【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「キック・アス」

2011-01-25 | ★橋63系統(小滝橋車庫前~新橋駅)

おっと、意外なところから問題作が出てきたわね。
問題作?ヒーローになりたかった軟弱少年と、ヒットガールになった強烈少女が暴れまわる痛快娯楽活劇だぜ。シンプルな構造とスピーディーな展開は賞賛こそされ、問題作なんて言われる筋合いのものじゃない。
その彼女の暴れまくる姿が凄すぎるのよ。
血沸き、肉躍る冒険活劇、愉快じゃないか。
そう、そう。そこよ、問題は。文字通り血沸き、肉躍っちゃうのが問題なのよ。
なんでやねん。
ヒットガールになる女の子は、まだ11歳よ。年端もいかない女の子が血しぶきを上げて男たちを次々ぶった斬っていくってどうなの?
あ、そういうところに目くじら立てるわけ?教育的見地からどうだっていうわけね。でも、これはあくまでフィクションだぜ。そんなこと言ってたら、「ゾンビランド」とか「マチェーテ」とか、あの手の映画はみんなダメってことになっちゃうじゃないか。
あれは頭の先からつま先までフィクションです、って感覚にあふれていたから、こちらもそういうつもりであっけらかんと楽しめたけど、「キック・アス」は何か微妙に違うのよねえ。
ゾンビランド」とか「マチェーテ」同様、リアルっていうにはほど遠い描写だけどねえ。
そうかしら。「ゾンビランド」とか「マチェーテ」はぶっ飛び方が尋常じゃないから笑ってすませられたけど、「キック・アス」はあそこまで抜け切ってないから、女の子が残酷なアクションをこなすと、痛快なのと同時に、ざらりと苦い感覚が後味に残っちゃうのよねえ。
「ブラッドダイアモンド」に出てきた、実在する幼年兵を見てしまったような感覚かな。
そこまで深刻じゃないのはわかるけど、右も左もわからないうちに殺人兵器に仕立て上げられちゃうんだもん。なにか痛々しいところがあるのよねえ。フィクショナルな存在だってことをわからせる娯楽映画としての工夫がもうひとつほしかったなあ。
もうちょっと荒唐無稽寄りにするとか、単なる復讐以上に敵をあやめなければならない理由があったっていうことにするとか?
観客に違和感を感じさせない工夫よね。それがあれば文句なしに楽しめたのにね。
脳天気な俺は、十分楽しめたけどな。
脳天気だからね。

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2 コメント

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Unknown (タニプロ)
2011-01-26 01:36:22
映画評論家山田宏一氏の「キック・アス」評です。

興味ありましたら。

http://d.hatena.ne.jp/cinemagp/20101209/1291876497
■タニプロさんへ (ジョー)
2011-01-29 11:44:08
こういうブログがあるとは知りませんでした。
教えていただき、ありがとうございます。

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