とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

ベネディクトとマーティン

2012年10月13日 23時43分07秒 | SHERLOCK/シャーロック



ドラマ「シャーロック」についてあれこれ書き散らしていながら、ベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマンご本人の動向は、案外このブログでは追っていません。


まあ事実を言えば、単に書いてないだけで「追って」はいるんですけども。ええ恥ずかしいくらいに(笑)


もっとも最近はおふたりの活躍があまりにめざましく、なかなか追い切れてないところもありますが、ここ数ヶ月の印象にのこったことだけつらつらと。



(はじめは、それぞれについて等分に書くつもりが、ベネディクト関連がついつい長くなっちゃいました。なぜだ!なぜなんだ!? マーティンおよびマーティンファンのみなさま、すみません。『ホビット』公開までにはかならずたっっぷり書かせてもらいます!)



あ、ちなみに、シャーロックファンの方ならすでにごぞんじとは思いますが、日本でもっともくわしいベネディクト&シャーロック情報満載のブログはこちら。

SHERLOCK(BBC)&ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)

わたしもドラマにハマってすぐ、まっさきに訪ねたのがこのブログさんでした。



さてと。なにからいこうかな?

やっぱ、あれですかねえ。8月のロンドン五輪終了直後に起きた、あれまびっくりベネディクトバッシング事件。


ベネディクトのいくつかの発言が曲解されたかたちでタブロイド紙に掲載され、ちょうどネタのない時期だったため、一般のニュースや情報番組までもがそれをとりあげてしまった。

新作ドラマ「Parade's End」放送前で、プロモーションのためベネディクトは何十本もの取材をうけていて、これちょっとしゃべらされ過ぎなんじゃないの、と思っていた矢先のバッシング。


ブログ「水川青話」さんのこちらこちらの記事に、くわしい経緯と解説が書かれています。


わたしなんかは単純に、タブロイドの馬鹿騒ぎなんてほっとけば?と思ったんだけど、イギリスという国はどうもそうはいかないらしい。たしかに、元王族を死においやってもパパラッチがしれっとしてる国だからな・・・


その後はベネディクトサイドが賢明に対処したおかげでおちついたようですが、いやはや・・・


それだけ彼が注目を浴びている証でもあるし、また、われわれの知らない英国の暗部といいますか、ガーデニングとアフタヌーンティーだけじゃない一面を見せつけられます。ベネディクトもおしゃべり好きだしなあ・・・(笑)


でも、そこが彼の大きな大きな魅力のひとつだし、今回の件で変わってほしくないんです。「俳優だから作品だけで勝負すればいい」というのは確かにもっともなんだけど、悲しいかなというかなんというか、現代の若い俳優、しかも「スター」と呼ばれる人々は、それだけじゃダメな部分もやっぱあるんですよ。




で、ああーやっぱりベネディクトのおしゃべりが好きだ~と実感したのが(急に時間をすっとばして)10月7日におこなわれたこのイベント。




Benedict Cumberbatch discusses Sherlock with Louise Brealey (1/3)

(お客さんが撮影したものなんで手ぶれがすごい・・・ていうか撮っていいのか?削除される可能性もあります)




Cheltenham Literature Festivalという文学関連のイベントで、なぜかモリー・フーパー役のルイーズ・ブリーがインタビュアーとなってベネディクトとの単独トークが実現しました。しかしわたしにはほぼ聴きとれません(すみません・・・)。


幸い「SHERLOCK&ベネディクト・カンバーバッチ」さんで解説してくれてます。


だけど、彼の声ってどうしてこう・・・耳にした瞬間に、心がすうっとおちつく、というのか・・・その声も、話しぶりも、話の中身も、思わずじっと聞き入らずにいられないんですよね。ずうっと聞いていたい。

・・・やっぱ、未来は政治家?バッチ首相?(笑)








今回のトークもいろいろとインタレスティングなポイントがあって、以前批判したと誤報(?)されたアメリカCBSの新ドラマ「エレメンタリー」についてベネディクトは「すばらしい」と。

いや、そもそも普通にかんがえたら、批判なんて公式にするわけがないんです。だって「エレメンタリー」の主演は舞台『フランケンシュタイン』でいまも共演しているジョニー・リー・ミラーなんだから。


ご承知の方も多いとおもいますが、「エレメンタリー」は舞台を現代のニューヨークに移した新しいシャーロック・ホームズのドラマ。9月末にアメリカで放送がはじまりました。ワトソンをルーシー・リューが演じていて、史上初の“女ワトソン”も話題(物議?)になっています。

わたしは予告編しか見ていないので、判断は保留しております。
これについては、また稿をあらためていずれくわしく。




Elementary (CBS) - Extended Trailer


ミステリードラマとしては結構おもしろくなるんじゃないかな。ルーシー・リューも嫌いじゃないし。ホームズものとして成立するかどうか、は別として。



そして、やっぱりグッときたのは、マーティン・フリーマンへの言及ですね。

実生活ではマーティンのほうがシャーロックっぽくて、ベネディクトのほうがジョンのような「フォロワー」な性格なんだそうです!


