こんなところに廃墟のような鉄橋が残ってるのね。
時間がたてば何だって廃墟のようになるっていうことさ。
難民宇宙人のための居住区が28年経ってスラム化しちゃったようにね。
「第9地区」のことか。
そう。なぜか南アフリカ上空に現われた宇宙船にいた難民宇宙人を宇宙人居住区に移して20年経ったところから始まる物語。
居住区っていうと聞こえがいいけど、場所が場所だけに人種隔離地区をつくったように見える。
アパルトヘイトの地で、新たなアパルトヘイト。
なんて言うと、政治的なメッセージが込められた映画かと思うけど、つくりは完全なSFエンターテインメント。シチュエーションに南アフリカという土地を持ってきたことで、独特な味わいの映画になった。うまい視点を見つけたもんだ。
しかも、あり得ない話をきっちりドキュメンタリータッチで描いているから、怪獣映画を等身大の人間の視点で描いた「クローバーフィールド」を観たときみたいな妙なアクチュアリティがある。
隔離された宇宙人とそれを取り締まる側の人間がひょんなことから力を合わせて戦うようになるっていう骨子はオーソドックスな展開だけど、見せ方に工夫を凝らしてあるから、思った以上に画面に没入できる。
ホコリだらけの「未知との遭遇」みたいな宇宙船の造型も素晴らしいし、宇宙人の造型がまた相当アグリー系なんだけど、映画が進むうちに人間的な情が沸いてくる。
あのくちびるは夢に出そう。えびちゃんだね、えびちゃん。
後半なんて「トランスフォーマー」みたいなアクションシーンが続くんだけど、その中にしっかりドラマが組み込まれているから、ただのマンガにはならない。
音楽がまた、土着的で厳かな音楽で押すから、悲壮な殉教者たちの戦いみたいな趣になってくるんだよな。
「暴走機関車」のラストでいきなりクラシックが流れて、ただのサスペンス映画が格調高い映画に昇華してしまったようなもんね。
終り方も気が効いているし、想像以上によくできた映画だった。
廃墟に咲いた花一輪みたいな映画ね。
こら、俺たちの話はネタばれなしの約束だろ。
大丈夫よ、まだ観ていない人には何のことかわからないから。
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物語の進行もさることながら、ラストにあんなシーンが描かれるなんて“予測不可能”でした。
でもああいう終り方、私は好きだなって感じました。
あの親子はどういう形で「リターン」してくれるのでしょうか・・・。
続編があるのかな。
「エイリアン」みたいな展開になっていったりして。
こんどは戦争だ、とか言って。
3年は長いよなぁ・・・でしたが、
アノ手で近未来的「勿忘草」、可笑しくも悲しいラストにうるうるしましたです~。
続編、、間に合うのか?
それとも進行が早くてだめなのか?気がかりです~。
人間の時間では長いですよね。
もっと早く続編が観たいなあ。
SFかと思えば政治色あり、迫力のバトルに親子愛・友情?・夫婦愛でほろっとさせるところまで、3年後って続編あるんでしょうかね?
>3年なんて何億光年とかいう宇宙時間にすればあっと言う間
なるほど~。
これでアイデア枯渇なんてことのないように祈っています。