日タイ、リタイア生活

日本とタイでのリタイア生活をつづります

香港返還20周年に思う

2017-07-08 | 香港に思う
今年の7月1日は香港がイギリスから中国に返還されて20年の記念日でした。たまたま20年前も私は香港で働いていました。そのときは就労ビザは東京のイギリス大使館発行のものでした。

当時の香港はいわゆる返還バブルともいえる状況でどこもお祭り騒ぎ、町中に返還を祝う旗や横断幕であふれていました。

返還10周年のときは日本にいたのでわかりませんが、今年の返還20周年は国家主席が来港して式典に参加するほどの大掛かりなものだったわりには町は静かで、返還20周年の旗が電灯の脇に掲げられている程度で「熱烈歓迎国家主席」の垂れ幕や中国の国旗などは式典会場周辺のごくごくわずかのビ ル周辺にあるだけでした。

20年前、返還バブルに酔う人たちが多い中で、この先自由がなくなると恐れていた人たちはカナダやオーストラリアの国籍を取得して海外に脱出していきましたが、アジア経済危機を経て香港経済が立ち直ると、返還時のイギリスとの協定、すなわち今後50年は現体制を維持する、が確実に実行されていると見て香港に舞い戻った人も多いようです。

ところが返還以前を知らない人たちが成人してきたこの2,3年では街の一部を数ヶ月間に渡って占拠するなど、中国及び中国寄りの政策を強めている特区の政策に反発する人々が増えてきました。

あと50年という年月はその当時の香港を担っていた人たちが生きている期間、といっても良いでしょう。ところが20年で変わらないと思われていた体制が徐々に赤色に染まってきたのです。

私にとっては年齢的に30年後の香港が見られないのは残念ですが、この先10年でさえも香港の中国化がかなりのスピードで進むのではないかと思っています。

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