馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

経験5年未満の獣医師の研修

2017-10-16 | How to 馬医者修行

横隔膜ヘルニアで結腸切除した開腹手術と、雷で驚いての外傷馬多発事故の処置の翌日は、内部の研修会。

実習馬を借りて、組合の経験5年未満の獣医さんに、馬の診療の基本手技を練習してもらった。

何年前からだろう。

秋に、組合内部の獣医さんに、

神経ブロック

超音波画像診断

下肢の解剖・関節穿刺

眼・歯の診療

診断学としての直腸検査

などを実習してもらってきた。

しかし、毎年新しい獣医さんが入ってくるので、また基本から講習・実習する必要があると考えた。

静脈注射、鼻カテーテル、直腸検査、など基本手技から、

神経ブロック、腱エコーなど、個人ごとの練習したいことまで、借りた実習馬で練習してもらった。

                     - 

海外では、Day One Skills と呼ばれる大学教育目標があるそうだ。

卒業生が、就職1日目にできなければいけないことが定められている。

馬の臨床の中には、神経ブロックも含まれている。

獣医科大学を卒業したら、馬臨床に就く卒業生だけでなく、全員が神経ブロックをできなければならない。

・・・・それは教える方がたいへんすぎるよね;笑

そして、馬の獣医師になるのは1%居ない日本では無駄が多すぎるだろう。

ただ、日本の馬臨床獣医師も、Day One Skills とされている手技は身につけておかないと(・・・・・・・・・・)よね。

 

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10 コメント

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Unknown (Chel)
2017-10-18 06:47:34
カナダでヒト医師になる場合、入学の際学力だけでなく本人に適正があるかどうか病院などでのボランティア経験と現役医師や医学部学生からの3人の推薦状が必要です。
確か獣医師もそうだったと思います。小動物なら良いけれど大動物獣医師には適正でないと入学を断られたという女性がいました。
そのためか私の知る限り馬獣医師の全員が子供の頃から乗馬をしている人或いは馬を飼っている人です。
Unknown (はとぽっけ)
2017-10-18 07:01:56
 参加させられた、と思う獣医さんもいるのでしょか?いいな、いいな、こういう機会があって、と思う獣医さんもいるでしょね。
 どの実習が人気(?)でしたか?
 実習馬さんは、そんなことはわからないでしょうけど、お疲れ様でした。最後の(・・・)にはおんまさんならなんと?
>Chelさん (hig)
2017-10-18 19:35:32
適性を判断するのは、入学者にとっても、大学にとっても、社会にとってもとても大切ですよね。医師や獣医師はとくにだと思います。
(私、中学卒業時に獣医師には適正がない、という評定でした;笑 馬には触ったこともありませんでした;笑)

緒方洪庵先生は、よほど思いやりのある人でなければ医師になどなるべきではない、と言ったそうです。受験勉強だけで医師や獣医師を選抜してはいけないと思います。
>はとぽっけさん (hig)
2017-10-18 19:37:54
希望者だけの参加ですし、何を実習したいかも希望を訊いていますので、させられた、というのはないと思います。
人気というか、どれも必須の手技でしたので、「できなきゃ困る」、でしょうね。
Unknown (大学の獣医)
2017-10-18 19:45:42
Day One “Skills” と言うくらいですから、“見たことがある” “やったことがある” ではなく、“できる” なのでしょうから、凄いことだと思います。

獣医師と学生、大学と現場の間にいる者として、(・・・・・)の部分を強く思い知っております;笑
>大学の獣医さん (hig)
2017-10-18 20:19:16
どのような手技がDay One Skills に指定されているかほとんど知らないのですが、馬の神経ブロック、が含まれていると聞くと、馬をきちんと診断できない者は獣医師として認めない!という欧米の獣医学教育の信念を感じますよね。
神経ブロック (Yoshi)
2017-10-26 13:30:44
うちの学生は3年生の時に死体の肢を使って神経ブロック、関節穿刺の練習をします。

あとは4年生の大動物外科のローテーション中に時間があればまた教えますし、実際の症例でも、簡単なものならばトライさせます。

どの程度卒業するときにものになっているかはわかりませんが、教えられる環境があることはいいことだと思います。
>Yoshiさん (hig)
2017-10-26 19:44:30
馬外科学、あるいは馬臨床学の実習で、ということなのでしょうね。日本の大学でもやろうと思えばできなくないかもしれませんが、そもそも大学の教官にできる人が少ないでしょうし、馬の死体肢を用意できない大学も多いでしょうし、120人クラスでは厳しいでしょうし、学生は馬の手技をマスターすることに意欲を示さないでしょうし、etc.
まあ、そちらの獣医科学生たちがローテーションで馬臨床を回っても、馬の扱いも覚束ない学生がかなり居るのは私は知ってます;笑
Unknown (Yoshi)
2017-10-26 23:54:18
小動物志向の学生はそうですね。ただ大人しい乗馬が多いのでそれでもどうにかなります笑
>Yoshiさん (hig)
2017-10-28 04:27:25
あまり認識されていませんが、診療対象としての乗馬の比率は欧米とのおおきな違いでしょうね。
サラブレッドは、当歳馬、育成馬、競走馬、そして繁殖になっても、気性が難しく、大きく、扱いづらいです。学生や初心者がとっつきにくい品種でしょう。しかし、日本では「馬」のほとんどがサラブレッドで、競馬関係馬です。
これは獣医学教育にとっても厳しい状況です。

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