アスカ・スタジオ

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狂った果実

2007-08-04 15:29:43 |  映画(ク~コ)
 ボクシング、ダンス、ヨット、麻雀、果ては肉体折衝、人生全て遊びである。彼ら彼女らには、何の建設的な意志も、健康的な雰囲気もない。退廃的で不健康。主人公は最後に死んだ女の写真に香鉢を投げつけ、大人達に「あんた達は何も判らないんだ」と捨てセリフを残す。

 アプレゲールの代表だ。保守的な大人と、無軌道で享楽的な十代が犇めく有様を叙するだけ。寧ろ十代を応援するような作品はいくら創られても無意味、いや有害である。以上は1956年5月27日に『太陽の季節』を観賞した時の感想をそのまま抜粋したものである。

 2ヶ月後に『狂った果実』が公開されたが、この種映画に嫌気をさした私は観なかった。がつい最近TV放映された。例え51年前に観ていたとしても同じ感想だったに違いない。

 モーター・ボート、サングラス、シガレット、パーティ、ナンパ、リーゼント・ヘアスタイル、水上スキー、オープンカー、カード(博奕)、喧嘩、遊園地火遊び、クリスチャン・ディオールのデザインで有名だった当時Aラインと称したスカート姿の乱舞、ダンス、肉体の享楽、ウィスキーボトルの喇叭飲み、そして最後は太陽族象徴のヨット。登場するものは何一つ変わらなかった。

 「何言ってやんでえ」。「ちげえねえ」。「俺たちは俺達の遣り方で生きていくよ」。「要するに退屈なのさ」。「ばっかやろー」。「うるせえなあ」。「女と魚はいつの間にか居なくなるものさ」。早口で捲し立てられる台詞も同様。

 "青春(人生)とは遊ぶことと覚えたり"と思わせた結論も一緒。湘南の海を背景に、一人の女性を奪い合う兄弟の悲劇を描く作品乍ら、したい放題のブルジョアぼっちゃまに人の情は湧いて来ず。

 1956年.日(日活)[監督]中平康。[撮影]峰重義。[音楽]佐藤勝/武満徹。好演者と(役名)津川雅彦(春次)。北原三枝(恵梨)。石原裕次郎(夏久)。[上映時間]1時間27分[私の評価]50点
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6 コメント

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やはり日活映画。 (kju96)
2007-08-09 02:15:45
「太陽族」時代が違いますのでピンときません。
何度か見ますが、日活映画だと言うしか有りません。
加山雄三の若大将シリーズ世代なので、暗いイメージが
するのでしょうか。ヨットや船に乗る人間には、加山雄三と石原裕次郎には迷惑しております。
外国のようにヨットは身近で安い、中古車並みの値段で帰るのに二人のおかげで迷惑千万です。
ヨット乗りは大変なのに、体育会系でなければ乗れません。お坊ちゃまの遊びとは違います。
日活特有の言葉の使い方も違和感があります。
ビジュアル映画ですね。

ヨット雑感 (アスカパパ)
2007-08-09 09:06:47
ヨット乗りは大変なのですね。ぼっちゃま遊びとして描かれると、ほんとうに迷惑でしょうね。わかります。
『太平洋ひとりぽっち』で、石原裕次郎はその償いと、名誉挽回を少しはしたと思いますが。
どちらかと言うと (DCP)
2008-06-03 02:44:54
私もお勉強したとは言えませんがこの手と言うか裕次郎ノーサンキューでありますから一度も観た事がありませんし今後も誘われても行きません。「月は上りぬ」まで北原三枝好きでしたが婚約聞いてから観てません(笑)。一世を風靡したから大衆芸能ってある種不可解。
Re:どちらかと言うと (アスカパパ)
2008-06-03 11:11:02
私も同類項かな。「よく学べ」は早めに卒業。「よく働き、よく遊べ」をモットーに過ごしました。しかしながらです。よく働きもしないで、よく遊ぶばかり族には、拒絶反応が働く私です。
Unknown (アラン・墨)
2011-11-20 00:24:10
昭和33年生まれの私ですら、アスカパパさんや皆様のコメントのとおり、登場人物の境遇や行動には不愉快なのですが、
原作・脚本の慎太郎氏や中平監督は、あえて観客に、そう感じさせるような映画にしたように思いました。
1956年の映画にしては、ブッ飛んでしまった映画のようですね。
アラン・墨様 (アスカパパ)
2011-11-20 16:27:58
コメントありがとうございます。

昭和ひと桁世代の私が、「太陽族」映画に吃驚してから、更に半世紀以上経ちます。
今の若い世代にも吃驚しています。
でも、吃驚ばかりでは何にも成りませんよね。
アラン・墨さんのコメントに感じ入るものがあります。
確か私と同い年の原作者にありそうな、天才的な閃きを確かめるためにも、改めて観てみたいとも思います。

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