「マーティンは僕よりずっと頭の回転が早くて、とにかくすばらしい俳優」


だと。


・・・いいですよねえ。この関係。


『ホビット』公開直前でもあるし、サービストークでしょ、なんてシニカルな見方もできましょうが、いやいや・・・彼らのお互いへの評価は本物だという気がします。




Those Moments (BBC Sherlock Benendict & Martin fanvid)





あるインタビューでマーティンが「以前からベネディクトのことを遠くから見て好きだった」と話しててキュンときたおぼえがあります(笑)BAFTAで助演男優賞を受賞したときも、マーティンはステージでまずベネディクト演じるシャーロックに賛辞を送った。


↑上にリンクしたビデオのなかでもマーティンはすごく良いことを言ってます。


「人間の相性(ケミストリー)ってものは、合うか、合わないか、それだけです。故意に作り出すことなんてできません」


冷静にかんがえてみれば、ベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマンって、タイプのまったくちがう俳優で、「シャーロック」がなければ、同じドラマで顔をあわせるなんてありえなかったかもしれない。

なんの因果かめぐりあわせか、マーティンがオーディションルームのドアを開けて入ってきたその瞬間が、ある意味運命の出会いだったのだ。あるコラムニストが「テレビドラマ史上最高のコンビかもしれない」と絶賛したのも、あながち大袈裟じゃないのかもしれません。



めったにツーショットを見せないふたりですが、9月のエミー賞授賞式はふたりのならんだ姿を見れたのがとてもうれしかったです。




Benedict Cumberbatch - Benedict & Martin Interview at the Emmys 2012



ベネディクトの表情がかつてなく穏やかに見えるのはわたしだけでしょうか。なんとなく、そばにマーティンがいて一緒にインタビューに答えていることで安心しているような・・・




Benedict Cumberbatch - Leslie Mann is in love with Benedict (includes his response)


最後のふたりの視線!!!



とっても良い関係を築いているようですね。そういうのって、とりつくろえないからね。空気感は、ウソをつけない。ベネディクトとマーティンのあいだの空気感が、そのままシャーロックとジョンのあいだの空気感となって、わたしたちを魅了しているんですね。





『ホビット 思いがけない冒険』予告編





初めて『ホビット』の予告を見た頃は、マーティン・フリーマンのマの字も知らなかったのよねえ・・・(しみじみ)

こないだ劇場のスクリーンにマーティン・バギンズが映しだされたときは、思わず「キャッ!」と叫んでしまった恥ずかしかった・・・(笑)






待ちきれない!!!








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5 コメント

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Unknown (aiko)
2012-10-14 07:39:28
「以前からベネディクトのことを遠くから見て好きだった」

女子中学生か!
でもトキメく!


人生いくらか歩んでくると、腹を割って話せる友達とか、親友などと呼べる人間関係を作る機会は、そうそうやってこないこと(自分のストライクゾーンも狭くなっているし)がわかってきます。
ベネさんマーさんの出会いも奇跡的なら、SHとジョンの出会いもまた奇跡なんですよね。だからそこらへんで、現実もドラマの世界も、必要以上に感情移入してしまいます。だからいまだに後ライヘンバッハ症候群なわけです。
しかしそれこそがシャーロックの魅力ですね。お互いが、お互いの、奇跡。
醜聞でしたか…家族が一番よ(みたいなこと)マイクロフト…と言ったワトソンさんに「口を挟まんでもらいたい」ときつく言い放ったマイクロフトに対し、SHとジョンが声をそろえて「マイクロフト!!」と怒るシーン。私はここが大好きです。
ついこないだここに住み始めた二人とそこの管理人、なのに、そこには絆がある。思わず「…すまない」とマイクロフトが謝るくらいの迫力(笑)
ジョンに至っては、戦争体験で後遺症を患っていた人間とは思えないですよね。
シャーロックって人間ドラマだったんだーって、思います。ほんとに今最高潮にゲイティスさんを尊敬してます!!

エミー賞のふたり、いいですよね!私にはベネさんがマーさんの前では幼く見えます(笑)ちょこちょこマーさんの様子や反応を伺っているようにも見えるしw(^u^)


イギリス…昔、すごい才能のあるミュージシャン(と私が思っていたのだが)が、中産階級だとかなんだとかでめっちゃ叩かれて、ほとんど雑誌とかでも彼らの才能を真面目に評価してもらえず、シーンから消えていってしまったことを思い出しましたw。なんで自国の才能を大切に扱わないんだ??チャートはゴミみたいな曲ばかりなのに!と腹をたてた記憶があります…。
他にも、素晴らしいアーティストに対し、ふざけすぎだろと感じるようなメディアの扱いが多すぎる。イギリスのメディアは、有名人をつるしあげたり、上げ足を取るような体質であり、時にはやりすぎという印象があり、あまりいいイメージではありません。←もちろんそれだけってわけじゃないですけども。
ベネさんもそのへんはわかっているとは思うのですが、よく喋りますね(笑)
良い意味で図太く、ベネさんはベネさんらしくいて欲しいです☆


間違えました (aiko)
2012-10-14 17:10:23
ワトソンさんじゃなくw
→ハドソンさんでした(>_<)

aikoさん (ファイアー)
2012-10-15 09:40:34
>女子中学生か!

