馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

限界集落株式会社

2017-01-16 | 図書室

この本も空港の本屋で買った。

山奥で、稲作を主体にした農業では成り立たず、人口が減り、集落として持続していくことができなくなりつつある地区に、

たまたまやってきた企業コンサルの青年実業家が、

自分のハウツーを注ぎ込んだり、農業について学びながら、過疎化に悩む集落を再生させていく物語。

かなり軽いタッチで書かれていて、漫画風だ。

リアリティーより都合のよさが優先されている。

登場人物の設定や活躍もうまくいきすぎ。

しかし、どこかの村でこうした成功例があったことを見聞きしているので、まったくの夢物語にしか思えないということもない。

限界集落株式会社 (小学館文庫)
黒野 伸一
小学館

続編も書かれているので、それなりに評判が良かったか、売れるかしたのだろう。

ただ、現実はこんなに甘くないし、農業も畜産ももっと複雑でたいへんなもんだ。

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私は漫画チックな小説ではなく、こちらの方にもっと現実味を感じた。

http://myfarm.co.jp/

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入院馬は帰って行った。

肢の痺れと痛みもずいぶん良くなっていた。

今日は、1歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。

午後は、2歳馬の種子骨骨折の関節鏡手術。

 



2 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2017-01-16 23:52:07
 大変な現実のなかにも夢かと思うような成功例、あってもいいですよね。
 まぁ、はとぽっけからすれば、ぽんぽん痛いおんまさんの大きな腸管に一人で治療にあたるhig先生もにたようなイメージなんですけど。死んじゃうかもしれなかったおんまさんが一夜で生を得て帰る。おんまさんの姿を想像するだけで、今日もいい夢みれそうです!
>はとぽっけさん (hig)
2017-01-17 21:20:54
苦労しても結果が良いなら外科医冥利につきますね。
うまくやっても結果が良くなくて凹むことも多いですけど。

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