漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)

暑さで便秘・漢方的考察

2011-08-03 | 漢方的話題
暑くなると便秘がちになる人ってけっこう多い。

そこでこの状態を漢方的に考察してみます。

暑い⇒熱邪
これが腸に結すると便秘になりやすいのですが、
伴う症状として、体が熱っぽかったりするのが特徴。
たとえばがっちり体格で暑がりの人が、暑い日に唐辛子がいっぱい入った辛いものを食べすぎた時の便秘。
この場合は、大黄、芒硝などが配合された漢方薬がぴったりなはずです・・・
(たとえば大承気湯、桃核承気湯、防風通聖散、大黄甘草湯プラス硫酸ナトリウムなど)

がしかし、
痩せていて陰虚体質だったり、体力がない人が大汗をかいて(傷津)しまった場合は、
一挙に体の潤い(陰)が失われ、腸内もかさついて便が動けなくなってしまうことがある。
たとえれば、川の水が干上がって舟を流せない状況です。
(これを無水舟停という)
このような人は、腸の動く力も弱いので、上記の便秘薬では、
気持ちよく排便できるようにならないかもしれません。
特に高齢者はその可能性が高いので注意してあげましょう。

もちろんこんな状態のときに、さらに大汗をかくような激辛料理を食べるのは厳禁。

まず、がっちり潤いを補うことが肝要。これによって腸内を便が動く(増水行舟法)
増液湯(玄参、麦門冬、生地黄)という処方が中医学にあるけど、
日本にこの製剤がないので、
生脈散(麦味参顆粒)(麦門冬、五味子、人参)とか
養陰清肺湯(生地黄、麦門冬、甘草、玄参、貝母、牡丹皮、薄荷、白芍)を代用してはどうかな。
そうすれば、肺大腸系が潤って、便秘解消と夏バテ防止にもなるでしょう。

しかしこの処方をお客様に勧める場合、たとえば初めて漢方薬を購入される方などでは、
よくよく説明しないと、効能に「便秘」と書かれていないので、
不信感が募ってあとで電話が来てお叱りを受けたりすることがあり得る。
漢方の知恵を広めるにはまだまだ時間がかかるなあ。

また慢性便秘の人の場合も、すでに腸の潤い不足に陥っていることが多いので、
便秘薬を選ぶなら適度に潤いを補う生薬が配合された処方を用いるのがおすすめです。
(たとえば麻子仁丸、潤腸湯など)


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