でしょ!?
この発言の映像がみつけられないんだけど(DVDの特典映像に入ってるかもしれない)
ごくまじめな顔でさらっと言ってました。
でもマーティンの様子をずっと見てると、リップサービスじゃなく
本当にそうなんだろうなあって思うんですよね。

>シャーロックって人間ドラマだったんだーっ

まったくそうですね。
ミステリーのほうもすごくよく考えられてておもしろいのはもちろんだけど、
やっぱり人間同士の関係性がいちばんおもしろい。
原作もじつはそうなんですよね。
ホームズとワトソンの関係は原作ではあまり掘り下げられないけど、
事件に関わる一般の人々の人間ドラマがすばらしい。
ホームズは人間の哀しいサガってやつをたびたび口にして嘆くんです。
S3ではそういうところも見れたらいいなーと思いますね。
3年間放浪してシャーロックもちょっとは大人になってるかもしれないし。
(放浪してるのかどうか知らないけど)

aikoさんはすでにイギリスメディアのこわさを知ってらしたんですね。
階級意識がやっぱり強いというか、そのへんの考え方が独特ですよね。
今回ベネディクトも、上流で恵まれた環境にいることに感謝しろ!っていう世論が多かったですね。

>ワトソンさんじゃなくw→ハドソンさん

うわっ、ベネディクトとおんなじ言い間違いしてるじゃないですか!
イギリスのトーク番組にマーティンとふたりで出たときに
「ハドソン夫人」と言うつもりが「ワトソン夫人」って言っちゃって笑ってた!
記事でリンクしたThose Momentsっていうビデオの1分27秒あたりの映像です。
無意識の言い間違いには本人のかくれた欲望があらわれるとフロイトは言ってますが・・・ヘッヘッヘ
こんにちは! (lalalu)
2012-10-15 18:39:14
あれから数日後、無事にBDが届き至福の日々を送っております(笑)
声優さんには申し訳ありませんが、やっぱり字幕で観るべきですね。
ベネディクトは言うに及ばず、マーティンの巧さ、ルイーズの繊細さ、ルパートの吹替え版にはない骨太な感じなどなど、改めて実感しました。
特にアイリーンとジョンの発電所でのやりとり、最後のシャーロックとジムの屋上での場面、ジョンとの切ない会話は、心に訴えかける何かが圧倒的に違います。

ベネディクトとマーティン、本当に素敵な関係を築いてますね。
俳優として認め合ってる感じがシャーロックファンにはとても嬉しいですよね。
才能ある製作者に認められる役者が起こすケミストリー(作用)堪能しています!

>まあ事実を言えば、単に書いてないだけで「追って」はいるんですけども。

ですよね~(笑)
異国の地のスターの動向がその日のうちにわかるなんて、すごい時代ですね。
で、どうなんでしょうかこのベネディクトカンバーバッチという人は。
なんというか、愛さずにいられない感じがハンパないですよね。
思わずツッコミいれたくなる私服、無邪気な笑顔、スターの自覚があるのかないのか。。
もしかしたら上流階級出であるがゆえの、ベネディクトの術中にはまってる?

ベネディクトは本当によくしゃべりますね。
インタビューでの内容が少しでも聞き取れるといいんですが無理です(泣)
「マスコミはすぐ手のひらを返すから気を付けて」と、ジョンもドラマの中で言っていますが、ベネディクトも学習したでしょうね。

とにかくベネディクトとマーティンには、これからもいい仕事して欲しいですね!


lalaluさん (ファイアー)
2012-10-15 22:14:50
こんにちは!
ソフト届きましたか!オメデトウ~
生声の心に訴えかける感じ、まさにそれですよね。

>ルパートの吹替え版にはない骨太な感じ

そう!ルパートの声優さんはなぜ「おじいさん声」なんだ!?
さすがにおかしいと思ったのか、S2の吹替えはだいぶ若々しい感じにされてましたが。

>で、どうなんでしょうかこのベネディクトカンバーバッチという人は

おっ、真っ正面からきましたね(笑)
どうもこうも、ねえ。なんなんでしょうほんとに(笑)
やることなすこと心とろかす感じありますよね・・・

>思わずツッコミいれたくなる私服

わはは!!
ものすごい私服の写真とかありますよね(笑)
ヘンな羊の人形を胸に抱いてるのとか。あれはなんだったのでしょう?

本当によくしゃべるし、早口だし、むずかしい単語使いまくるし・・・
それでも、あの声のトーンを聞いていたい、と耳がバッチをさけぶわけですよ!

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