馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

前夜からの仔馬の小腸捻転

2017-06-16 | 急性腹症

朝、相棒と散歩していたら、どうやら患畜が来る気配。

家に帰って、さて焼きたてのパンを食べよう、としたところへ電話。

「仔馬の腸管手術、お願いします」

「10分後でイイか?」

と訊いて、急いで食べる。

                     -

ゆうべからの疝痛。

一度は落ち着いたように見えたらしいが、子馬の顔は擦りむけ、目の上は敗戦ボクサーのように腫れている。夜中も痛かったのだろう。

小腸がパンパンで、盲腸はすっかり小さい。

回腸の一部が括れて変色していたのをほどいた。

捻れていたのか、どこかへ入り込んでいたのかわからない。

腸間膜の血管を結紮止血して、回腸を切断して、膨満した小腸内容を捨てる。

切除して、端端吻合した。

まだ2週齢の仔馬。小腸が細くてやりにくい。

                     -

腹腔を洗浄して、閉腹。

胃拡張がひどく、鼻から胃液が出始めた。

術前も胃液が出ていたらしく、誤嚥していたようだ。

しかし、術前に胃カテを入れてもほとんど抜けなかった、とのこと。

                     -

そのあいだに、繁殖雌馬の疝痛も来ていた。

これも昨夜からの疝痛。

これはあとで、胃破裂していたことがわかった。

空腸腸間膜ヘルニアだった。

                     -

午後、競走馬の腕節骨折の関節鏡手術。

                    //////////////////

とうちゃん、はやくかえってごはんだ

『競馬』 ジャンルのランキング
コメント (7)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 第一指骨縦骨折のスクリュー... | トップ | 有茎脂肪腫による空腸絞扼 »

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (piebald)
2017-06-16 21:12:51
パン、焼きあがっていて良かったですね。焼けてなかったら、オラ君のおやつになっていたのではないですか?
>piebaldさん (hig)
2017-06-16 21:27:58
朝食抜きとか、カチカチのパンを食べるとか、いろいろパターンはあるのですが、今朝は危機一髪でした;笑
Unknown (はとぽっけ)
2017-06-16 22:20:42
 10分、長く感じる時もあれば、やけに早く経過するときもあるものですよね。痛いときは長いでしょね。
 電気のパン焼き機は焼き上がりまで4時間以上かかるんですが。
 いつもの木、ずいぶん近くまで行けるのですね。
 植物は元気いっぱいで気温は低め。ぽんぽん痛くなりがちな天候かな?
 hig先生たちはちゃんと食べて、いっぱいおんまさんを助けてくだい!
>はとぽっけさん (hig)
2017-06-17 05:16:32
応援の獣医さんも来ていましたし、胃カテも入れてから麻酔、ということでしたので、手術は遅くなっていません。ご安心を。

丘の上の樹はやっと緑になりました。
Unknown (Chelsy)
2017-06-17 06:38:42
この時期は24時間体制ですね。hig 先生の背中にAmburance と書かれてるのかも。
Unknown (Chelsy)
2017-06-17 06:52:22
↑ スペル間違え失礼しました。
Ambulance でした "(-""-)"

Amburance は「意欲」こちらも正解かも?
>chelsyさん (hig)
2017-06-18 03:48:21
背中にAmbulance Amburance いいですね~
誰かTシャツ作りませんかね。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。