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夢の羅列<ポルシェ温泉-最終回> 20170730

2017-08-09 19:36:49 | Dreams
つづき。

出口までの急なスロープをようやく上りきった挙げ句に行き止まりとは……。

ああ、もう早く帰りたい。

何かがおかしいから、一旦眠ってリセットしたい。

私はすでに熱を放ち始めたコンクリートのスロープをトボトボ戻りながら、
自分のベッドに倒れ込み、好きなだけ微睡むことだけを夢想していた。

今日も暑くなりそうだ。

昨晩から続く良くも悪くも針の振り切れない不明瞭な出来事と、
この酷暑を閉じ込めたような無機質なスロープとで心は停止したようだった。

感受性も閉ざされ、想像力も絶えたようだった。
好奇心の影すらなく、動機の欠片も見つけられず、そして意欲は死んだ。

もうタクシーに手を挙げることさえ、そんな意思表示さえ私には出来ない気がしてきた。

なら歩いて帰るか。
家は右だったか、左だったか。
だいたいここはどこなのか。
こんな温泉のあるような所にオレは住んでいたのだったか。
いろいろわからなくなってきた。

高い壁に左右を囲まれたスロープの終わりは少しカーブしていて、
そこを過ぎると視界が開け、駐車場が見えてきた。
あ、人がいる。
10人くらいが並んで私を見ている。

ああ、あの白人の家族ではないか。どうやら皆、私に微笑んでいるらしかった。

子供カールもちゃんといた。まあ、それならよかったか。

おいおい、ドイツ軍もいるじゃないか。
やけにデカい軍服姿の3人が親しみを込めた感じで私を見ている。

しかし、どうやら、私を優しく見守る、という感じではなく、
「頼りにしてまっせ」という感じである。

10人ほどの団体が「あ、添乗員さん、来た来た」といった雰囲気である。

どうしようかな。走って逃げようかな。だいたい関係ないしな。

でも、みんな笑いながら追いかけてきそうだな。

走って逃げる……か。

ちょっと面白そうだな。

逃げて、追いかけて、ハアハアいって、
そしたらみんなで、そば屋でも入って、ビールでも飲むか。
子供はジュースだ。もちろんバヤリース。
それからカツ丼と盛りそばでも食って、
店の前でなんかテキトーに別れを言って、オレは帰る。

ゾロゾロついてこないように時々、後ろを振り返りながら歩いて帰って、
エアコンのスイッチを入れてからシャワーを浴びる。
そして冷えた部屋でブルースをデカい音で聴きながら眠る。

目が覚めたらコーヒーだな。
何がいいか。

ケニアか。ケニアのフレンチがいいかもしれない。
でもマンデリンしかなかった気がする。

マンデリンのミディアムローストか。
それならジャズだな。
それも熱いのじゃなくて、軽いやつがいい。
「なんちゃって感」のある似非っぽいのが目覚めにはちょうどイイ。

おわり。
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