南の島の土着民風自由人

インドネシアで仕事をしながら悪戦苦闘とエンジョイを紹介しています。

(^_-)-☆HDPEプロファイル

2016-10-29 22:39:46 | 押出成形

 2843 硬質(高密度)ポリエチレンの異形品の事です。異形品、丸棒、板など、比較的断面積が大きい場合は、固化押出が原則です。小さくても断面が丸い場合は、出来るなら、小さいものまで固化押出で作る必要がある。何故でしょうか。真ん中に、私が言う“ス“空洞?気泡?ができてしまうからです。理屈は、たびたび、触れているが、溶けた樹脂が固まれば体積が小さくなるからです。外側が先に冷えて固まってしまうのが普通です。固まった状態がある程度、固い樹脂は、外側の大きさが先に決まってしまっているのに、中側は、外側に付きながら遅れて体積が小さくなるのですから、真ん中が空洞になってしまうのです。外も中も、とにかく断面で同じ速度で冷却固化されるなら、そんな方法が簡単にあれば、その心配はいらないが、そういう分けにはいかない。
比較的柔らかい樹脂の場合は、逆に内側から不規則に引っ張られるので、外側の丸さを保つことができなく、不規則な楕円になってしまう。丸い製品ができないのです。

だから、真ん中辺りの収縮に従ってできる密度が小さい箇所に圧力を掛けて、樹脂を送り込み、“ス“をなくすのです。製造速度、冷却速度、背圧力のバランスが悪ければ、”ス”ができてしまうし、“ス“が出来なくても,歪の問題が生じやすくなる。硬いPOMが一番厄介だ。N6,N66も問題が多いが、水分を吸わせれば解決する場合が多い、POMはアーリングが、欠かせない。

で、今回のHDPEの異形品、比較的断面が小さいし、固化押出の設備はないし、溶融押出で作るしかない。丸ではないので、”ス“が、出来る心配はしていない。というのは、それほど固い樹脂ではないし、冷却速度が遅いので、そこ側が、がっちり固まった状態にはならない。それに、丸ではないから、遅れて収縮する中の樹脂に引っ張られて、外側が変形をする。直線の辺は、内側に退ける。とにかく冷却が遅い方に引っ張られて変形をする。イこれまでの経験から、変形を予測し、冷却金型の製品が通過する穴の形状を作る。その空間で、OKになることは100%ないので、その時、その金型でできない場合は、何処を修正するようになるかも、予測をし、修正の時に金型を新しく作るのではなく、その金型を削って修正できるようにするのがコツです。全ての作業は”勘“の世界です。一発修正でできるようにしたい。

関係ない話かもしれないが、日露戦争の時にバルチック艦隊をやっつけた、秋山真之は、“天気晴朗なれども波高し、”と、つぶやきを打電し、勝ち戦を確信したのも、勘の世界だったと思う。見通しは良い、が、波が高いから、ロシア艦隊は、標的をとらえるのは、難しいだろう、しかし、自分には、それほど難しくないと思ったのです。それは、三回目には必ず命中させるという訓練してきた裏付けがあったからです。一発目を打って、二発目は、一発目が、標的の手前だったか、過ぎたかを見、その反対側で、同じ距離になるように標準を定める、その結果を見て、三発目は、一発目と二発目のほぼ中間あたりに定めれば、100%近く命中させるという訓練をいてきたからだ。
少しずつ、近づけようとするのではなく、通り過ぎさせて、戻って、ぴったりにするという手法だ。私は、修正が効く場合はそうしているし、新製品で製造速度を決めるときに、考えよりゆっくり引っ張ってみる、次に,早すぎるだろうと思う速度に上げてやってみる、三回目に、生産速度を決めるように指導している。その速度で、金型を修正や冷却場所やバキュームの強さや位置を最適にするように指導している。

この写真の冷却金型には、上に二か所、下に二か所、ホースニップルが取り付けられてある。これに何を繋ぐか、繋がないか、製品の出来具合をみて、調整する。冷媒(水など)空気、バキュームの位置や数や程度など、無限大の組み合わせができる。これも、勘の世界だ。それと、もう一つ、肝心なことを私は書いていません。それも勘ですが、必ずすることがあります。この金型には、それをまだしてありません。した後かどうかは一目で分かります。

この金型も、最初の金型を削っただけで出来上がっている。どう、削ったか分かりますか。そんなに難しくはないですよね。
 HDPE 歪 “ス“

ジャンル:
きいて!きいて!
Comment   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« (^_-)-☆高速鉄道情報 | TOP | (^_-)-☆船上泊の旅 »
最近の画像もっと見る

post a comment

Recent Entries | 押出成形

Trackback

Trackback  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。