こないだの勉強会について少し紹介したいと思います。
まず、運動器変性疾患の病因についてですが、「姿勢・動作がその発症に影響しているのはず」という考え方だそうです。
もし、我々が日常生活において上手に力学的技術(重力に対する身体運動)を用いると、筋肉への負担は軽減し、動作の安全性が増し、筋・筋膜の緊張が少なくなり、無駄な動作が減少し、気楽な気分と優雅な動作が作り出されますが、一方で、下手に力学的技術を用いると、筋肉の負担が増し、動作の安全性が減少し、筋・筋膜の緊張が高くなり、無駄な動作が増加し、憂鬱な気分とぎこちない動作が作り出される。
これらの身体に対するリスクファクターが運動器(関節・骨・軟部組織etc…)にメカニカルストレスを与え続けることにより運動器変性疾患が生み出されるわけです。
では、ただ単純にその力学的技術を改善すればいいのでしょうか?という盲点に入ってしまいそうですが、一度、骨関節疾患を呈してしまった患者はその疾患に特徴的な姿勢・動作パターンを中枢神経系にインプットし、命綱にしがみつくようにそのパターンを放そうとしません。
何故なら、その疾患にあった特徴的な姿勢・動作パターンはある意味で力学的に安定しており、自らの身体運動機能と感覚調整能力から見つけ出された最適な姿勢・動作パターンだからです。
詰まるところ、原因が力学的な問題であっても、中枢神経系に与えている影響は大きく、運動器だけで解決することは不可能なように思えます。
一昔前の骨関節疾患に対する理学療法はどうでしょうか?
例えば、腰痛症⇒腹筋強化、膝OA⇒大腿四頭筋強化、股OA⇒中殿筋強化、肩関節周囲炎⇒コッドマン体操etc…など、骨関節障害の本質的問題を捉えていなかったことは否定できないでしょう。
このような従来の方程式な治療戦略は、従来の習性(既存の神経・筋調整機構)により、決まった姿勢・動作パターンに対してさらに拍車をかけていきます。
PTが扱う日常生活動作も同様に、身体の関節を介して流れるエネルギーの相互伝達に有効で効率的な動作というものを無視して、個々の筋肉をトレーニングしても、パフォーマンスの向上に必ずしも結びつかない。動作そのものを「出来る・出来ない」で判断するのではなく、運動動作時に生じるエネルギーの流れやすい動作体系の構築を図る必要性がある。
姿勢・動作を変化させる理学療法戦略として、筋の緊張を緩めることや筋力を強化する、または関節可動域を増加させるということに強調点を置くことよりも、筋活動・感覚器の活性化から身体の再調整を行うことに強調点を置くことが重要である考えられる。
わかりにくいかも…。
まず、運動器変性疾患の病因についてですが、「姿勢・動作がその発症に影響しているのはず」という考え方だそうです。
もし、我々が日常生活において上手に力学的技術(重力に対する身体運動)を用いると、筋肉への負担は軽減し、動作の安全性が増し、筋・筋膜の緊張が少なくなり、無駄な動作が減少し、気楽な気分と優雅な動作が作り出されますが、一方で、下手に力学的技術を用いると、筋肉の負担が増し、動作の安全性が減少し、筋・筋膜の緊張が高くなり、無駄な動作が増加し、憂鬱な気分とぎこちない動作が作り出される。
これらの身体に対するリスクファクターが運動器(関節・骨・軟部組織etc…)にメカニカルストレスを与え続けることにより運動器変性疾患が生み出されるわけです。
では、ただ単純にその力学的技術を改善すればいいのでしょうか?という盲点に入ってしまいそうですが、一度、骨関節疾患を呈してしまった患者はその疾患に特徴的な姿勢・動作パターンを中枢神経系にインプットし、命綱にしがみつくようにそのパターンを放そうとしません。
何故なら、その疾患にあった特徴的な姿勢・動作パターンはある意味で力学的に安定しており、自らの身体運動機能と感覚調整能力から見つけ出された最適な姿勢・動作パターンだからです。
詰まるところ、原因が力学的な問題であっても、中枢神経系に与えている影響は大きく、運動器だけで解決することは不可能なように思えます。
一昔前の骨関節疾患に対する理学療法はどうでしょうか?
例えば、腰痛症⇒腹筋強化、膝OA⇒大腿四頭筋強化、股OA⇒中殿筋強化、肩関節周囲炎⇒コッドマン体操etc…など、骨関節障害の本質的問題を捉えていなかったことは否定できないでしょう。
このような従来の方程式な治療戦略は、従来の習性(既存の神経・筋調整機構)により、決まった姿勢・動作パターンに対してさらに拍車をかけていきます。
PTが扱う日常生活動作も同様に、身体の関節を介して流れるエネルギーの相互伝達に有効で効率的な動作というものを無視して、個々の筋肉をトレーニングしても、パフォーマンスの向上に必ずしも結びつかない。動作そのものを「出来る・出来ない」で判断するのではなく、運動動作時に生じるエネルギーの流れやすい動作体系の構築を図る必要性がある。
姿勢・動作を変化させる理学療法戦略として、筋の緊張を緩めることや筋力を強化する、または関節可動域を増加させるということに強調点を置くことよりも、筋活動・感覚器の活性化から身体の再調整を行うことに強調点を置くことが重要である考えられる。
わかりにくいかも…。