マリア様がみてないBlog

全俺が泣いた。

借りぐらしのアリエッティ

2010年07月18日 13時04分43秒 | 日記
 昨日、早速ジブリの最新作、「借りぐらしのアリエッティ」を観てきました。

 感想は以下反転にて。

 借りぐらしのアリエッティは、まるで「となりのトトロ」を観ているような、そんな懐かしい気持ちにさせてくれる作品でした。
 最近のジブリ作品にあるような、なんでそこでそうなるの? って所がない(たとえばポニョならば、リサが初めてポニョと邂逅した時に全然驚いてなかった所とか)。ハウルのように、置いてけぼり感もない。

 小人の視点で物語を描く作品は他にも沢山あるけれど、これほど派手な過飾もなく、緻密にスケール感を描いている作品はあまりない。
 ジブリならではの疾走感に溢れ、映像にも演出にも一部のスキもない出来です(強いて言うなら物語の冒頭で猫のニーヤが歩き去る時の音が、まるで下に空洞がある木製の床板の上を歩くような音だった事ぐらい)。

 ストーリーも非常に分かりやすく、大人と子供も楽しめバランスがいい。
 劇中で『ドールハウス』と『共存』という、甘やかなハッピーエンドの欠片を垣間見せながらも、そこに着地させなかったのは正解だと思う。
 きっと子供はこの作品から家族の大切さと命の尊さ、生きる事の難しさを学び取れると思うし、大人は別れに希望を見いだせる、美しいラストシーンだった。スピラーは出番こそ少ないものの、小人族の未来を予見させる重要なファクターを担っている。

 借りぐらしのアリエッティは、ラピュタやトトロと比肩できる物語だと、個人的にはそう感じました。
 まだ回数を観ていないからかメッセージの多様性は低いように思えるけれど、これから何度も観ればまた違った事が感じ取れそうで、すぐにでもまた観たいと思う、自分としては珍しい所感を抱かせてくれる物語でもありました。

 というわけで、「借りぐらしのアリエッティ」はお勧めです。万人に勧める事ができる、非常にクオリティの高いジブリ作品です。

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