乱愚雑記帳

わが鼓動とともに

わが憧憬のカザノヴァ

2017年06月17日 | 日記・エッセイ・コラム

十八世紀ヨーロッパを風のように駆け巡り、天衣無縫な自由人として欲望の限り生き抜いたカザノヴァの人生は実に羨ましい限りである。その行動はミステリーに満ちているが、行き先々で彼の驚くべき才能(語学、占星術や錬金術、哲学、数学、医学、文学。化学)を持って各国の宮廷に潜り込み、欲望の限りを尽くした彼の快楽主義的生き方は社会秩序にがんじがらめの現代人と比べると、ダンディズムを超えた縦横無尽な人生観が浮かんできます。世に言うドンファンや女たらしなどといったケチなものではなく、カザノヴァが書いた「回想録」には壮大な夢とロマンが、宗教や社会的通念をものともせず極めて明るくドンファンの姿が描かれています。カザノヴァの生き方はいかに現代人が多くのものに束縛され、型通りのちっぽけな日常であくせく働いているかを実感するのです。あのツヴァイクでさえ彼を「生きる名人」と賞賛しているのです。この世知辛いご時世で、せめて世間的な小さな街のカザノヴァでもいい、彼のような人生をこの星の時間に生きてみたいものである。人生がこれだけ凝縮されて楽しめたらこの世に悔いはない。(ジャコモ・カサノヴァ(Giacomo Casanova172542 - 179864日)は、ベネチア出身でスペイン系のイタリア人。父は貴族出身で母は靴屋。聖職者を志したが放蕩により追放され、放浪の旅に出る。ヨーロッパを渡り歩き、軍人、ヴァイオリニスト、魔術師、フランスの富くじの支配人、外交官、財務官、スパイなど実に多才を極める。マリ・アントアネット、ボルテールなどと親交を結び、君候からぺてん師に及びその間多くの女性と魚食の快楽に身を焦がす。婦女誘拐罪に問われたこともある。晩年、ワルトシュタイン伯爵に身を寄せ『回想録』(Histoire de ma vie)12巻を出版した。その他『二十日物語』があり、単なるドンファンではない)

 

 

 

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