はしご湯別館

晴れたら山、雨なら温泉。さぁ、きょうはどっち!?

お盆は今年も飯豊山その1・切合小屋泊

2017年08月29日 | 【山】飯豊とその周辺
お天気がパッとしなかったお盆休みは、去年に引き続き飯豊山を歩いて来ました。

最初の予定は本山小屋と切合小屋での二泊三日テント泊でしたが、初日の雨に心が折れて一泊二日で早々に下山。しかも雨でドロドロの切合小屋テント場に怖気づいて、設営すら面倒になり山小屋泊になりました。

そういえば去年の飯豊も三日間の予定が雨予報で二日に短縮したんだっけ・・。どうも飯豊とは相性いまいち?

更に今年はアブとブヨに10数か所ボッコボコに刺されるという新記録樹立。

とはいえ二日目は晴れ間も見えたし、繁忙期の山小屋泊も経験できたし、終わってみれば今回も思い出深い山行でした。


8月12日(土)

世間では前日の山の日からお盆休みに入る羨ましい会社も多数あるようですが、休みの少ない我家は土曜日までキッチリ仕事。

昼過ぎにバタバタと車に荷物を積んで、登山口のある福島県に向けて出発。東北道では大きな渋滞には巻き込まれなかったものの、やっぱりお盆は普段の土日に比べ車が多くて混雑します。


それでも夕暮れ時には会津に着いたんですが、「せっかくここまで来たんだから」と例によって貧乏根性がわき上がり、登山口へ行く前にチョットだけ只見川沿いの温泉をぷらぷら。結局、登山口の駐車場に着いたのは、夜遅くになってからでした。



その肝心の登山口ですが・・



はい、今回は・・・


御沢野営場(川入登山口)から登る事にしました!


というのも去年飯豊を歩いた際に、何人かのハイカーさんに「どちらの登山口から?」と聞いたところ、ほとんどの人が「川入から」だったのです。

「うーん、弥平四郎登山口よりも長いコースなのに、これほど川入からの人が多いという事は、なにかとんでもなくイイ理由があるに違いない」



で、今回実際に行ってみて、その理由がわかりましたよ!



それは・・・



登山口までの道路状況や駐車場環境が、弥平四郎と比べ川入の方が断然良いんですよ!


弥平四郎登山口(2016年時)はちょっとした大雨でも降ろうものなら苦戦を強いられそうなダート道が続き、行き着いた先が鬱蒼とした山の中のやや手狭な駐車場。トイレは、まぁそれなりな感じの簡易トイレがポツンとひとつ。


かたや川入登山口(↑下山後に撮影)は、川入集落から先に少しだけ砂利道があるものの、あとは終点までずっと舗装路。道幅こそ狭いものの待避スペースが頻繁に設けられています。そして広々としたキャンプ場の駐車場を利用でき、男女別の快適なトイレ(手洗い蛇口完備)、水場(飲料可かは不明)もあります。

ちなみに「弥平四郎」「川入」ともに場所柄ブヨ・アブ・蚊はかなり多いです。でもたいていは暗いと蚊以外の連中はあまり活動しないのですがね~、川入のアブはガッツがあって、夜中でも容赦なく車内に飛び込んでくるので参ったな。

今日は御沢野営場の駐車場で仮眠をしますが、横になって少しするとパラパラと車に雨の当たる音が。やがてザーッと本降りになり「うわぁ明日大丈夫かなぁ」なんて心配になってほとんど眠れずでした。


8月13日(金)

夜明け近くに何台か登山客の車がやってきましたが、まだまだ駐車場には余裕がありました。そして心配だった雨はいつの間にか霧雨になっています。天気予報サイト「てんきとくらす」は曇り予報で登山指数はAランクだったし、朝のうちはガスで霧雨状になる事は山ではよくあるので「ま、大丈夫でしょう」と楽観的に準備を開始。

