馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

ポニーの膝蓋骨上方固定の内側膝蓋靭帯切断手術

2016-12-07 | その他外科

12歳のポニーが膝蓋骨上方固定、いわゆる膝の脱臼を起こすようになり、だんだんひどくなってきた、とのこと。

ポニーは単純な膝蓋骨上方固定だけでなく、膝蓋骨が外へはずれる脱臼などもあるようなので気をつけて診察しなければならない。

で、やってきた姿を見て・・・・・

おまえ、ほんとに馬か?;笑

歩様を診ると、たしかに後ろにのばしたまま膝を曲げられなくなることがあるし、歩いている最中も引っ掛かり気味。

後肢の蹄も蹄尖が磨り減ってしまう、とのこと。

素直に内側膝蓋靭帯を切ることにした。

                           -

内側膝蓋靭帯は、膝に手を当てると親指が当たるのが内側膝蓋靭帯です、と実習などでは教えてきた。

ちがうやん。

                           -

術野消毒したが、腹が膝に当たりそう。

片側ずつ手術することを勧めたが、もう一度にやってください、とのこと。

しかし、蹴らない。蹴られても命にかかわることはない。というのはこんなにリラックスして診療できるものか。

手術後はすっかり歩様もよくなってトコトコ歩いて帰って行った。

 

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6 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2016-12-07 20:03:21
 こないだ見たニューヨーク冬物語には空も飛ぶ白馬が。やっぱおーじさまには白馬だな!と乙女な気持ちになるようなお話でした。
 この白馬の場合、今後膝が割れないように気を付けることはどんなことなのでしょ。割れたらhig先生の関節鏡の魔法で破片をとってもらえばいいのでしょうけど、できればそうならないほうがいいでしょ?
 ポニーの異常な歩様は標準仕様ではないのですね。こういう体系も標準ではないことはわかりますけど。
Unknown (piebald)
2016-12-07 20:36:10
小っちゃくても、馬なんでしょうね。
トコトコ。目に浮かぶようです。
>はとぽっけさん (hig)
2016-12-08 05:29:37
王子さまが乗ってくる白馬がこんなだったらウケちゃいますね。
運動させる馬ではないので、残る膝蓋靭帯付着部の骨片骨折も心配ないと思います。

ポニーは膝蓋上方固定だけでなく、他のタイプの膝蓋脱臼もあったりするので慎重な判断と治療が必要だと思いました。しかし、典型的な症状でした。
>piebaldさん (hig)
2016-12-08 05:31:57
とても馬とは思えませんでした。グレートピレネーズより小さくおとなしい。ぬいぐるみのようでした。

仔馬は高値でとりひきされるようですが、上手に飼って欲しいと思います。
Unknown (瞳)
2016-12-09 01:06:26
腹がすごいです(笑)
たとえ妊娠中でもあそこまでいきませんよね。
体重から察するに、蹄の管理もこまめにされてるんでしょう。
蹴らない噛まないお利口さんのようなので、羨ましいです。
>瞳さん (hig)
2016-12-09 05:07:23
妊娠中ですが、それにしてもすごい腹ですよね。ポニーはこうなりがちに思います。

濃厚飼料は与えておらず、蹄葉炎にも注意をしているようでした。筋肉は足りなくて、それが膝蓋上方固定の要因のひとつかもしれません。

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