馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

第一指骨縦骨折のスクリュー固定の方法

2017-06-10 | 整形外科

2歳馬が調教で第一指骨を縦骨折した。

「基節骨」だが、業界の人だがそんな呼び方をするのを聞いたことがない。

蹄骨、冠骨、とはよく聞くが、そのシリーズでは繋骨なのに、これもほとんど使われることはない。

P1(ぴーわん)とはよく言われる。

獣医科学生さんたち、まあ、そんなものなのよ;笑

                     -

スクリュー3本で内固定した。

一番遠位のスクリューは、皮質を貫くように、この長さに差し替えた。

こういう位置と角度に入っている。

近位背側のスクリューはもう1-2mm背側で遠位で良かった。

第一指骨の全長の1/2ほどに到る縦骨折だったが、これ以上遠位にはスクリューを入れなかった。

第一指骨・趾骨の骨折は、ある部位から急に角度を変えたり、x線撮影で見えない骨折があったりする。

推測でスクリューを入れることはしてはいけない。と教わった。

関節面近くに2本のスクリューを入れる必要はない、とか、そんなことはしない方が良い、という考えの馬外科医もいる。

しかし、MRIやCTを使っての調査や経験で、関節面をしっかり固定することが大切で、その遠位では背側皮質をしっかり圧迫することが大切、とする馬整形外科医が増えている。

私もそれにならおうと考えている。

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きょうはけっこうな雨が降った。

骨折手術が終わったら、急に明るくなって晴れた。

そのあとは、雷雨になった。

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4 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2017-06-11 08:16:40
 MRIやCTがおんまさんの病院に広く普及しているということはないようだけれど、こうして確認しながらちりょうすることがだいじなのですね。遠位は蹄の方?そちらが割れることもあるのでしょか、そうすると割れようとする力のかかり方もちがうのかな?と、ちょっとしかない想像力で考えてみたり。
 まだ蒸し暑くもなく、虫も少なく、いい季節。昨夜の月はいいお顔で輝いてるかのように見えて、うれしかった!
 海外に行ったけど、足が痛くなって(?)出走やめたニュース、昨日の夜だと思って間違ってて(恥)今朝そうなったと知って、ほっとした気持ちだけがある。今、療養中のおんまさんには未来があるのだから。
 いい一日を!
>はとぽっけさん (hig)
2017-06-11 19:41:09
上、下って言ってると、仰向けの馬では、馬の上なんだか、高い位置のことなんだかわからなくなりますから、私は近位遠位で表現するようにしています。
Unknown (はとぽっけ)
2017-06-12 19:33:22
 そうですね、部位を的確に表記することは大事。
 
2006-04-17の骨折線は見事なんですが、どちら側からどちら側へ伸びたのでしょ。
>はとぽっけさん (hig)
2017-06-13 04:39:32
2006-4-17の骨折は近位側から遠位側へ伸びたはずです。近位部だけが折れている症例に比べて、遠位側だけが折れている症例は非常にまれだからです。
最近のCTやMRIでの観察によると、近位部の縦溝の陥凹部から割れ、背側(前側)皮質が開き、その先では突然方向を変えることがある・・・というデータが蓄積されてきているようです。それで、関節面が開かないようにしっかり留める。その遠位では背側皮質をしっかり留める。その先まで推測でスクリューを入れない。のが良いと考えています。

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