飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

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河野新外相は北方領土問題で活躍が期待できるのか?

2017年08月03日 11時55分00秒 | Weblog

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安倍首相のおそらく最後の内閣改造で、河野洋平元衆院議長の息子の太郎衆院議員が外務大臣に就任することになった。北方四島のうち、2島返還を盛り込んだ日ソ共同宣言締結の立役者である河野一郎氏の孫だけに、領土交渉解決への期待がかかるが、期待に応えることができるだろうか?

河野一郎氏は1956年当時、農林大臣で、毎年のようにソ連側とサケ、マスなどの漁獲量を巡って激しい交渉を展開していた。それだけにソ連側の交渉の厳しさや、手口の老獪さに慣れていたはずだが、ことは領土のやり取りだけに並大抵の苦労ではなかったに違いない。そうした話は祖父から漏れ聞いていただろうから、太郎氏も身が引き締まる思いをしているだろう。

今の北方領土交渉は、ロシア側の頑な態度により、事実上とん挫していると言っても言い過ぎではない。日本側は仕方なくロシア側の共同経済活動の提案に付き合っていると言うのが実情である。そんな中で日本側が領土交渉で活路を開くにはどうしたらいいだろうか。開けるとすれば、太郎氏の北方領土問題への柔軟さに期待を賭けるしかないだろう。

太郎氏は若い頃、青年会議所に関係していたこともあって、北方領土の原点ともいえる根室市の青年会議所の人達と交流がある。太郎氏個人のブログ「ごまめの歯ぎしり」(2006年12月)によると、根室市青年会議所や住民との話から「日露を動かそうというなら、四島でなくても良いという立場を取る人が多いのではないか」と書いている。その後、自民党の中でもすでに面積2等分案や、3島返還論も出ており、柔軟派の太郎氏が積極的に「解決可能な案」をロシア側に提案することも不可能ではない。

とは言え、領土問題は国際情勢と離れては机上の空論に過ぎない。米露関係が悪化し、安倍首相がトランプ大統領に首根っこを押さえられている状況では、独自外交はあり得ない。とくに領土解決に前向きと見られていたプーチン大統領がトランプ大統領の“変節”に憤慨し、対米強硬派に戻ってからは、領土問題と絡めて日米同盟に表立って異議を唱えだしている。このため、当面、新外相に期待できるとすれば、党内や政府内に現場の真の声を伝え、問題解決への機運を広げることだろう。(この項終わり)




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