登山届は管理棟にあり、記入後はテーブルに置かれているパンチで穴を開け、セルフでバインダーに綴じる形式になっていました。この駐車場は車中泊もオートキャンプとみなされるのか1000円かかるようですが、夜中だからか管理人さんはおらず料金もどこへ支払ったらよいかわからず。仕方ないので下山後に支払う事にします。


4:45準備を整え出発です。しばらくは車も通れそうな林道のような砂利道を歩きます。やがて大滝との分岐に出ると、そこからが本格的な登山道となりました。


登山道は飯豊らしい樹木が鬱蒼と茂る急登がひたすら続き、昨晩からの霧雨の影響でスチームサウナの中にいるような蒸し暑さです。急登や距離がどうのよりも、この蒸し暑さが本日の最大の敵だと思います。じめじめとした環境だからか、足元にはあちこちにキノコが生えていました。


その後も「下十五里」「中十五里」「上十五里」「笹平」と名のついた広場のような箇所が定期的に現れる、いまいち変化のない樹林帯が続きます。とにかく、ただ、ただ、ひたすら蒸し暑く噴き出す汗で全身がびしょびしょになってしまうほど。体力と持久力を要する登山道ですね。


7:10水場に出ました。「峰秀水」と名前の付いた水場で、キンキンに冷たい綺麗で美味しい水が山肌からじゃんじゃん出ています。この水場が絶妙な位置にあって、長いコースの途中で水を確保できるのでかなり助かりました。


8:12樹林帯を抜け「剣ヶ峰」と呼ばれる岩稜帯に出ました。ここから三国小屋の手前までずっと岩稜帯が続きます。このあたりで、どうやら霧雨が降っている事に気が付きました(樹林帯では樹木が傘となって霧雨には気が付かなかった)。


剣ヶ峰の岩稜帯は周囲をガスで囲まれまったく眺望がなく、どれくらいの高度感があるのかは不明ですが、霧雨で足場が滑るので慎重に進みました。


8:57カーブを曲がると唐突に三国小屋が現れました。ガスのため視界が遮られていたためか、本当に唐突に目の前に現れました。ここでトイレ休憩です。そして軒下で霧雨が止まないかと一時間近く待ってみました。ところが止むどころか霧雨から徐々に本格的な雨となり、気が付けばザーザー。仕方なくここで雨具を着込みました。というのも、ここまで来る間に急登と激しい蒸し暑さに全身から噴き出す汗で既に服はびしょびしょ状態。その上に雨具を着込んだら不快感極まりないんで、できれば避けたかったんですが・・。もうここまで本降りになってくると仕方ないです。


9:45ますます強くなる雨の中を進みます。本当なら今年も本山小屋まで行こうと思ってましたが、この時点でもうすっかり歩く気が失せました。


登山道上を雨水が沢のように流れるし、足元は泥でヌルヌル。ここで転んで怪我をしては目も当てられないので、ゆっくりゆっくり、とにかく意識して焦らず極力スローペースで進みます。


足元には、たくさんの花々。晴れていたら、さぞやゴキゲンな道でしょう。ヒメサユリや谷川岳ではもう咲き終わったシラネアオイにも会えました。


そうこうしているうちに、目の前に切合小屋が見えてきました。


11:20切合小屋到着。小屋裏のテント場を覗いてみると雨でドロドロ。すっかりテント気分は消滅し、急遽小屋での素泊まりをお願いしました。

管理人さんは去年はオジサンでしたが、今年はお兄さんがひとりいました。素泊まりしたい事を告げると「今日はたくさん来るかもしれないので、端から詰めてスペースを確保してください」との事。


画像は宿泊した一階の部屋です。館内は山小屋らしい簡素な二階建てで、こんな天気だからかジメジメと蒸し暑く、壁にはたくさんの黒カビが生えています。また館内は全体的に薄暗く、普段からあまり換気環境はよくないのかなぁ?という印象です。


