悪い種子 地獄へ行くぞ!大吾郎!

エロ満賀道雄がお送りする少し面白い話とマンガの話とか。なぜ? それは暇だからです。

画用紙20枚でわかる裁判員制度。

2009年08月07日 09時38分10秒 | 雑記
最近の時事ネタといえばオシオ君がスリクーで捕まったり、タレントで漫画家の酒井ノリP先生(代表作『のりぴーちゃん』)が失踪したりという少し愉快な事件が頻発しています。当事者は必死でしょうが。まさに今、夢冒険しているのでしょうね。
しかし僕が注目しているのはいよいよ実施された裁判員制度です。

なぜ注目かといいますと先日の記事にも少し書きましたが先月「紙-1グランプリ」というイベントに出場しまして観衆の前で自作の紙芝居を披露したんですが、その題材が裁判員制度だったのです。

はっきり申し上げまして参考文献は『サマヨイザクラ』だけというていたらくのガラクタ紙芝居でしたが、おかげ様で好評を得る事が出来たようで一般部門2位と健闘する事が出来ました。
せっかくなのでその紙芝居をブログ上で公開してみようかなと。不完全版ですが。

実は時期的に「裁判員制度」でのネット検索が増えるだろうから間違えてこのブログを見てしまう人も増えるのでは、といういやらしい読みをしているのです。
ということでどうぞ!



舞台は大阪市根古田区で起こった女性連続殺人事件の審理を行う裁判所、裁判員として徴収された一人の男が主人公である。
彼の名は加藤正行、しかし彼にはもう一つの名前があり、その名で彼を知る者の方が多かった。

その名は加藤鷹、日本で最も有名な俳優の一人である。

審理を控え、裁判員として集められた人達は別室で自分の考えを話し合う時間を与えられた。自分達の意見如何で被告の量刑が左右されるのである。
鷹はどうしても暗くなる気持ちを拭い去る事が出来ずにいた。殺人犯として裁かれている男、土門健が、少し自分と重なったのかも知れない。
「僕はどうしても彼がそんな犯人やと思えないんです。今ははっきりと言えないんですが……これは長年AVをやってきた男の勘なんです」
そんな鷹の意見に真っ向から噛み付いてきた女性がいた。

「アホかアンタ! そんなモン犯人に決まってるわ! 死刑死刑! それ以外に何があんのよ!」

ムッとした鷹が女性を見ると、なんとそこには自分が見知った女がいた。

さえ子・ウィルケンフェルド・青木。かつてのAV女優、樹マリ子その人であった。
(樹マリ子に関しては資料がほとんど無かった為にかなり適当。また名前は引退前の「まり子」ではなく復帰後の「マリ子」で表記)

「マリ子、お前……」
「ふん、久しぶりやね」
憎々しげに鷹をにらみつけるマリ子。

「あなた達はお知り合いだったんですか?」
裁判長が二人に問いかけた。
「いや、まあ……」
言葉を濁す鷹。
「なによ、ホンマの事言うたらええやない。ウチら昔の仕事仲間だったんです」
「そうですか。それでは残念ですが裁判員は家族、知人などが同時になる事が出来なくなっているんです。申し訳ないですが、どちらかお一人に辞退していただかなければなりません」
裁判長が本当に申し訳なさそうに言った。
鷹は少し考えて、
「じゃあ僕が辞退します」と答えた。
「アンタはほんまになーんも変わってないな。いつまでも甘ちゃんやで。そんなんやから女一人幸せにできへんのよ」
はき捨てるマリ子に鷹は思わず掴みかかった。しかしマリ子は怯まない。
「なによ!殴ったらええやないの!でもよう殴らんよね?アンタは昔から日和見やから、そないしてても本気になられへんのやろ。だからウチからも逃げたんや。愛してるって言うてくれたアンタをウチは……ウチは信じてたのに!」
緊迫する室内の空気に、呆然と見ていた他の裁判員達も我に帰り、皆で鷹を取り押さえた。
羽交い締めにされながらも彼は悲痛に叫んだ。
「俺は、俺は日和ってなんかないわ!」
そして一瞬の迷いの後、吹っ切れたように言った。
「俺がお前の元から去ったんは、本気でお前に惚れてしもて……お前を愛するのが恐かったんや!」
「タカ……」
そして寂しそうに、
「お前を愛してから俺は、勃たんようになってしもたんや……」
とつぶやいた。

マリ子の表情が優しくなり、そして泣き顔になる。

「タカ、ホンマにウチ寂しかったんよ。悔しいけどアカン、アンタよう忘れられん。やっぱ好きやねん!」


「マリ子、俺もお前を……でもあかん、こんな俺なんて……」

二人のやり取りを静かに見ていた裁判長が口を開いた。
「解りました。では加藤さん、私からあなたに判決を下します。判決、被告加藤鷹を終身刑に処す。」
おごそかに告げる裁判長。そして、
「樹マリ子という刑務所へのね。お二人とも、末永くお幸せに」
と言って笑った。
「裁判長!」
「ありがとうございます!」
抱き合い幸せを分かち合う二人を皆はいつまでも祝福するのであった。



以上、ダイジェストでした。
なんでしょうね、この三文芝居。なぜこんな話を紙芝居にしようと思ったのかは今や全然覚えてませんが、おかげで資料を見ずに加藤鷹さんを描けるようになりました。人間的に成長した!
しかし法廷劇は難しいですね、って法廷ほぼ出ないですが!

因みに土門健は死刑になりました。



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