えんたんと読書

書評を始めてたくて開設しました。基本スタンスは乱読ですが、ビジネス書、中国史、占い、医療本が結構多くなってきてます。

水滸伝六 風塵の章 北方謙三

2017-07-11 01:49:00 | 書評
官軍と梁山泊の戦いがようやく始まる章。

本巻では、梁山泊の前衛地点ともいえる、桃花山、二竜山、清風山の体制が整い、
ようやく宋との戦闘を始める梁山泊軍を中心に描いています。

梁山泊の魯達、官軍の袁明が同じ迷いを抱えているところが興味深いです。

魯達
「民のために権力と戦う志、というのがただの奇麗ごとだと思えてきた。どういう志であろうと、権力と権力の争いになっていく、そこでは、きれい事は言っていられない。軍人はただ果敢に戦えばいい。頂点に立つ者は穢れを見せないほうがいい。穢れなければいけない仕事があれば、一度は死んだ自分のような人間の自分がやればいいのだ。新しい権力のほうがずっとましに決まっている。だから受け入れられるのだ」

袁明
「反乱をするものとおさえる側。これはただのめぐりあわせではないのか。絶対に正しいものなど政事のなかにあるはずはない。大抵の場合、反乱側のほうに大義はありそうにみえるのだ。」


水滸伝は、ふんぞり返った国のお偉いさん方に一石を投じる痛快小説のようにくくられて居ることが多いですが

対する双方、
自分たちが必ずしも正しい訳では無いことを肯んじつつ
魯達は自分なりの意義を見つけ
袁明は巡り合わせとして受け入れ

自分の立場を投げ出さず進んでいってます。


現代も仕事をしていて
「これは人から評価される事なのか?」
と立ち止まる事は多いと思いますが
人の評価ではなく自分の尺度で進んでいくことが
大きな結果に繋がるのかなぁと思います。
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