義)は
 光あふれる農村風景を描いて、印象派の光の表現をさらに進めている。
 ほとんどが名前を初めて聞くような画家ばかりだったが
 描かれている自然も人物も、眩しいくらいにのどかだ。

●9月20日(月)「田中一村展」
          (千葉市美術館)


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