前日うまれた子牛が立てないと思っていたら、脛骨を骨折している、とのこと。
すぐ内固定の器具の滅菌を始めて、来院を待つ。
頭-尾方向を分かつように斜骨折している。
小さい骨片が飛んでいるが、いくつものピースに分かれた粉砕骨折ではなさそうだ・・・・・と判断したのだが・・・・
体重は40kgなのでナローDCP1枚でプレートの強度は大丈夫だろう。
内側にプレートを当てるより、ほとんど脛骨稜にプレートを乗せるようにして、スクリューは頭-尾方向で入れた方がしっかり固定できそうだ。
ラグスクリューを外頭よりから尾方向へ入れて、仮止めすれば、内固定の強度をあげてくれるだろう。
しかし、尾側は皮質が割れているようで、骨折部にかかる近位から2番目と3番目のスクリューはしっかり効かなかった。
もう1本骨折線をまたぐようにポジションスクリューを入れたかったが、適切な位置と角度が見当たらなかった。
最初に入れたラグスクリューはしっかり効いた。
脛骨稜近くにプレートを乗せているので、これ以上近位へプレートをずらすと、成長板をまたいだ内固定をすることになってしまう。
強度を出すために本当に必要なら骨端にもスクリューを入れるとか、ダブルプレートにするという方法もあるのだが・・・・
キャスト固定を併用することにした。
1ヶ月も巻いておかなくても大丈夫だろう。
この子牛、初乳は経鼻カテーテルで投与したが、哺乳はしていないとのこと。
このあとは人工哺乳で育ててもらうことにした。
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