我家は、こんな具合にスペースを確保しました。


こちらは二階です。二階の方が明るく印象が良かったです。繁忙期は先ず一階から詰めて、いっぱいになったら次に二階へ案内という具合のようです。


料金です。我家は素泊まりなのでひとり2500円です。飯豊の山奥にもかかわらず二食付きのプランがあるのには驚きました。ほとんどの人は自炊で、実際二食付きにしている人は少ない印象でした。ちなみに夕食はカレー、朝食は卵ごはんのようでした。


ところで我家が切合小屋に到着したのとほぼ同時頃に若い男の子二人組もやってきたのですが、どうやらひとりが残雪地帯で滑って肩を強打したとの事。ザックを背負っての自力下山は無理らしく、とはいえ今日はヘリは飛ばせない(天候のため?)との事で三国小屋まで歩いて行き、下から登って来るレスキューと合流し一緒に下山するようです。山の中で怪我をすると人は本当に無力になってしまうんだなぁ・・自分も気を付けないと。


さて、そうこうしているうちに、雨でビショビショになったハイカーさんが続々と小屋に到着です。みんな「こんな天気予報じゃなかったのに」と口々にボヤいています。中には我家のようにテント泊を小屋泊に変更した人も何人かいたようでした。


小屋の中はごらんの通り、びっしょびしょになった雨具や衣類が大量に吊るされます。


おかげで、土間の下は滴り落ちる水滴で水浸し。


小屋内はますます湿度ムンムンのクサクサで、梅雨時の室内干しのようになってしまいました。

我家の隣には飯豊をこよなく愛する福島県からの単独男性がやってきました。昨日は本山小屋に泊まり、明日は天気次第でまた本山小屋へ行くとの事。飯豊山中を行ったり来たりするのが好きなようです。お酒をごちそうになり、楽しい山の話をさせていただきました。


小屋での販売物は、ご覧の通りです。この他にコップ酒も売られていました。


小屋の出入り口横の青い扉を開くと、自炊場兼談話室になっています。火気はコチラで使用します。


トイレです。トイレは冬期用が一室、夏期用が三室あります。夏期用は簡易水洗トイレでペーパー完備、清掃が行き届き臭いもなくとても快適でした。


小屋前の水場です。澄んだ水がホースにて引かれていました。本山小屋や峰秀水と比べると温いんですが、雨で気温が低い為か去年よりは冷たい印象でした。水量は日によって違うようで、初日はやや少なめ、翌日は中くらいといった印象です。


テント場です。雨にもかかわらず、まずまずの賑わいでした。ガスが抜ければ目の前に飯豊の山々を望む事ができます。


夕方になると雨も止んだので外でラーメンの夕食です。のんびり寛ぎたいとこですが、切合小屋の周囲はまとわりつく小さな羽虫がとにかく多く、中には刺すヤツもいてあまり落ち着きません。


食後は近くの丘に移動して、ガスの切れ間から時折覗く山々を眺めながら、まったりと過ごしました。ほんの数秒ですがブロッケンも見えましたよ。三国小屋方面からは「今日は飛べない」と言っていたヘリの音が聞こえて来ます。天候が回復したので、あの若い男の子の救助にやって来たんでしょうか・・。


夕暮れです。小屋には一応自家発電もありますが、基本的には電気はつけないので、夕暮れと共に就寝となります。まぁ想像はしていましたが、閉鎖的な空間にビッシリと山歩き後の人が並んで寝るので、熱気と湿気と臭いとイビキで快適な睡眠とはいきませんでした。我家も負けず劣らず悪臭とイビキを放っていたと思われます。それでも「これはまだ余裕がある」との事で、本当に混雑する日というのも怖いもの見たさで体験してみたいとこです。


夜に1度だけトイレで外に出たのですが、ガスは無くなり星空と遠くに街の灯りが見えていました。空は飛行機の通り道になっているのか、数機の光が行き来しているのが見えました。


明日は晴れるといいなぁー・・。



つづく。
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