平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

掟上今日子の備忘録 第9話~お前は今日から掟上今日子。探偵として生きていく

2015年12月06日 | 推理・サスペンスドラマ
 今回は、今日子(新垣結衣)の弱点が明らかになった。
 天井に書いてある文字~『お前は今日から掟上今日子。探偵として生きていく』や、腕や太ももに書いている文字がなくなれば、彼女は真っ白になり、自分が誰だかわからなくなってしまうのだ。

 だから、結納坂仲人(要潤)に眠らされて、目覚めた時に天井に『お前は結納坂仲人の恋人。結納坂仲人と共に生きていく』と書かれていれば、今日子は結納坂の彼女になってしまうし、太ももに『結納坂仲人は信用できる』と書かれていれば、結納坂は信用できる人物になってしまう。

 何だか深くなってきましたよ。
 人間のアイデンティティの問題。実存の問題。
 たとえば、
 『自分は○○株式会社の社員である』と規定するによって、その人は毎朝、○○株式会社に通って働くことが出来る。
 『自分は○○の母親である』と把握することによって、その人は母親として、○○を愛することが出来る。
 だが、それらの認識がなければ……。
 自分が誰だかわからなくなり、何をしたらいいかわからなくなる。

 というわけで、今日子は不安定な存在なんですね。
 天井に書いてある言葉や、太ももや腕のメモがなくなれば、たちまち自分の座標が失われる。
 すべてがゼロになる。
 第1話で、「掟上今日子を眠らせることは殺すのと同じ」と今日子が言っていたが、眠らせることはまさに死に価する行為。
 あの時は、たまたま目覚めた時に厄介(岡田将生)がいて、腕や太もものメモがあったから自分を取り戻せたが、それらがなければ、自分が誰で、なぜそこにいて、何をしているのか、わからなくなっていただろう。

 さて、結納坂によって別の人格にされてしまった今日子。
 彼女はふたたび自分を取り戻せるのか?
 そのポイントは厄介。
 でも、きっと大丈夫、厄介のことはきっと今日子の記憶の奥底にしっかり刻まれていると思うから。


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