飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

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リトアニア国防省、ロシア軍侵攻に備え国民向けのマニュアル作成!!

2015年01月16日 16時45分10秒 | Weblog
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リトアニア国防省はこのほど、ロシア軍侵攻を想定した国民向けのマニュアルを作成した。外国軍隊にデモやストライキで抵抗するなど、具体的な対策をまとめたもので、近く各地の図書館などに配布する方針。ウクライナ危機により旧ソ連・バルト三国などでロシア軍侵攻のシナリオが現実味を帯びているが、国民向けに緊急時の対応策を作成したのは異例である。

15日付けの英字紙モスコー・タイムズ(電子版)によると、マニュアルではまず国民に対し、健全な精神を保ち、パニックにならないよう求め、「窓の外で銃砲を聞いても世界の終わりではない」と、落ち着いて行動するよう呼びかけている。

さらに、マニュアルでは国民に対し、外国軍の占領にはデモとストライキで抵抗し、少なくとも職場ではサボタージュ活動を行うよう指示。侵攻の際には国民同士でツイッターやフェイスブックを活用し、敵にサイバー攻撃を試みるよう求めている。

リトアニアはラトビアやエストニアと同様、第二次大戦直前にドイツと旧ソ連が結んだ密約により旧ソ連に併合され、1991年のソ連崩壊後に独立を勝ち取った歴史を持つ。中でもリトアニアは、ロシアの飛び地であるカリーニングラードと接している。昨年暮れにも、ロシア軍はカリーニングラードで軍人9000人、艦艇55隻を動員した軍事訓練を実施している。

リトアニアのオレカス国防相は「領土の一部を事実上、ロシアに占領されたグルジアとウクライナのケースは、我々も例外でないことを示しており、それに備えなければならない」と警告。さらに「ロシアが今回の紛争でウクライナへの侵攻を始めた時、リトアニアの国民は我々の隣人は友好的ではないことを理解した」と明言、ロシアを敵視していることを認めた。

ウクライナ危機後、リトアニア軍は新兵の徴募者を増やし、政府は敷地内にシェルターを備えた建物の建設を検討しているという。国民向けのマニュアルといい、新兵増募といい、旧ソ連軍による占領で苦しめられたリトアニア国民の恐怖感がそうさせるのだろう。ロシア人はどんな思いでこの話を聞いているのだろうか。(この項おわり)

コメント (1)    この記事についてブログを書く
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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ヒロタロウ)
2015-01-19 18:19:50
こんにちは

なぜいつまでも争いがたえないのでしょうね

早く世界中か武器がなくなればいいのに

仲良くしたいものです。

にしても

ロシアとウクライナも不安定ですなあ

このままおさまってほしい

辛いのは国民。。

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