平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

七瀬ふたたび その2

2008年11月21日 | その他ドラマ
 第7話「変わらない悲劇」

 SFだから描けるドラマがある。

 企業の未知能力の利用を阻止するために姿を消した父・精一郎(小日向文世)。
 そんな父と七瀬(蓮佛美沙子)の再会。
 しかし精一郎は七瀬と別れた後、協力を求めて追っていた組織に。

 こういうドラマはSFでないと無理。
 組織に追われている父親なんて設定は現実ではウソになってしまいますからね。

 事あるごとに挿入される恒介(塩谷瞬)の予知シーンも効果的。
 恒介が予知した<悲痛な叫びをあげる七瀬>の映像が現実になる。
 それはバスの中。
 「これだったのか!」と叫ぶ恒介ではないが、視聴者もそれをついに目撃する。
 この映像的な面白さ。

 精一郎を殺さないために藤子(水野美紀)に時をさかのぼることを求める七瀬。
 しかしさかのぼれたのはわずかな時間。
 バスが発車する時。
 七瀬は間に合うのか!
 ハラハラドキドキ!
 恒介は再び予知。
 小川のせせらぎの中で悲痛な叫びをあげる七瀬。
 精一郎の死は時をさかのぼっても止めることが出来なかった。
 七瀬にとってみれば二回の悲劇。
 こんなドラマ作りもSFだから出来ること。
 <父親の死>というよくあるドラマでもSF設定だと新鮮になる。

 ドラマの新しさとは切り口。
 素材をどう料理するか。
 「プロポーズ大作戦」や「絶対彼氏」の素材は恋愛。
 この作品「七瀬ふたたび」の素材は家族やアイデンティティ。
 SFの味付けをすると新しい料理が生まれる。

※追記
 その他の部分では
・刑事の高村(市川亀治郎)が仲間に
・ヘンリー(郭智博)が七瀬がいなくても能力が使えるように
 クライマックスの戦いに向かっての準備は作者の中で着々と進んでいる様だ。

※追記
 ケガをさせる目的で肩口に突きつけられた銃。
 それを精一郎は自分の心臓の所に持ってきて自ら引き金を引く。
 せつないですね。
 科学者としての使命もあったのでしょうが、精一郎が心臓の所に持っていったのは七瀬に出会えたから。
 七瀬に会って話を出来たからもう思い残すことはない。
 精一郎はそう思ったのでしょう。

※追記
 もうひとつ精一郎。
 彼が組織から隠したかった事とは<七瀬に他人の未知能力を発現・増幅させる力がある>ということだったのでしょう。
 だから最期七瀬に「未知能力者に接触するな」と伝えた。
 精一郎は七瀬を組織の研究材料、実験台にさせたくなかったんでしょうね。
 組織に連れていかれたら自白剤とかでしゃべってしまうかもしれないし。



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